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無色の牢獄|第3話_03|私のものは、次女のもの

「好きな本を1冊選んでいいわよ。」
母はそう言うのですが、実際に買ってもらう本はいつも私が1番欲しい本ではありませんでした。

しかし、『特別な日』でもないのに1番欲しいと思った本を買ってもらったことがあります。
今回は、お気に入りの本を買ってもらったときのお話です。

せっかく買ってもらったお気に入りの私の本
次女はその本を自分の本のように使っていました。

自分の好きなキャラクターのページの端を遠慮なく折るのです。
「やめて」と言っても聞く耳を持ちません。
私のものは自分の好きに使っていいと思っていたのでしょう。
全く悪びれる様子もなく、平然と自分のお気に入りのキャラクターのページを折り続けていました。

当時私は、お気に入りのその本を見るたび、モヤモヤと重苦しい嫌な気持ちになっていました。
当時はこのモヤモヤをはっきり言葉にできませんでした。
でも今ならわかります。

嫌だったのは、折られることだけじゃなかったのです。
遠慮なく折り曲げられる私の本と、折られること無く大切に扱われる次女の本。
その差が、まるで私たち自身のように見えて、苦しかったのです。

読んで頂きありがとうございます。
次回、次女と習い事のお話です。
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