グレート・ギャツビー:フィッツジェラルド
私は最近まで専らミステリーを好んで読んでいた。
しかし、海外留学に行っていた妹が帰ってきて、共に書店に行った時にふと「グレート・ギャツビー」を目にし、その話になった時に興味を持ったので買った、後は動物農場だとか老人と海だとか、名前だけ聞いたことがある作品も3000円くらいかけて買い漁った。
そして、そこそこの時間をかけて今読み終わったのが「グレート・ギャツビー」だ。
率直に言うと、結構登場人物に倫理観がないなと感じた。平気で浮気したり嘘をついたり、人の気持ちを踏み躙る生まれついての勝ち組達の軽薄さが嫌と言うほど描かれていて、書いた人は絶対金持ち(貧乏からの成金でないタイプ)が嫌いなんだろうと感じた。
あらすじを言うと、主人公のキャラウェイは引っ越した先の、アメリカ東部イーストエッグで、不思議な男ギャツビーと出会う。
その謎に包まれた経歴から、ギャッツビーのことが気になった主人公は段々とギャッツビーと打ち解け、徐々に彼の命が焦がれるほど強い、ディズィと言う女性への執着が明らかになる。
そして、想いが強まる中ギャッツビーはついに思いもよらぬ行動に出る。
と言った感じだ。
ディズィと言うのは主人公の知り合いで、何不自由なくとても美しい女性なのだが、彼女もまた夫のトムと結婚して東部に越してきた。
そして、率直に言うと温室育ちのバカ令嬢である。
行動がめちゃくちゃで話題をコロコロ変えるので、正直読んでいてイライラさせられた。
が、ギャッツビーは彼女に惚れている。
その一途さはかなりのもので、作中の他の登場人物の軽薄さとは一線を画している。
そして主人公はその人格(側から見れば人妻に惚れていると言う状況なのだが)を尊敬しているようである。
共感できないところもかなりあったが、一つ共感したのは作中通して表現されている、豊かな生活をしながらもそれを冷めた目で批判的に見る視点である。
フィッツジェラルドはかなり豪華な生活を送っていたようだが、作品を読むと本当かな?と思わされる。その所以はおそらくこの視点だろう。
私の周りにもいかにも大学生という人たち(すごい生活習慣、倫理観)の人たちがいるが、私はそのノリを微笑ましく好ましく思うこともあれば、冷えた目で睨みつけることもある。
つまり、問題のある行動をする人々に表面では好意的でも心の底はかなり冷えていることがある。
その根底にあるのは私の行動を監視して支配する、社会規範遵守の掟だろう。
主人公キャラウェイはどこか私と似たような立場で、はっちゃけたいけどはっちゃけられない(心の中のルールが邪魔する)タイプなのでそこにはかなり共感があった。
逸脱というのは、「赤信号 みんなで渡れば 怖くない」という言葉があるように、時につながりを深める働きを持つ。
そこに混じれないのはそれすなわち逸脱、これこそ逸脱からの逸脱であり、大学においては多少これができないと人間関係がか細いものになってしまう、私のように。
でもルールを破れないんだから仕方がない、このジレンマは小説にぶつけるとしようか。
ということで、尻切れトンボになってしまったがこのへんで終わらせていただこう。
ではさようなら。
