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#24|付箋で見える化!社長と現場の「ズレ」

100円ショップの付箋だけで、会社の問題が丸見えになった話

「また社長が無茶言ってる」
「なんで現場はわかってくれないんだ」

中小企業の社長なら、こんな経験あるあるじゃないでしょうか。

朝礼で「もっと効率を考えろ」と言えば、現場から「また理想論だ」という顔をされる。
逆に現場の職人は「社長は現場のことわかってない」とボヤく。
悪気があるわけじゃない。
でも、お互い何を考えてるのかわからなくて、イライラする。

実は、これって「悪い人がいる」わけじゃないんです。
ただ、立っている場所が違うから、見えてる景色が違うだけ。

今回は、ある中小企業でやってみた「付箋を使った実験」の話をします。
たった10分、100円ショップで買える付箋を使っただけで、この「ズレ」の正体がハッキリ見えたんです。




1.用意するのは付箋とコピー用紙。それだけ


やり方は超シンプルです。

社長、幹部、ベテラン職人、若手社員。
みんなで同じテーブルを囲みます。
そして「今、仕事で困ってることや気になってること」を、付箋1枚に1個ずつ書いていく。
時間は10分。

ルールはたった一つ「しゃべるな」
相談も議論も禁止です。
黙々と、自分の頭の中にあることを付箋に書き出すだけ。

なぜしゃべっちゃダメなのか?

普通の会議だと、声の大きい人の意見に流されたり、「それは違う」と言われるのが怖くて本音が言えなかったりしますよね。
でもこのやり方なら、誰にも邪魔されずに、自分が本当に思ってることを書ける。
しかも付箋に書いてしまえば、それは「個人的な文句」じゃなくて「みんなで考える議題」になるんです。


2.社長20枚、幹部12枚、職人8枚─この差が意味するもの


10分後、付箋を数えてビックリ!
社長が20枚、幹部が12枚、現場の職人が8枚。
キレイに役職順になったんです。

「やっぱり社長は心配性だな」って思いますか?違うんです。

現場の職人が考えるのは、主に自分の担当してる機械のこと、一緒に働く仲間のこと、今日明日の納期のこと。
つまり「目の前のこと」です。

でも社長が考えなきゃいけないのは、それだけじゃありません。
現場のことはもちろん、銀行との付き合い、取引先との関係、材料費の高騰、新しい設備の導入、5年後10年後の会社の姿。
過去も今も未来も、全部いっぺんに頭に入れて考えなきゃならない。

だから付箋の枚数が多くなるのは当たり前。
これは「心配性」じゃなくて「社長が背負ってる責任の重さ」が見えた、ということなんです。

この付箋の山を、みんなでテーブルに並べて眺める。
そうすると、現場の人たちも「へえ、社長ってこんなにいろんなこと考えてたのか」って初めて実感する。
これだけでも、お互いの理解が一歩進むんです。


3.もっと大事なのは「中身」─実は同じ問題を見ていた


でも、本当に面白いのは枚数じゃなくて、付箋に書いてある「中身」でした。

社長や幹部が書いた付箋を見ると、「生産管理の仕組みを変えたい」「評価制度を見直したい」「無駄な工程を減らしたい」といった、会社全体の話が多い。

一方、現場の職人が書いた付箋は「隣の部署との連携がうまくいかない」「誰に相談していいかわからない」「ベテランと若手の意思疎通が難しい」といった、人間関係やコミュニケーションの悩みばっかり。

これ、バラバラなことを考えてるように見えますよね?
でも違うんです。

例えば、社長が「新しい評価制度」って書いたのは、もしかしたら現場の人が書いた「コミュニケーション不足」を解決するための手段だったかもしれない。
同じ問題を、違う角度から見てただけかもしれないんです。

社長は会社という船全体を見て「どっちに進むか」を考えている。
現場は機械室で「目の前のエンジンをどう動かすか」を考えている。
どっちも大事。
どっちも正しい。
ただ、見てる場所が違うだけ。

この付箋がなかったら、社長は「なんで現場は会社全体のこと考えないんだ」と思い続け、現場は「社長は俺たちの苦労をわかってない」と不満を溜め続けていたはずです。


4.付箋を並べてつくる「会社の問題地図」


次にやったのは、全員の付箋を大きな紙に貼って、一枚の「地図」にすること。
そして、それをスマホで写真に撮って、みんなで共有しました。

この地図を見れば、「ああ、社長が朝礼で言ってたのは、この問題のことだったのか」「幹部が最近イライラしてるのは、あの件で悩んでたからか」って、相手の気持ちがわかるようになる。

参加した職人さんからは、こんな声がありました。
「相手が何を考えて言ってるのかがわかるから、話が通じやすくなりそう」

今まで「また社長が難しいこと言ってる」で終わってたのが、「ああ、あの地図にあった売上の話を気にしてるから、こう言ってるんだな」って、背景がわかる。
これって、通訳を手に入れたようなもんです。

このやり方の本当の目的は、40枚の問題を全部その場で解決することじゃありません。
「なんであの人はあんなことを言うんだろう」っていう疑問を、「ああ、こういう景色が見えてるから、ああ言うんだ」って理解できるようになること。それが一番大事なんです。


5.否定じゃなく、「違いを認める」ところから


会社の中のすれ違いって、実は複雑でも何でもない。
ただ、見えてる景色が違うだけ。

100円ショップの付箋とコピー用紙があれば、その「違い」を目に見える形にできます。
そして、その違いを「どっちが正しい」じゃなくて、「なるほど、そう見えてたのか」って認め合う。
それだけで、会社の空気が変わります。

大事なのは、相手を否定したり、自分の考えを押し付けたりすることじゃない。
「あんたはそう見えてたんだね。俺はこう見えてた」って、お互いの景色を見せ合うこと。
それが全ての始まりです。


6.明日から、あなたの会社でも


このやり方、特別な道具も研修も要りません。
明日からでもできます。

今回は「困ってること」を書き出しましたが、テーマを変えてみるのも面白いかもしれません。

例えば「この仕事で一番嬉しかった瞬間」とか、「うちの会社の、まだ使いきれてない良いところ」とか。
そういうプラスのことを付箋に書いて並べてみたら、どんな景色が見えるでしょうか。

付箋一枚から始まる会話。
それが、会社を変える第一歩になるかもしれません。

騙されたと思って、一度やってみてください。
意外な発見があるはずです。


✨️この記事書いた人✨️

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