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「古蓮町大運動会」第十一話 エピローグ


「すごい戦いだったよなぁ」
やまにぃは目を閉じて余韻に浸っていた。
「チーム戦だけど、なんか最後はチームなんか関係なかった。めっちゃ感動した……」

僕も最後の競り合いを思い出していた。
お父さんが何とか2位でゴールしたのが奇跡のように感じた。

「私も陸上やろっかな」
みーちゃんはクラウチングスタートの真似をしていた。
今日は誰もしていなかったはずですけど……。

「ヤバッ!この運動会、面白すぎ!」
セッチーも興奮冷めやらぬようだった。
「あ!カケルくんだ!カケルくーん!」
みーちゃんはカケルくんの元へ走って行った。
すぐ仲良くなるのは、みーちゃんの得意技だ。
「みーちゃん、ごめん。勝てなかったよ」

カケルくんも『みーちゃん』って呼んでるぅ!

「そんなことないよ!すんごかった!ね、みんな」
僕たちは、何度も頭を縦に振って興奮を伝えようとした。
そこへ神崎さんが現れた。
「三千里カケル。一度ウチの練習に来てみないか」
カケルくんは呆然としていた。
「風野の練習……」
「無理にとは言わ……」
「行きます!行きます!ありがとうございます!」
神崎さんはフッと笑って、カケルくんのケツを叩いた。
「長距離キャプテンの松本に伝えておく。逸材だ……とな」
そう言って、ともりさんの方へ戻って行った。

カケルくんも遠くにいる中学生くらいの女の子を見て、そっちの方へ歩いて行った。
「じゃあまたね」と手を振って。

閉会式は、優勝杯を渡す澄子おばさんの悔し涙と、もらう谷じぃの歓喜の涙が印象的だった。

本町地区テントで(やまにぃ目線)——

「なんかすいません。神崎にMVPまで頂いて。せっかくの楽しい雰囲気を壊しちゃったんじゃないですか?」
ともりさんは、じいちゃんに申し訳なさそうに言った。
「何を言っている。一番大会を盛り上げたからMVPなんじゃ。会場の雰囲気を見てみろ」

周りの声が聞こえる。
「最高に楽しかったなぁ!」
「最後すごすぎだべ!声枯れでしまったわ」
「いいもん見れだぁ。まだ来年も来てくれねぇがなぁ」

負けたはずなのに、稲見テントも川林テントも、みんな笑顔だった。

「谷じぃ、ちょっといいがな?」

あ、リューチンのおばさんだ。

「おお、澄子。どうした?」
じいちゃんが答える。
するとリューチンのおばさんは、じいちゃんを指差して、
「来年はまだ稲見が勝つがらな!」
そう宣言すると、ともりさんも指差した。
「ともりさん、来年も楽しみにしてっからな。負げだけど……鳥肌立ったわ」
それだけ言うと、ニヤッとして稲見テントに戻って行った。

「ほらな。この町はみんなを受け入れる町だ。それにこんなに楽しくしてもらって、お礼しか出でこねぇわ。ありがと」

谷じぃの言葉に、本町テントに温かい拍手が鳴り響いた。



「リューチン、もう帰るの?」
みーちゃんは、僕を見て寂しそうに言った。
「明日学校あるし。でも、また冬休みに来るね」
すると、みーちゃんの顔がパッと明るくなって、今度はセッチーを見た。
「セッチーも来るよね? 冬休み」
「当然。また一緒に遊ぼうね」
笑ってうなずくみーちゃん。
やまにぃの口元も笑顔を耐えているようだった。
「リューチン、またな」
「うん。やまにぃ、また遊ぼうね!」

こうして白熱の大運動会が終わり、おじさんの家へと戻った。

冬休みにみんなと会うことを誓って。







あとがき

何とか「古蓮町大運動会」を仕上げました。
ともり ゆとさんのご好意で、ともりさんの作品「ラスト100」及びともりさんご自身とのコラボもできてメチャクチャ嬉しかったです!

ともりさんが作中で使っている擬音に憧れがありまして、今回使わせて頂きました!
ちょっとパクりました。すいません💦

ちなみに、自著『ツッコミ神様見聞録』ともコラボしました。

急に変な技が出てきてすいません(笑)

自分としては楽しんで書けたので満足です!

コラボさせて頂いたともり ゆとさん、本当にありがとうございました!

そして皆様、読んで頂きありがとうございました!

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