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メスティン持ってピクニック

日曜は久しぶりに「ピクニック」をした。
ピクニックなのかハイキングなのかトレッキングなのか迷ったので調べてみた。

トレッキング:山歩きのこと。登頂を目指すことを主な目的としている登山に対し、トレッキングは特に山頂にはこだわらず、山の中を歩くことを目的としている言葉。ただし、結果的に行動の過程で、山頂を通過することもある。
ハイキング:健康のため、あるいは知らない土地を見聞したり、自然の風景や歴史的な景観を楽しむために軽装で、一定のコースや距離を歩くことをいう。なお、食事が主な目的となる場合は、ハイキングではなくピクニックとなる。
ピクニック:散歩などの途中に野外で食事をすること。自然豊かな場所に出かけて、あらかじめ詰めて運んだ食べ物をそこで食べること。

なるほど。
今日は山頂を目指さないし、山の上までケーブルカーでスイーッと上がってひたすら下りながら、どこかで持ってきたメスティンで昼ごはんを食べて、温泉に入って帰ってくる行程で、食に対する準備に力を注いだのでピクニックと言っていいだろう。
という訳で、人からもらったこういう時しか飲まないWEDGEWOODの紅茶も「PICNIC」を選んで出発した。
「ピクニック」と言えば、岩井俊二の映画を思い出す。CHARAと浅野忠信が出会った作品で、精神科病院を抜け出してひたすら塀の上を歩く映画だった。あの映画って、食事をしてたっけ?ひたすら歩いていた記憶。また見たくなったのは余談として横に置いといて。

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先週は、メスティンを使って何を作ったら美味しいかを家で研究を重ねていたのでここに研究結果を発表しておく。キャンプでは焼肉とウィンナーばかりを焼いている私からレベルアップしたい狙いで。
まずはダイソーで手に入れたスモールメスティンで。

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①焼き鳥缶の炊き込みご飯


焼き鳥缶:1つ
米:1合
めんつゆ:大さじ1
水200ccを少し少なめに

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米を水に浸けて1時間後に固形燃料で火にかけてほったらかし。20分くらい経って燃料が終わって火が消えたらタオルに包んでひっくり返して15分蒸らし。で、出来上がり。
めっちゃ美味しかった。

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ふじっこを混ぜたらより美味しくなった。家だけど気分を出すためにキャンプで使う容器とスポーク(スプーンとフォーク一体型)を使って。

②じゃこめしの炊き込みご飯


茅乃舎で買った炊き込みご飯の素を焼き鳥缶の代わりにぶち込んで上と同じように炊いた。1時間の吸水を15分でしたので米が硬くてまずかった。失敗。なお失敗のショックで写真はない。おにぎりにした。

③ラージメスティンで焼売

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網の上に焼売を並べて水を入れて蒸す。
めちゃんこ美味かった。ふっくらジューシーでレンジでチンして食べるのとまるで違う。メスティンで作った方が美味しいとは。感動した。

④豚肉と白菜のミルフィーユ鍋

豚と白菜を交互に
水を入れてプチっと鍋の塩ちゃんこ味を1つ
しばらく放ったらかす。

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白菜と豚肉をメスティンの幅に合わせて詰め込み空いた隙間にさつま揚げを入れた。プチっと鍋シリーズは手軽で固形のキューブよりも溶けやすいので好きだ。これは文句なしに手軽でおいしい。まずくなりようがない。

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じゃこ飯の炊き込みご飯以外はどれもうまくいった。これがうまくいかなかったのは吸水の時間をケチったせっかちな私のせいでメスティンのせいではない。
まずは焼売をお外で蒸して食べようではないか。
研究結果からまずは簡単な焼売から実践することにし、わざわざ土曜に551に行って買った焼売とエビ焼売をクッキングシートに包んで、固形燃料とライターとメスティンと網をリュックに入れた。もちろんポン酢もミニの容器に入れて、準備は完璧だった。

あとは、どこで食べるかだ。
久しぶりの六甲山へは足で登らずケーブルカーを使って山上まで上がった。スイ―っとラクチンに何の苦労もなく。

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いいの、今日はトレッキングでもハイキングでもなくピクニックだから。
あくまで食事を外で食べることがメイン。
有馬温泉へとひたすら下るだけの紅葉谷のルートが再開されたと聞いていたので、その道中で焼売を蒸して食べて、紅葉谷を抜けて温泉に浸かって帰る。
それが今日のピクニックミッションである。
ルンルンで紅葉谷を下り始めた。
まだそこまで葉は色づいていないが気持ちいい。

