見出し画像

#22|採用は「採ったらアカン人」の基準をつくってから

人手不足でも、妥協してはいけない一線がある

「いい人が欲しい」より先に考えること

採用の話になると、たいてい「即戦力が欲しい」「経験者が欲しい」「技術のある人が欲しい」って話になりますよね。
人手不足だから、とにかく誰か入れたい。
その気持ち、よくわかります。

でも、ちょっと待ってください。
町工場や小さい会社の採用で、本当に大事なのは実は逆なんです。
「誰を採りたいか」じゃなくて「誰を採ったらアカンか」。
これを先に決めておくことです。




1.たった一人で会社が傾く


なんでそこまで「採ったらアカン人」にこだわるのか。
理由は簡単です。
小さい会社は、一人一人の影響がめちゃくちゃ大きいから。

大企業なら、どこかの部署で問題が起きても、他の部署でカバーできたり、人事部が対応したりできます。
でも、従業員が10人、20人の会社だと、そうはいきません。
たった一人の「困った人」が、会社全体をおかしくしてしまう。

箱にリンゴが入ってて、一個だけ腐ったのが混ざってたら、あっという間に他のリンゴも腐っちゃいますよね。
小さい会社って、それと同じなんです。
一人の悪い影響が、まるでウイルスみたいに、じわじわ全体に広がっていく。


2.こんな人を採ってしまったら…


やっと一人採用できた!って喜んだのもつかの間、こんなことが起きたらどうしますか。

入って2週間で「前の会社はこうだった、ここはダメだ」って文句ばっかり。
仕事を頼むと「それ、意味あるんですか?」って嫌な顔。
掃除とか雑用を頼むと、露骨に不機嫌になる。
ミスを指摘すると「聞いてません」「俺のせいじゃない」――。

一つ一つは「まあ、そういうこともあるか」で済むかもしれません。
でも、これが積み重なると、恐ろしいことが起きるんです。

【最初:みんなが気を使い始める】
まず、周りの社員が変わります。
「こんなこと言ったら、また『意味あるんですか』って言われるかな」「機嫌損ねたら面倒だから、黙っとこ」って。
本当は言わなきゃいけないことも、みんな飲み込むようになる。

【次:連絡が回らなくなる】
「あの人に言うのめんどくさい」ってなって、ちょっとした報告や相談もしなくなります。
結果、大事な情報が伝わらない。
トラブルやミスが増える。
現場の基本が崩れていきます。

【そして:職場の空気が悪くなる】
本来なら「ここ、こうした方がよくない?」って意見を言い合える場面でも、みんな顔色伺うようになる。
誰も本音を言わない。
職場がどんどん暗くなって、仕事の効率も落ちていく。

【最悪:真面目な人が辞める】
そして最後に起きる一番ヤバいこと、真面目にコツコツやってきた、あなたが本当に大事にしたい社員が、疲れて辞めていくんです。
「なんで俺たちがあんな人の機嫌取らなきゃいけないんだ」「社長はなんであの人を放っておくんだ」って。

問題のある人は残って、会社の宝みたいな人が出ていく。
こんな悲しいことはありません。


3.採用する前に決めておくNG条件5点


じゃあ、どうすればいいのか。

答えは、採用活動を始める前に「うちの会社には、こういう人は絶対に入れない」っていう基準を決めておくことです。

採用の条件を決める時、つい「旋盤できる人」「溶接の経験3年以上」とか、できることから考えますよね。
でも、それより先に「この条件に当てはまる人は採らない」っていう線引きを、ハッキリさせておく。

具体的には、この5つです。

① 何でも人のせいにする人
何か問題が起きた時、「俺は悪くない、あいつが悪い」「段取りが悪かった」って、すぐ人のせいにする。
こういう人とは、一緒に仕事できません。
面接で「今までで一番失敗したこと教えて」って聞いてみてください。
全部人のせいにする人は、要注意です。

② 気分の波が激しい人
機嫌がいいときは冗談も言うのに、機嫌が悪いと何言われるかわからない。
こんな人がいると、周りはいつもビクビクです。
時限爆弾を抱えてるようなもんで、疲れます。

③ プライドが高くて、教わる気がない人
「前の会社ではこうやってた」「俺のやり方はこうだ」って、うちのやり方を覚える気がない。
特に経験者を採るときは要注意。
技術はあっても、新しいこと覚える気がないなら、戦力になりません。

④ 時間や約束を守らない、報告しない人
遅刻する、納期を守らない、言ったことをやらない。
報告もしない。
これ、社会人として基本中の基本です。
ここができない人は、信用できません。

⑤ 愚痴や悪口で人を集める人
仕事の改善提案じゃなくて、ただの文句や悪口で「あの人ひどいよね」って仲間を作ろうとする。
こういう人は、会社を内側から腐らせます。
一番タチが悪い。


4.技術より「一緒に働ける」が100倍大事


この5つ、よく見てください。

「旋盤ができる」とか「CADが使える」とか、技術の話は一個もありません。
全部、人としてどうか、一緒に働けるかどうかって話です。

しかも、この5つって実はつながってるんです。
人のせいにする人は、たいていプライドが高くて教わる気がない。
気分屋の人は、報告も連絡もいい加減になりがち。
全部、「自分のことしか考えてない」っていう根っこは同じなんです。

どんなに技術があっても、周りの人の足を引っ張って、みんなのやる気を削ぐような人なら、マイナスでしかありません。

だから「技術があるかどうかより、一緒に働けるかどうかの方が100倍大事」なんです。


5.人手不足でも、妥協してはいけない


採用って、新しい人を入れて会社を強くすることです。
でも同時に、今いる社員たちと積み上げてきたチームを守ることでもあるんです。

だから、まず「こういう人は絶対に入れない」っていう基準をハッキリさせる。
これが何より大事。

人手不足だと、つい「まあ、とりあえず人が欲しいし」って妥協しそうになります。
でも、ここで妥協したら、後でもっと大きな代償を払うことになる。

5つの条件をクリアしてる、それがスタートライン。
その上で、「この人となら、どんなにしんどい時も一緒に乗り越えられる」って思える人。
正直な人、真面目な人、何でも面白がれる人。
そういう人を探しましょう。

技術は教えられます。
でも、人としての基本は、なかなか変わりません。

守りを固めてから、攻める。
それが小さい会社の生き残り方です。


✨️この記事書いた人✨️

いいなと思ったら応援しよう!

野口雅弘|社外No.2経営パートナー ありがとうございます✨ いただいたチップは今後の活動費に使わせていただきますた!