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#8|売掛金サイト、「回収」だけ見てませんか?

資金繰りで悩むのは当たり前
会社を経営していると、資金繰りの悩みは尽きません。
「お客さんからの入金をもっと早くしてもらえれば...」と考える社長さんも多いでしょう。

確かに売掛金の回収を早くすることは大切ですが、実はそれだけでは根本的な解決にならないことが多いのです。

今回は、多くの中小企業が見落としている資金繰り改善のもう一つのポイントについて、わかりやすくお話しします。




1.売掛金回収の改善には限界がある

多くの会社が取り組んでいること
売掛金の回収を早くするために、多くの会社がこんな工夫をしています。

  • 契約時に半分だけでも先にお金をもらう

  • 可能なら全額前払いにしてもらう

  • 請求書をすぐに出す

  • 支払日をきちんと決めて催促する

  • 早く払ってくれたらちょっと安くする

これらは確実に効果があります。
でも、これだけやっても資金繰りが楽にならない会社が多いのはなぜでしょうか。


お客さん次第だから思うようにいかない
売掛金の回収条件を変えるには、お客さんとの交渉が必要です。

でも現実は厳しく、大手のお客さんには「うちの支払いサイトは60日です」と言われたら、それに従うしかありません。
無理に「30日にしてください」と言って、仕事を失ったら元も子もありませんから。

つまり、売掛金の回収改善は「相手次第」で、自分たちだけではコントロールできない部分が大きいのです。


2.もう一つの大事なポイント「材料から製品になるまでの時間」

工場に眠っているお金
資金繰りを良くするために、もう一つ注目すべきポイントがあります。
それは「材料を仕入れてから製品として出荷するまでの時間」です。

例えば、鉄材を100万円分仕入れて、それを加工して製品として出荷するまに平均3ヶ月かかっているとします。
その3ヶ月間、100万円は鉄材や仕掛品として工場に眠っている状態です。

もしこれが1ヶ月で済むようになったら、残りの2ヶ月分の100万円を別の材料の仕入れや設備投資に使えるようになります。

<現 状>
<改善後>

見えにくいけど確実にかかっているコスト
材料から製品になるまでの時間が長いと、こんな「隠れたコスト」がかかります。

  • 材料置き場や仕掛品置き場の費用

  • 材料が錆びたり、古くなったりするリスク

  • そのお金があれば取れた別の仕事を逃してしまう損失

  • 結局使えなくなって捨てることになる材料の損失

中小企業では「材料は多めに持っておいた方が安心」と考えがちですが、実はこれが資金繰りを苦しくしている原因の一つかもしれません。


3.二つの時間を両方とも管理する

バランスが大事
資金繰りを本当に安定させるには、「売掛金回収の時間」と「材料から製品になるまでの時間」の両方をバランス良く管理することが必要です。

例えば、よく売れる製品の予測精度を上げることで、無駄な材料仕入れを減らせます。
すると、売れ残りリスクの高い製品を作ることも減り、結果的に回収できない売上も減らせるのです。


自分たちでコントロールできる部分
売掛金回収の改善はお客さん次第ですが、材料から製品になるまでの改善は自分たちの努力でできることが多いです

  • 材料在庫の管理を見直す

  • 加工の段取りや順番を効率化する

  • 運搬や保管の無駄を減らす

  • よく使う材料とあまり使わない材料を分けて管理する

  • 作業の流れで一番時間がかかる工程を見つけて改善する

  • どんな製品がどのくらい売れるか予測する精度を上げる

これらは基本的に自社内の改善なので、外の環境に左右されにくく、安定した効果が期待できます。


4.改善のコツ

ただ短くすればいいわけじゃない
大切なのは、ただ時間を短くすることではありません。
自分の会社の特徴、お客さんとの関係、業界の状況を考えた上で、一番良いバランスを見つけることです。

例えば、「絶対に欠品させてはいけない」というお客さんがいる場合は、ある程度の材料在庫は必要です。
その場合は、あまり動かない材料を見つけて減らすことに集中すべきでしょう。


まずは現状を知ることから
改善を始めるには、まず「材料を仕入れてから製品として出荷するまでの流れ」をきちんと把握することが大切です。
どこで時間がかかっているのか、どこに無駄があるのかを数字で見えるようにしましょう。

最近では、コンピューターを使った在庫管理システムや、需要予測のソフトも手頃な価格で使えるようになっています。
こうしたツールの活用も検討してみてください。


5.社長さんに質問です

最後に、あなたの会社について質問させてください。

あなたの会社では、材料を仕入れてから製品として出荷するまでに、平均してどのくらいの日数がかかっていますか?

この質問にすぐ答えられるでしょうか?
もし「うーん、正確にはわからないなあ」という状況なら、そこに大きな改善のチャンスが眠っているかもしれません。

一度、主力製品について、材料発注から出荷までの日数を実際に測ってみてください。
意外に長い時間がかかっていることに気づくかもしれませんよ。


6.まとめ

資金繰りを本当に楽にするには、売掛金の回収を早くするだけでは十分ではありません。
材料から製品になるまでの時間もしっかり管理することが大切です。

特に後者は普段あまり意識しないため見落としがちですが、だからこそ大きな改善の余地があります。
しかも、お客さんとの交渉が不要で、自分たちの努力だけで改善できる部分が多いのです。

この二つの時間を意識するだけでも、資金繰りの見え方が変わってくるはずです。
普段当たり前だと思っている会社の作業の中にこそ、資金繰り改善の大きなヒントが隠れているのです。

まずは現状を数字で把握することから始めてみてください。
きっと新しい発見があるはずですよ。


✨️この記事書いた人✨️

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