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人事は「オペレーション担当」から「経営変革のリーダー」へ。旧型人事は、5年後に居場所を失う

「毎日、採用・労務・研修に追われています」
「経営会議には、報告のためにしか呼ばれません」
「事業のことは、正直、詳しくありません」


人事担当者の方から、本当によくいただくお話です。


私自身、人事コンサルタントとして、5,000人を超える面接、数十社の組織支援、4名から100名超への垂直立ち上げを経験してきました。
事業責任者として、0→10億円のプロジェクトも、複数経験しています。


その経験から、断言できることがあります。


これまでの人事像は、もう終わります。


米国の人事団体SHRMや、グローバルの人事研究機関のレポートでは、こんな表現まで登場しています。


「HR supporting technology is over」
(人事が技術を支援する時代は、終わった)


つまり、これからの人事は、こういう転換を迫られています。


旧:人を採る人事

新:事業と人の未来を設計する人事


この転換に、乗れた人事は、5年後、経営の中枢に立っています。
乗れなかった人事は、5年後、居場所を失います。


厳しい言い方ですが、これは現実です。
今日は、この転換の本質について、お話しします。



「オペレーション型人事」と「経営変革リーダー型人事」の、決定的な違い

まず、正直に、この二つの人事の違いをお伝えします。


私が、これまで数十社の組織を見てきて、経営者から本当に信頼されている人事には、共通点があります。


それは、こういう姿です。


現場の人と、定期的に会話をしている。
事業の流れを、完全に理解している。
各事業部の課題と、目指しているゴールを、人事でも自分の言葉で語ることができている。


これが、経営変革リーダー型人事です。


一方、オペレーション型人事は、こう見えます。


現場の人と、定期的な会話がない。
事業の流れが、あまり見えていない。
各事業部の課題を、自分の言葉では語れない。


日々の採用や労務の業務は、こなしている。
でも、事業の議論には、入れない。


これが、多くの会社で、今、起きている人事の実態です。


そして、経営者は、この違いを、驚くほど正確に見抜いています。



経営者は、"事業を語れる人事"にしか、重要な議論を持ちかけない

少し、踏み込みます。


私が、複数の経営者の方と、人事責任者について話す時、必ず出てくる言葉があります。


「うちの人事は、いい人なんです」
「でも、事業の話は、あまりできないんですよね」
「だから、採用や労務のことだけ、任せています」


この言葉の裏側で、経営者は、こう感じています。


「事業のことがわからない人事に、組織の未来の話は、持ちかけられない」
「本当に大事な意思決定には、この人事は、呼べない」


これは、能力の問題ではありません。
"事業を語れるかどうか"が、経営との距離を、決定的に分けているんです。


そして、この距離は、日々の業務では、ほとんど見えません。
でも、経営者の中には、確実に、存在しています。



"事業と人の未来を設計する人事"とは、何をしている人か

では、「事業と人の未来を設計する人事」とは、具体的に何をしている人か。


私の定義は、シンプルです。


現状の課題解決や、人員不足の穴埋めをする人事ではなく、
"得たい未来の組織や事業"から、逆算ができる人事です。


現状の人事は、こう考えます。


「今、この部署で欠員が出た。だから、採用する」
「今、離職率が上がっている。だから、研修を入れる」
「今、評価制度が古くなっている。だから、改定する」


これは、すべて"今"からのスタートです。
対処療法の連続です。


未来を設計する人事は、こう考えます。


「3年後、この会社は、どんな組織でありたいか」
「そのために、今から、どんな人材を採り、どう育てるべきか」
「今の評価制度は、その未来の組織を作る仕組みになっているか」


これは、"未来"から"今"への逆算です。
そして、この逆算ができる人事は、必ず、経営の隣に立ちます。





事業計画さえ、疑ってコミットする

そして、私がもう一段、強調したいことがあります。


本当に価値を出す人事は、事業計画さえ、疑うんです。


多くの人事は、経営から降りてきた事業計画を、「はい、わかりました」と受け取ります。
そして、その事業計画に沿って、要員計画や採用計画を立てていきます。


でも、経営変革リーダー型人事は、違います。


「その事業計画の数字は、本当に達成可能ですか?」
「必要な人材の質と量が、その事業計画と、本当に噛み合っていますか?」
「その事業を成功させるために、組織構造は、これでいいですか?」


