#5|入社前は「選ぶ側」、入社後は「選ばされた側」?
「面接のときはあんなにやる気満々やったのに、最近はグチばっかりや」
中小企業の社長さん、こんな光景に心当たりはありませんか?
入社したときは
「よろしくお願いいたします!」
って頭下げて感謝してたのに、半年もすれば
「なんでこんな作業せなあかんねん」
「給料安い」
「休みが少ない」
なんて言い出す。
自分で求人見て、面接受けて「ここで働かせてください」って言うてきたのに、なんで被害者みたいな顔するんやろ。
そんな疑問を持つ社長さんのために、今回は働く人の心の動きについて、わかりやすく解説してみます。
1.入社する時の気持ちを思い出してみて
そのときは確かに「選ぶ」立場やった
求職者は最初、完全に「選ぶ側」です。
ハローワークに行ったり、求人サイト見たりして、何社かと比べて「ここがええかな」って決めるわけです。
この時の心境はこんな感じ
✅ この会社なら安定して働けそうや
✅ 家から近いし、給料もまあまあや
✅ 社長の人柄がよさそうやった
面接で「採用します」って言われたときの「ありがとうございます!」は本心です。
選んでもらえた嬉しさ、これで生活の心配がなくなる安堵感、新しいスタートへの期待感。
全部本物なんです。
でも人間の心って、時間が経つと変わってしまうもんなんですね。
2.なんで文句を言い出すようになるんか?
よくある不満パターン💦
入社して数ヶ月すると、こんな声が聞こえてきませんか?
「思ってた仕事と違う」
「先輩が厳しすぎる」
「もっと給料もらえると思ってた」
「残業多すぎる」
「やりがいを感じられへん」
不満が出ること自体は当たり前です。
どんな会社でも完璧なんてありえませんから。
問題は、その不満のせいで「会社が悪い」「自分は犠牲者や」みたいな考え方になってしまうことです。
◉ なんでそうなるんか?3つの理由☹️
1️⃣ ありがたみが薄れる
最初は「仕事があるだけでもありがたい」って思ってたのに、毎日同じことの繰り返しになると、それが当たり前になってしまいます。
給料をもらえること、安定した職場があること、そのありがたさを忘れてしまうんです。
2️⃣ 悪いことばかり気になる
人間って、いいことより悪いことの方を覚えてる性質があります。
社長が「お疲れさん」って声をかけてくれた日は忘れても、ちょっと注意された日はずっと覚えてる。
そんな小さな嫌なことが積み重なって、最初の感謝の気持ちを消してしまうんです。
3️⃣ 悪循環にハマる
一度「なんかおかしいな」って思い始めると、今度は会社の悪いところばかり探すようになります。
社長の何気ない一言も「パワハラや」って受け取ったり、先輩の指導も「いじめや」って感じたり。
どんどんマイナス思考になっていくんです。
3.あの時の気持ちはどこ行った?
面接で「ぜひ働かせてください」って言ってくれたときのこと、覚えてますよね。
あのときの一生懸命な目、感謝の言葉。
それが時間とともに消えていくのを見るのは、正直切ないもんです。
でも社長としては、感情的な寂しさだけじゃなく、もっと現実的な心配もあります。
◉ やる気のない社員が増えると
製品の品質が下がる
作業効率が悪くなる
職場の雰囲気が悪くなる
他の真面目な社員にも影響する
結果的に会社の業績に響く
一人の不満が広がって、職場全体が暗くなってしまうのは、人数の少ない中小企業にとって致命的です。
だからこそ「仕方ないな」で済ませるんじゃなく、何かできることはないか考える必要があります。
4.中小企業でできる具体的な対策
「なんでうちで働いてるか」を思い出させる
朝礼で会社の理念を読み上げるだけでは意味がありません。
もっと身近で分かりやすい方法で、働く意味を伝え続けることが大事です。
1️⃣ 会社の存在価値をはっきりさせる
「うちの会社は○○を作ることで、地域の人の生活を支えてるんや」
「この部品がないと、あの大手メーカーの製品ができへんのや」
「うちが頑張ることで、何人の人の仕事が成り立ってるか知ってるか?」
2️⃣ 日々の仕事の意味を説明する
単に「これやっといて」じゃなく、「なんでこの作業が必要か」「この品質基準の意味は何か」を説明する。
自分の仕事が会社全体、お客さんにどう役立ってるかがわかれば、やりがいも生まれます。
3️⃣ がんばりを具体的に評価する
「今月は品質向上に貢献してくれた」
「この改善提案のおかげで効率が上がった」
「君の丁寧な仕事でクレームが減った」
具体的にどう会社に貢献してるかを伝えれば、「自分は必要とされてる」って実感できます。
◉ 継続が一番大事⭐️
これらは一回やったらおしまいじゃありません。
毎日の積み重ねが大切です。
朝の挨拶、作業指示、昼休みの雑談、仕事終わりの声かけ。
そんな何気ない瞬間に、働く意味や会社への愛着を育てるヒントがあります。
◉ 実際の例✨️
月一回、全社員で「今月一番嬉しかったこと」を発表する時間をつくる
お客さんからの感謝の手紙があったら、必ず全員で共有する
新しい設備を導入する時は、「なんでこれが必要か」を説明してから使い始める
ベテラン社員には「後輩に技術を教えることの価値」を伝える
5.働く人自身にも考えてもらう
でも、これは会社だけの努力では限界があります。
働く人自身にも、時々立ち止まって考えてもらうことが大切です。
「なんでこの会社を選んだんやったっけ?」
この質問を、社員に投げかけてみてください。
面接の時の気持ち、入社を決めた理由を思い出してもらうんです。
答えはそれぞれ違うでしょう
家から近くて通いやすかった
安定してそうやった
社長の人柄がよかった
手に職つけたかった
ものづくりがしたかった
その理由が今でも当てはまってるかどうか、一緒に考えてみる。
当てはまってるなら、それが今の不満より大切なことを確認する。
当てはまらなくなってるなら、お互いに何ができるかを話し合う。
◉ 小さな実践から始める
週に一回、「今週よかったこと」を一つずつ発表してもらう
月末に「今月、入社理由に関係することで何かできたか?」を振り返る
困ったことがあったら、すぐにグチを言うんじゃなく、まず「どうしたら改善できるか」を考えてもらう
6.中小企業だからこそできること
入社時の「選ぶ側」から、途中で「選ばれた側」「被害者」みたいな気持ちになるのは、どこの会社でもよくあることです。
でも、だからって諦める必要はありません。
大企業と違って、中小企業は社長と社員の距離が近い。
一人ひとりの顔が見える。だからこそできることがあります。
◉ 社長がやること
働く意味を言葉と行動で伝え続ける
一人ひとりの貢献を具体的に評価する
困ったときは一緒に解決策を考える
◉ 社員に考えてもらうこと
なぜこの会社を選んだかをときどき思い出す
不満があっても、まず改善できることを考える
自分の仕事が誰のためになってるかを意識する
完璧を目指す必要はありません。
でも、お互いが少しずつ歩み寄る努力を続けることで、「この会社で働いててよかった」って思える職場は作れるはずです。
何より、社員が生き生きと働いてくれれば、それが一番の経営資源になります。
明日からでも、できることから始めてみませんか?

✨️この記事書いた人✨️
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