オレ流日産再生計画 その壱 トップを変えよ。
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:日産の方向は自動運転技術とか、EVシフトじゃない。愚直に市場の声を聞くことだ。いや、そんな受身の姿勢じゃなく、現地の市場に飛び込むことだ。
日産最大の間違いとは
結局ね、日産はアクションが遅すぎるんだよ、よく言われる官僚制の企業文化のせいだって。
世界で9000人リストラしないとだめ、だってんだろ?
遅すぎるだろう。
そこまで行くのに、兆候はあった。
2019年コロナ前に、前年度比アメリカ市場の売上は13%、中国に至っては80%売上が落ちているわけだよ。
コロナの理由じゃないんだから、構造的な欠陥が出たと考えるべきで、リバイバルプラン(英語の報道ではrestructuring plan)とやらを2020年の5月から始め、工場閉鎖やらレイオフやらを進めていたらしいけれど、コストカット的なことは、ファイナルアンサーじゃないんだって。
答えは何か、これだよ。

結局日産って、トヨタもそうだけれど海外で車が売れないとどうしようもないのよ。
そう、問題は国際マーケティング、かっこよくいうと、グローバルマーケティングができてないんだって。
そういうとさ、エンジニアやコンサルタントの貴方様がこう反論するよね。
「何いってんだ、経済はマクロからだろ、特定市場で売れるか売れないかなんて小さいことじゃなく、もっと大所高所にたって考えろよ。
EV(電気自動車)か、ハイブリッド(ガソリンでも電気でも動く)か、ってことで、日産もそれをいつも念頭に置いて、市場の推移を見守っているわけだろ」。日産は自動運転技術にも力を入れていて、「安心・安全のニッサン」を発信しようとしている。
トランプが1月から政権について、「EVはやめだっ!テスラ以外(笑)と宣言するかもしれないけれど、世界のEVシフトは止まらない、って見立てもある。
こういうマクロ対応が大事なんで、ローカルなクルマのマーケティングなんて細かいことは、ズレてるんだよ」

そう、あなたはおっしゃると思うんだ。
違うんだよ。
そんなかっこいいもんじゃないんだって、ビジネスは。
市場が一番偉いんだって。

ニッサンは、例えばアメリカ市場で、市場をとらえきれてないって。
ニッサン、米市場で苦戦の理由
もう30年も前になるけれど、アメリカの地形や天候は変わってないはずだぜ。
アメリカって、でかい国だから、地域によってドライビングの環境はぜんぜん違うんだよ。
例えば僕が3年住んでいた、五大湖近くのウィスコンシン州。
冬は零下30℃になり、エンジンが温まるまで相当時間がかかる。
寒さによるエンストはしょっちゅう、道路が凍りついて湖の周辺で何度もスリップし、5回転したときは死ぬかと思った。

ロスアンゼルスには1年いたけれど、毎夜、ひどい霧にいつも悩まされた。
眼の前が全く見えないのに、よく運転して生き延びていられたよなー、って感心してしまう。
ダウンタウン(中心街)は、朝夕のラッシュがひどく、追突事故も多い。
ニッサンに限らないけれども、EVだとか、自動運転だとかじゃないんだよ、市場の本当のニーズは。
だから、前述のソニーのストリンガーさんの箴言に今こそ耳を傾けるべきなんだよ。
要するに、「頭で考えるな、足で考えろ」ってことだって。
日産の社長の内田さんは、すぐ米中2大市場に行って、つぶさに市場を観察し、消費者と話をし、現地のお客さんが求めているのは、どんなクルマかを把握し、即新車を発売すべきなんだよ。
もしそれができないならば、社長はやめて、ストリンガーさんを新社長に据えるべきだって。
えっ?ストリンガーさんはもうご高齢か、下手するとご存命でないかもしれないって?
じゃあ、ストリンガーイズムを持っている後継者がいるはずだから、その人にトップを譲るべきだって。
明日も、続くよ、この暴論。
野呂 一郎
清和大学教授
