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#11|社長が抱える孤独と「話せる相手」の大切さ

売上や利益だけじゃ解決できない、社長の本音

「前は一人で悩んでばかりいた。でも今は本音を話せる人がいるから、またやってみようと思える」

これは、事業継続を迷っていた、廃業を考えていた社長が言った言葉です。
この一言に、中小企業の社長が毎日向き合っている大変さと、それを乗り越えるヒントが詰まっています。




1.なぜ社長は一人で悩んでしまうのか

会社を経営していると、どうしても売上や原価、納期のことばかり考えてしまいます。

でも人間って、数字や理屈だけでは頑張り続けられないものです。
特に社長という立場は、どうしても一人で抱え込みやすいんです。

毎日こんなことを背負っていませんか?

  • 「この仕事を受けるかどうか、最後は俺が決めなきゃいけない」

  • 「従業員の前では弱音を吐けない」

  • 「会社の業績は全部俺の責任だ」

従業員には「社長がしっかりしてくれないと困る」と思われているし、家族には「会社のことで心配かけたくない」と思う。

「負けたくない」という気持ちもあって、同業者には本音で話しにくい。

そんな状況が続くと、モヤモヤした気持ちやプレッシャーが心の中にどんどん溜まっていきます。
まるで工場の油汚れみたいに、気づかないうちにべっとりと。


2.社長が本当に欲しいのは「アドバイス」じゃない

支援の現場で多くの社長と話していて気づくのは、皆さんが求めているのは正論やアドバイスだけじゃないということです。

むしろ、
「あの従業員、何度言ってもわかってくれなくてイライラする」
「取引先の要求がきつくて、正直もう疲れた」
「この先うまくいくのか、夜中に考えて眠れない」

こんな風に、うまく言葉にできないモヤモヤした気持ちを、そのまま聞いてもらいたいんです。

大切なのは、その気持ちをまるごと受け止めてもらうこと。
問題を解決してもらうより前に、「ああ、そんな大変な思いをしているんですね」と分かってもらえるだけで、また頑張ろうという気持ちが湧いてくるものです。


3.社長にも「愚痴を言える場所」が必要

「逃げ場」というと聞こえが悪いかもしれませんが、社長にだって愚痴を言える場所が必要です。

それは

  • 何を言っても批判されない場所

  • お金や仕事の関係がない相手

  • 本音を出しても安心な環境

これは決してサボりや甘えじゃありません。
工場の機械だって定期的にメンテナンスしないと壊れてしまいます。
社長の心だって同じです。
溜まった疲れやストレスを吐き出して、また元気になるための時間が必要なんです。


4.「気持ちを聞く」ってどういうこと?

よく「社長の右腕になりたい」という人がいますが、一番大切なのは問題を解決する能力より、社長の気持ちをちゃんと聴ける姿勢です。

例えば、社長が「うちの若い奴らは全然言うことを聞かない」と愚痴をこぼしたとします。

ここですぐに「もっとこう指導したらどうですか」と答えを出すんじゃなくて、まず
「それは大変ですね。どんな時に特にそう感じますか?」
と、その気持ちを受け止めることから始めるんです。

社長の気持ちを否定したり、すぐに解決策を押し付けたりしない。
「そう感じているんですね」とまず認める。
そうすると社長も安心して、本当の気持ちを話せるようになります。


5.感情を大切にすると、判断力も上がる

「感情的になるのは良くない」と思っている社長も多いでしょう。
でも実は、自分の感情をちゃんと理解して処理できる人の方が、冷静な判断もできるんです。

「本音を話せる相手がいる」というのは、単に気分が楽になるだけじゃありません。
心に余裕ができることで、会社のことももっと長期的に、落ち着いて考えられるようになります。

社長も人間です。
自分の感情と上手に付き合うことも、経営の大切な仕事の一つだと考えてみてください。


6.一つお聞きします

最後に、一つ質問させてください。

「最近、誰にも話せずに一人で抱えていること、ありませんか?」

これは社長だけじゃなく、働いている人なら誰でも経験することです。
仕事のプレッシャー、人間関係の悩み、将来への不安。
誰にも言えずに心の奥にしまい込んでいることが、きっとあるはずです。

大切なのは

  • 「一人で抱え込んでいることがある」と自分で気づくこと

  • それを安心して話せる相手や、一人で向き合える時間を作ること

話せる相手は、特定の誰か一人である必要はありません。
信頼できる友人でも、家族でも、ときには専門家でもいい。
飲み屋のママでもいい。

あるいは、一人で現場を歩き回る時間、釣りに行く時間、お酒を飲みながら考える時間でもいいんです。

要は、心に溜まったモヤモヤを健康的に吐き出す方法を、意識して作ることです。


7.最後に

会社の経営では、ついつい売上や利益、技術のことばかりに目が向きがちです。
でも、それを支えている社長自身の心の状態にも目を向けることで、もっと長く、安定した経営ができるようになります。

あなたには、本音で話せる「右腕」がいますか?
工場の機械を大切にするように、自分の心も大切にしてください。
それが結果的に、会社のためにもなるのですから。


✨️この記事書いた人✨️

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