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ずっと下りの道は汗をあまりかかないから快適だなあと、山登りが趣味の人に呆れられるような感想を抱く。
すると、さっきから気になってはいたが、すぐ後ろをやたらと大声でしゃべり続けるおばちゃんがいた。
「10年後もこないして歩いてられるやろかー」
「ヨガで習ってんけどな~」
「朝ドラの、栄冠は君に輝くの歌良かったわー(歌い始める)」などなど。次から次へと。
分かる。
確かに朝ドラ「エール」の久志の独唱はしびれたし、育三郎はほんまに歌がうまいし、正直言うと少し泣けたが、静かに歩いてくれませんかね。
2人連れのご夫婦っぽかったが、夫の方はひたすらに静かで1人漫談のようだ。
少しイライラしてしまったので、いったん落ち着いて道を譲ることにした。
「10年後もおばちゃんは多分元気に歩けていると思うよ…」と思いつつ、しばらく立ち止まっておばちゃんが遠くに行くのを待った。大分先をおばちゃんが行き、姿が見えなくなり、声が聞こえなくなってから歩くのを再開した。
ああ、なんて静寂。
これを求めていたよ。
喋りながら誰かと歩くのもそれはそれでいいが、私の求めるものは静寂と自分との会話だ。カサカサと鳥が飛びまわる音や風の音、せせらぎの音がようやく聞こえてきた。これを聞いて歩きたかったのよ。最高。

1時間ほど歩いた先に川沿いの開けた場所に出たのでここでお昼ご飯にすることにした。日当たりが良くて、ええ感じに腰をかけれそうな枯れ木にさっきのおばちゃんがいた。まだずっと喋っていた。
なるべく離れた場所をと思い少し奥へと進むと砂地の場所があったため、そこにレジャーシートを広げて焼売タイム開始。
メスティンにクッキングシートごと焼売を乗せて蓋をして火をつけた。

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ドキドキ。
しばらくしてはっと気が付いた。
水を入れるのを忘れた!
これじゃ蒸すことにならない。
慌てて蓋を外そうとしたら蓋が熱すぎてアチーっ!!と蓋を飛ばしてしまった。すると、蓋の外れたメスティンがそのままゆっくりとスローモーションで砂地にひっくり返った。
そ、そんなばかな。
必死に焼売を救い出そうとするが熱すぎて砂地を転げまわる焼売。

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ああ。
焼売の砂まぶしになってしまった。
今日のお昼ご飯のメインディッシュはこれやのに!!
呆然となってしまった。
練習ではうまくいったのに、砂まぶしになるとは。
お茶で洗ってみたが、細かい砂が焼売にめり込んで一体化してしまい無理だった。
落ち込んでいたって火が燃え続けている。火がもったいないので持ってきたマネケンのワッフルを少しカリッと焼いてみようと思い直した。
取り返そうとして私は焦っていたのだと思う。
すると、クッキングシートに炎が燃え移りワッフルが燃えた。
そして砂地に落ちてワッフルも砂まぶしになった。
2個目のワッフルは無事カリッと焼き(それでも少し焦げた)、何とか食べることができた。

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そして前日に失敗したじゃこ飯の炊き込みご飯のおにぎりを仕方なくかじり、本日のピクニックのランチは終了。
泣けた。
今日学んだことは、
1)焼売を蒸す時は死んでも水を入れ忘れるな
2)メスティンは火にかけると熱くなるから持つときは注意
3)砂地での調理は特に注意
4)カップラーメンは保険でリュックに入れておこう

この4つだ。

こういうツイてない日もある。
空腹だととたんに足に疲れが回り、何度もつまずいたりこけたりしながらなんとか有馬温泉に到着。

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食事メインのピクニックだったが、食事は散々だったので、有馬温泉のおしゃれな店の外のテラスでタンシチューとガーリックトースト、有馬ビールをオーダー。
ご機嫌を取り戻せそうだったところに大雨が来た。
急いで店内に入り少し雨の混ざった有馬ビールを飲んでご飯を食べた。

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おいしかったのでなんとか機嫌は取り戻せた。
しかしその後の肝心の温泉も苦難の連続だった。
いつも行く日帰り入浴をやっている旅館が、コロナ以後週末は日帰り入浴をお断りしていると言われ断られた。
雨の中、いくつか他の旅館や温泉を回ったがことごとく門前払い。有馬は地味に坂が多くて山下り後の脚にじわじわくる。結局金の湯か銀の湯になるなあと思って金の湯に行くと長蛇の列。銀の湯に行き少し並んで何とか入れた。
やっと温泉に入れると思ったら、聞き覚えのある声で喋っているおばちゃんが!
山で出会った10年後も歩けるかを心配していたお喋りおばちゃんだった。
温泉にいる知らない別のおばあさんに「雨降ってくるとは思わんかったわー」と大声で喋っていた。
勘弁してやー。
芋洗い状態に混雑した温泉でまたもやこのおばちゃんのお喋りを聞き続け、全く癒しは得られなかった。
その代わり頭の中で「栄冠は君に輝く」を独唱した。
焼売も静寂も奪われた休日のピクニック。
まあ、こんな日もある。
風呂上がりに食べようと思っていたコロッケももう終了していたり、みたらし団子が終わっていたり、イモ天が目の前で売り切れたり。
まあまあ、こんな日もある。
そう言い聞かせながら、雨の中、バスに乗り込んで大阪へ帰った。
家に帰ったら冷蔵庫に入った残りの551の焼売をメスティンで蒸してすべてを取り戻そう、と思いながら。


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