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私の『好き』には名前があった。

割引あり

前回、第4弾では、自分への“好き”について書きました。
推しへの“好き”は、憧れであり、尊敬であり、「誰よりも幸せでいてほしい」と願う気持ち。
友達への“好き”は、信頼であり、安心であり、「このままずっと笑っていてほしい」と願う気持ち。
そして、自分への“好き”は、自分が好きだと思える自分でいたいという気持ち。

第1弾からここまで、“好き”という言葉について考えてきました。同じ2文字なのに、向ける相手によって意味が変わります。私はずっと、その違いが不思議でした。でも、ここまで言葉にしてきて、少しずつ分かってきたことがあります。私は誰かのことを好きだと思う感情がなかったわけではありません。
むしろ、大切な人もいます。
憧れる人もいます。
守りたいと思う人もいます。
ただ、自分の中にある感情が何なのか。
その感情に名前をつけることが、ずっと難しかったのかもしれません。私は昔から、周りと少し違う感覚を持っていました。周りの話を聞いていて、私の感覚が少数派なんだと感じることが多かったです。恋愛の話をすることが嫌いだったわけではありません。友達の恋バナを聞くのも好きでした。好きな人の話をしている友達は、本当に楽しそうでキラキラしていました。でも、その輪の中にいるたび、どこか小さな違和感がありました。
「付き合う?」
「いいじゃん!」
「とりあえず付き合ってみたら?」
そんな会話を聞いていると、
付き合うって、そんなに軽くていいものなんだ。
そう思ってしまう自分がいました。もちろん、それが悪いと思ってるわけではありません。恋愛の形は人それぞれです。好きの形も人それぞれです。でも、私にとって「付き合う」ということは、もっとずっと重たいものでした。だから、みんなと同じ会話を聞いていても、どこか違う世界の話を聞いているような感覚がありました。その頃の私は、その違和感の理由が分かりませんでした。
私は恋愛というものが分からない人間なんだ。
人を好きになれない人間なんだ。
そう思っていました。

そして、もう一つ。
小さい頃から、男の人に対して、なんとなく苦手意識がありました。好きとか嫌いとかそういう感情ではありません。
ただ、なんとなく怖い。
近づかれると少し身構えてしまう。
自分でも理由は説明できませんでした。


私が「何に心を奪われるのか」と考えた時に、どうしても外せないことがあります。小学生の頃から興味を持ち、中学生になる頃には夢中になっていたアイドルです。周りは男性アイドルの話をしていました。でも、私が見ていたのはいつも女性アイドルでした。
キラキラで可愛い衣装。
笑顔。仕草。横顔。
ステージの上で輝く姿。
ふとした瞬間に見える真剣な表情や儚い表情。
ただ純粋に「綺麗だな」と思っていました。もちろん、その頃は理由なんて考えたこともありません。
でも周りから、
「女の子なのに女の子が好きなの?」
そんなことを言われる度、
私って変なのかな。
そう思うようになり、いつしかアイドルが好きなこともあまり話さなくなりました。今思えば、それも自分らしさの一つだったのかもしれません。

そんな私の違和感に、初めて答えが見えたのは短大生の頃でした。SNSで、いろいろな人の考え方や生き方に触れるようになりました。その中で、ある日ふと思いました。
「もしかしたら…。」
私がずっと感じていた違和感にも理由があるのかもしれない。
その瞬間でした。
今までバラバラだった記憶が、ひとつずつ繋がり始めました。
「だからだったんだ。」
そう思えた日のことを、ここから先で書こうと思います。ここからは、今までほとんど誰にも話してこなかった私自身の話になります。この先は、私の文章を好きだと思ってくださる方にだけ読んでいただけたら嬉しいです。


この文章を書こうと思った時、一番悩んだのは「どこから話せばいいんだろう」ということでした。答えを知った今なら説明できることも、当時の私は何も分かっていませんでした。だから今回は、「気づいた瞬間」ではなく、その前の私の話から書いてみようと思います。

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