#87 二度ととうもろこしの天ぷらは作らん
今日は、天ぷら。
茄子の天ぷらととり天。
そして初めて、とうもろこしの天ぷらに挑戦します。
お店でしか食べたことありませんが、あれ、大好きなんです。
とうもろこしを二本買ってきて、実が板状になるように切り落とします。
「むずすぎる。」
ぽろぽろとコーンが取れてしまい、ほとんどがばらばらになってしまいました。
「こうなるんだったら、最初からコーン缶買えばよかった。」
まぁ、これでもかき揚げみたいにすれば、天ぷらになるので、今回は良しとしましょう。
油の温度はばっちり。
コーンの塊に衣をつけて、優しく油に入れます。
2、3分して、いい頃合いかなと、すくい網でお皿に移そうとした瞬間。
「パァァァァンッ!!!」
コーン爆散。
「あっつーーー!!!うわうわうわ!!!」と叫びながら、咄嗟に、持っていた蓋をその場に投げ捨て、後方に飛び跳ねました。
「ポップコーンになったのか!?!?!?」
そんなことを一瞬頭をよぎります。
一旦、蓋をして、コンロの火を消し、そこら中に飛び散ったコーンと油を呆然と見つめます。
ポップコーンはどこにも転がっていません。
キッチンが一瞬で、子どもが料理したみたいな散らかり方になりました。
情けない。
少し間を置いて、何が起こったかやっと理解しました。
指と腕にも熱々の油がしっかりかかっていたのですが、それどころではありませんでした。
結果的に、至るところをやけどしたのですが、そのときはそんなことはどうでもよかったです。
そんなことより、床に飛び散った油たちのほうが絶望です。
「はぁー、拭くのめんどくさー」
仕方なく床を拭こうと、しゃがんだ瞬間。
「パァァーーーーン!」
第二波が爆発しやがりました。
「蓋しててよかった。」
本陣から分裂して油の中に残ったコーンたちが予熱によって、再び爆発しました。
こいつらをすべて救出しないと、時間差でどんどん爆散してきます。
いや、でももう、いつ次の爆発が起こるか怖すぎて、蓋を開けられません。
しかし、このまま放っておいても、油の熱伝導が悪いせいで、なかなか冷めず、爆発し続けてしまいます。
なんとか急いですくい上げなくてはなりません。
意を決して、蓋をわずかに開け、キャプテン・アメリカの盾のごとく、顔方向だけは防御しながら、すくい網で残りカスどもを急いで掻き出します。
セーーーフ。
いけました。
私の勝ちです。
けっ、とうもろこしめ。
スマホで「とうもろこし 天ぷら 爆発」と打ち込み、爆発の原因と防ぎ方を調べます。
予想はついていましたが、コーン中の水分が爆ぜているようです。
なぜ揚げる前に気づけなかったのか。まったく。
下準備のとき、芯からコーンを外す前に、包丁で縦にぴーっと全体に切れ目を入れておかないといけなかったようです。
しかしもう、コーンはばらばらになっています。
今からフォークで一粒ずつ穴を開けるのは億劫すぎます。
「いや、もう爆ぜる前に軽くでいいから一瞬火を通してあげてしまおう。」
いざ、二回戦。
今度は、衣をつけたコーンをお玉ごと油に放り込み、数秒でお皿に逃がします。
蓋はもちろん、キャプテン・アメリカの状態です。
お玉ごとぶち込み、跳ねる油にびびり散らしながら、急いで油を切って、キッチンペーパーの上にあげます。
「やってしまった。」
数粒取り逃がしました。
急いで、キャプテン・アメリカのまま、すくい網をぐるぐる回して、残ったコーンをかき集めます。
ふぅー。
やっと一息。
「なんだこれ。せわしなさすぎる。やってられるか。」
すべて揚げるには、あと二十回くらいこれを繰り返さないといけません。
お皿に残っているてんこ盛りのコーンたち。
すぐにラップをかけて、冷蔵庫に放り込みます。
「お前らは、また別の機会だ」
もう二度ととうもろこしの天ぷらは作らないと決意しました。
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