【育成のバグ】「自分でやった方が早い」がプレイングマネージャーを潰す構造
「……これ、自分でやった方が早いな」
部下から上がってきた資料を開いて、また、そう思う。
修正を入れ始めると、気づけばほとんど自分の手で作り直している。
直しながら、ふと考える。
「これ、任せた意味あったのか?」
■ 朝、渡したはずの仕事が、夕方戻ってくる
朝、仕事を渡したはずなのに、夕方には戻ってくる。
「すみません、ここどうすればいいですか」
「一旦、ここはお願いします」
結局、最後は自分が巻き取ることになる。
・資料修正は自分がやり直す
・クレーム対応は自分が出る
・見積もりは自分が最終チェックする
気づけば、「判断が必要な場面」がすべて自分に集まっている。
■ 「仕方ない」で、自分を納得させている
巻き取るのには、ちゃんと理由がある。
「任せると、品質が落ちる」
「説明している時間が、もったいない」
「お客さんに、迷惑はかけられない」
だから結局こうなる。
「まあ、自分でやった方が、早いし」
ここまでは、合理的に見える。
■ なのに、いつまでも部下が育たない
ここで、ある違和感が出てくる。
半年経っても、部下は同じところで質問してくる。
一年経っても、任せられる仕事は、増えるどころか減っていく。
メンバーは、だんだん「指示待ち」になっていく。
自分は教えている。任せてもいる。それでも結果は変わらない。
「これ、構造の問題じゃないのか?」
うすうす、そう感じ始める。
■ このまま3年が過ぎると何が起きるか
少しだけ、3年後を想像してみてください。
優秀な部下から、先に気づきます。
「この人の下にいても、自分は育たない」と。やがて、静かに辞めていく。
残るのは、指示待ちのメンバーと、すべてを抱え続けるあなた。
やがて周囲はこう言い始める。
「あの人がいないと回らない」
——それは評価ではなく依存です。
■ 「もっと任せよう」では直らない
ここまで読んで、もっと任せればいいのでは?と思うものです。しかし、現実は逆です。
すでに任せている。
すでに教えている。
すでに我慢もしている。
それでも変わらない。
つまり問題は「やり方」ではありません
■ 違和感の正体
もし、ここまで読んで「うちの会社も同じだ」と感じたなら、その違和感は間違っていません。
仕事は回っているのに、人が育たない。
任せているのに、楽にならない。
原因は、能力でも意識でもありません。
それは——
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