おでん🍢のつぶやき。
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おでん🍢のつぶやきです。
先日7月26日は土用の丑の日でした。夏の風物詩として国産ウナギに人気が集まりますが、実はこの「国産」という言葉、過去に何度も偽装の温床になってきました。数字から見えてくる不自然さと、実際の事件を深掘りしてみようと思います。
【土用の丑の日と「国産神話」】
2026年の土用の丑の日は7月26日、今年は「二の丑」がなく1回だけでした。ちなみに今年はシラスウナギ(ウナギの稚魚)が豊漁だった影響で、例年よりウナギが手に取りやすい年だったようです。総務省の家計調査(2022年)によると、うなぎの蒲焼きの年間支出額のうち、実に約5割が7月・8月に集中しています。多くの人が「国産の方が安心・美味しい」というイメージを持っていますが、この「国産信仰」こそが、長年偽装のターゲットにされてきた理由でもあります。
【数字が語る「あり得ない」量】

2013年の伊藤忠フレッシュ事件の際、関係者の証言として「国産ウナギの生産能力は約2万5,000トンしかないが、流通している国産ウナギは約8万トンもある」という話が報じられました。単純に差し引くと、生産能力を約5万5,000トンも超える量の「国産ウナギ」が市場に出回っていたことになります。国内生産量は今も年間2万〜2万2,000トン程度で推移していて、規模感は当時とほぼ変わりません。数字だけを見ても、「国産」を名乗るすべてのウナギが本当に国産だったとは考えにくい、ということが分かります。
【実際に発覚した偽装事件の数々】

うなぎの産地偽装は、残念ながら一度や二度ではありません。2008年の「里帰りうなぎ」から、2010年のイトーヨーカ堂輸入元偽装、2012年の「ウナギロンダリング」、2013年の伊藤忠フレッシュ事件、さらに2020年大阪府、2021年岐阜県、2023年奈良県の「うな源」まで、手口を変えながら長年繰り返されてきました。
【なぜ起きたのか:法の抜け穴と大きな利ざや】
背景には、かつてのJAS法の抜け穴がありました。2000年代のJAS法改正前は、輸入したウナギであっても国内で「加工」さえすれば、原産地の表示義務がありませんでした。どこからが「加工」にあたるかの定義もあいまいだったため、業界では拡大解釈が横行していたとされています。加えて、中国産と国産の価格差は非常に大きく、偽装によって生まれる利ざやも莫大だったことが、繰り返し事件が起きた大きな要因です。蒲焼きにしてしまえば、中国産・台湾産と国産の違いを見分けるのはプロでも難しい、という事情もありました。
【今はどうなっているのか】
◆検査技術の進歩とそれでも残る課題
現在は、DNAを使った産地・種の判別検査や、体内の安定同位体比を分析する検査技術が普及し、偽装を科学的に見抜く手段は着実に進歩しています。それでも、2024年にWWFジャパンと中央大学が行った調査では、スーパーや百貨店で購入した蒲焼きのDNA分析から、産地だけでなく「種」そのものの表示にも課題が残っていることが指摘されています。個人的な見立てですが、今年はシラスウナギが豊漁で国産・輸入の価格差が縮まっている年でもあるので、偽装によって得られる利ざやの旨みは、例年より薄れているかもしれません。とはいえ、価格差が再び開けば、同じ構図が繰り返されるリスクは今後も残り続けると思います。
◆明るい兆し:完全養殖ウナギの実用化
そんな中、大きな転機になりそうなのが「完全養殖」です。従来の養殖は、天然のシラスウナギ(稚魚)を捕まえて育てる「天然種苗依存型」でしたが、完全養殖は卵から人工的にふ化させ、シラスウナギを経て成魚まで育て、そこから再び採卵する、というサイクルを丸ごと人工飼育下で完結させる技術です。2026年5月29日、この完全養殖によるウナギの蒲焼きが、世界で初めて日本橋三越本店などで一般向けに試験販売されました。稚魚1尾あたりの生産コストは2016年度の4万円から、現在は1,800円まで下がっています(それでも天然のシラスウナギの3〜4倍ですが)。このサイクルが確立すれば、天然資源への依存も減り、「国産」の意味そのものがより確かなものになっていく可能性があります。
◆うなぎだけの話ではない
産地偽装は、実はうなぎに限った話でもありません。熊本県産と表示されていたあさりのDNA検査で97%に外国産混入の疑いが指摘されたり、「鳴門産わかめ」がすべて外国産だったことが発覚したりと、似た構図の偽装は繰り返されています。2026年に入ってからも、九条ねぎ・白ねぎ・牛肉などで産地偽装が相次いで報じられました。国産と外国産の価格差が大きい食材ほど偽装の標的になりやすい、という構造そのものは、うなぎに限らず食品業界全体に共通する課題だと感じます。
【まとめ】
「国産」という表示は、消費者にとって安心の目印である一方、その裏側には需給の数字が合わないという不都合な真実が長年隠れていました。完全養殖という技術の進歩が、いずれこの構図を変えてくれるかもしれませんが、それまでは、うなぎに限らずどんな食材でも産地表示を鵜呑みにせず、信頼できる仕入れ先を選ぶことの大切さを、厨房で食材を仕入れる立場としても改めて感じます。今年の土用の丑の日に食べたウナギ、産地はどこだったか、少し気にしてみるのも面白いかもしれません。
読んでいただきありがとうございました😊
投資あるある🍢
土用の丑の日が近づくと、値段より産地の方が気になってしまう
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