78F│辿りついた場所
詩|辿りついた場所
ここに来るまでに
いくつ言葉を捨てただろう
傷つけないように
丸くして
飲み込んで
なかったことにして
そのたびに
少しずつ
自分がいなくなっていった
優しくしようとしていたはずなのに
残ったのは
誰にも届かない
薄い言葉だけだった
だから一度
全部壊れた
抑えていたものが溢れて
誰かを傷つけて
自分も壊れて
ようやく分かった
守っていたつもりのものが
一番遠ざけていたことを
ここは
正しい場所じゃない
優しい場所でもない
ただ
嘘を混ぜずに
言葉を置くことだけは
やめなかった人間が
立っている場所だ
