見出し画像

【第285回】 Marketing Cloud Next : 再利用可能な「式」コンテンツの活用

Marketing Cloud Next(Marketing Cloud Growth & Advanced Edition)では、再利用可能な式(Expression)コンテンツを活用することで、属性に対する「並び替え」条件や「絞り込み」条件を保存し、差し込み項目で簡単に利用できるようになります。

この記事では、「式」コンテンツの特長やユースケースに基づいた具体的な利用手順を詳しくご紹介します。


「式(Expression)」のメリット

「式(Expression)」コンテンツを活用することで、以下のような利点が得られます。

  • 作業効率の向上:一度作成した条件式をメールやランディングページで簡単に呼び出せます。

  • 一貫性の確保:再利用可能なコンテンツとして管理することで、データの表示やロジックにおけるミスを削減します。

  • 柔軟性の向上:複雑なロジックであっても一度設定しておけば、他のコンテンツであってもすぐ適用できます。


「式(Expression)」のユースケース

■ シナリオ

最近閲覧した製品に関連する情報を提供するケース

■ 活用場面

EC サイトで取得した「閲覧履歴」データを基に、以下の流れで情報を活用します。

  1.  「閲覧履歴」レコードを「降順」に並べ替え、最後に閲覧した製品名を抽出。

  2.  抽出した製品名をメール内に差し込み、それに合わせて製品の詳細情報や導入事例へのリンクを提示。

この仕組みにより、顧客の興味関心に沿ったコンテンツを提供し、エンゲージメントの向上が見込まれます。

■ メール文例

「先日ご覧になった『最後に閲覧した製品名』の詳細仕様や導入事例は、こちらからご覧いただけます。」


「式(Expression)」の設定方法

1. 新規コンテンツ作成
コンテンツメニューから新規作成を選択し、「式」 を選択します。

2. 属性の選択
式のタイトル(「最後に閲覧した製品名」など)を設定したら、右側の属性パネルから「閲覧した製品名」(ProductName)を選択。

事前に、ProductName という項目が格納されている「View History」というカスタム DMO(データモデルオブジェクト)が、Individual にリレーションしてあり、データグラフで設定済みとなっている前提です。

3. 並び替え条件の設定
ViewDateTime」を「降順」に設定し、最後に閲覧した製品を優先表示。

4. 保存と公開
条件式を「保存」後、「公開」ボタンをクリックして利用可能にします。


コンテンツへの設定方法

1. 差し込み項目の挿入
メール本文内で該当箇所を選択し、「差し込み項目」 ボタンをクリック。

2. 差し込み項目の種類を選択
差し込み項目の種類から「Save Expression」を選択。

3. 作成済みの式を選択
表示されるリストから「最後に閲覧した製品名」を選択します。

ここで再編集の必要がなければ、そのまま「次へ」をクリックします。

4. API 参照名を設定
必要に応じて API 参照名を入力し、「完了」ボタンをクリック。

5. プレビュー確認
設定が完了したらプレビュー画面で動作を確認します。

製品名が正しく差し込まれていることを確認します。

参考:データ確認(Data Cloud)
Data Cloud のデータエクスプローラーを使用することで、該当ユーザーのデータを確認してみます。

該当のユーザーをフィルタリングして、「ViewDateTime」を「降順」に並べ替えれば、「最後に閲覧した製品」が特定できます。メールに表示された製品と一致しています。成功です。


いかがでしたでしょうか。

Marketing Cloud Engagement を使用したことがある方であれば、AMPscript の LookupOrderedRows を使って、第一位の製品を優先表示する際の操作をイメージすると分かりやすいかもしれません。

データグラフでは「間接属性」を活用できるため、複雑なコードを書かずとも、Lookup のような機能を実現することが可能なわけですね。

さて、この再利用可能な「式(Expression)」コンテンツを活用することで、次のような効果を期待できます。

  • 差し込み項目の効率的な管理

  • 一貫性のあるマーケティングロジックの適用

  • 作業時間の短縮

この機能をぜひ活用し、Marketing Cloud Growth & Advanced Edition での施策をより効果的に進めてください。

今回は以上です。


前回の記事はこちら

私の note のトップページはこちら