事業計画そのものに、健全な疑いを投げかけ、経営と一緒に、事業と組織の未来を作り込んでいく。


これが、価値を出す人事の姿です。


「言われたことをやる人事」ではなく、
「言われたことを疑い、より良い未来のためにコミットする人事」。


この差が、5年後、10年後に、人事のキャリアを決定的に分けていきます。



◆AI時代に、この転換は、さらに加速する

ここから、AI時代の話をします。


SHRMの調査では、HR領域でAIを活用する組織が、1年で26%から43%へ、急増したと報告されています。


採用業務の自動化、履歴書のスクリーニング、候補者検索、求人票の作成。
これまで人事が時間を取られていた業務が、次々とAIに置き換わっています。


ここで、旧型人事の方は、こう感じるかもしれません。


「私たちの仕事が、AIに奪われる」


でも、私は、逆だと考えています。


AIが、オペレーション業務を巻き取ってくれることで、人事は初めて、"事業と人の未来を設計する仕事"に、時間を使えるようになるんです。


つまり、AI時代は、旧型人事にとっては脅威ですが、経営変革リーダー型人事にとっては、追い風です。


自分がどちらの側に立つか。
今、選ぶ時が来ています。



転換の第一歩は、実はシンプル

では、オペレーション人事から、変革リーダー人事に転換するための、第一歩は何か。


私の答えは、シンプルです。


一つ目、経営学を、学ぶこと。


会計、財務、マーケティング、戦略、組織論。
これらの基本を、体系的に学ぶ。
特別に難しい話ではありません。
書店に並んでいる本を、順番に読むだけでも、経営の言語がわかるようになります。


二つ目、自社の事業を、深く理解すること。


自社が、何をしていて、どうやって儲けていて、誰にどんな価値を届けているのか。
この事業の構造を、自分の言葉で説明できるか。
できないなら、まず現場に足を運んでください。
現場の人と話してください。


三つ目、社長が得たい未来を、自分の言葉で語れること。


社長は、どんな会社を、どんな未来を、目指しているのか。
それを、自分の言葉で、社員にも、経営陣にも、伝えられるか。


シンプルですが、ここに向き合える人事は、驚くほど少ないんです。


そして、ここに本気で向き合った人事のキャリアは、確実に、飛躍していきます。



人事担当者の方への、最後の三つの問い

最後に、三つだけ、問いを残します。


あなたは、自社の事業を、社長と同じレベルで、自分の言葉で語れますか?


あなたは、各事業部の課題とゴールを、事業部長と対等に議論できますか?


あなたは、3年後の組織像を、経営と一緒に、逆算で描けていますか?


この三つに、自信を持って「はい」と答えられないなら、あなたは、まだ"オペレーション人事"の側にいます。


でも、大丈夫です。
今日から、変えられます。





5年後、あなたはどちらの人事になっているか

最後に、もう一度、お伝えします。


これからの5年、10年、人事という職種は、大きく二つに分かれていきます。


一つは、オペレーションに追われ続け、AIに置き換えられ、居場所を失っていく人事。


もう一つは、AIをパートナーにして、事業と人の未来を設計し、経営の中枢で活躍する人事。


同じ「人事」という肩書きでも、まったく別の職種になっていきます。


そして、この選択は、今、この瞬間から、始まっています。


「毎日忙しくて、事業を学ぶ時間がない」
「経営会議に呼ばれていないから、関与できない」


こうした言い訳は、5年後、確実に、自分自身の首を絞めます。


今日から、経営学の本を1冊、開いてみる。
今日から、現場の人と、事業について会話してみる。
今日から、社長に、会社の未来について、聞いてみる。


たった一つでいい。
その一歩から、あなたの人事キャリアは、変わり始めます。


シンプルなことです。
でも、ここに本気で向き合った人事だけが、これからの時代の主役になっていきます。


ここから、本当に伝えたいこと

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

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