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Vol.129:きっかけがあれば、若者は地域に関わる

〜紀ノ川恵里さんとの再会〜 🌿

Vol.128では、長谷川慎也さんとの出会いを通して、現役時代に培った経験や知識を地域へ還元することについて書きました。

今回は、小学校、中学校をともに過ごし、大人になって専門職として再会した同級生について書きたいと思います。
放射線技師として働く、紀ノ川恵里さんです。

【1】小学校、中学校を一緒に過ごした同級生

えりとは、小学校と中学校が同じでした。

小学校は一学年に二クラスしかなかったため、
何度か同じクラスになった記憶があります。

ただ、当時は男女で遊び方も違い、中学は、所属する部活動も違いました。
同じ学校で過ごしてはいましたが、一緒に何かへ取り組むような関係ではなかったと思います。

まさか大人になってから、地元の子どもや若者のために一緒に活動することになるとは、当時は想像もしていませんでした。

【2】社会人になってからの再会
再びつながったのは、私が社会人4年目の頃でした。

えりの弟くんとのご縁から、
「そういえば、えりは今何をしているんだろう。」
と思い、久しぶりに連絡をしたことがきっかけです。

話を聞いてみると、同と同じ医療・福祉に関わる分野で、放射線技師の国家資格を取得し、専門職として働いていることを知りました。

身近な同級生が、専門的な知識や技術を持って活躍している。
そのことがとても嬉しかったのを覚えています。

同時に、
「ぜひ地域活動について相談させてほしい。」
そう思いました。

【3】同級生の経験を、地域へつなぎたい

話をしていく中で、私たちはすぐに意気投合しました。

放射線技師という仕事を、地域の子どもたちや高校生は、どのくらい知っているのだろう。

医療の仕事に興味があっても、医師や看護師以外の専門職を知る機会は、それほど多くないかもしれません。

それなら、実際に働いている人から、仕事の内容や進路について話してもらえないか。

同級生が身につけてきた専門性を、母校や地域の若者へ還元できないか。

そんな思いから、一緒に活動するようになりました。

【4】高校生へ仕事と進路を伝える

えりには、高校生を対象としたキャリア教育にも協力してもらいました。

放射線技師とは、どのような仕事なのか。
資格を取得するためには、どんな進路を選ぶのか。

仕事のやりがいは何か。大変なことは何か。

パンフレットやインターネットから得られる情報だけではなく、実際に現場で働いている人の言葉だからこそ、高校生に伝わるものがあります。

同じ地域で育った先輩が、専門職として働いている姿を知ることも、高校生にとって一つの身近な目標になると思います。

【5】若者未来会議を支えてくれた

また、10代、20代、30代が集まり、地域の未来について考える「若者未来会議」では、司会進行も担当してくれました。

一人ひとりの意見を聞きながら、話を整理し、場を前へ進めていく。

地域のことを若者自身が考え、自分の言葉で話すためには、安心して意見を出せる場が必要です。
その場を支えてくれたことも、とてもありがたく感じています。

【6】おみザニアで専門職を身近に

小中学生向けの職業体験イベント「おみザニア」にも、放射線技師のブースを出してくれました。
専門職の仕事を話で聞くだけではなく、実際に体験してみる。

道具に触れ、仕事の説明を聞き、直接質問する。
そうした経験が、子どもたちの将来の選択肢を広げていきます。医療の仕事に興味を持つ子もいるかもしれません。

地元にも、こんな仕事をしている大人がいると知る子もいるかもしれません。

たった一度の体験でも、その子の中に残るものがあると思っています。

【7】若者に地元愛がないわけではない

地域活動をしていると、時々こんな言葉を聞きます。
「今の若者は、地域活動に興味がない。」
「地元への愛着がない。」
でも、私はそうではないと思っています。

実際に声を掛けてみると、
「自分にできることなら協力したい。」
そう言ってくれる若者はたくさんいます。
関心がないのではありません。
地域と関わるきっかけがない。
誰に相談すればいいか分からない。
自分の経験が地域で役に立つことに、まだ気づいていない。
そのことの方が多いのだと思います。

【8】つなぐ人がいれば、力は地域へ戻ってくる

えりとの再会を通して、改めて感じたことがあります。
地域には、外で経験を積んでいる若者がたくさんいます。
医療。福祉。教育。情報技術。企業。行政。
それぞれが違う場所で、さまざまな専門性を身につけています。

その力を地域へつなぐ人がいれば、若者の経験は、子どもたちの学びや地域の未来へ還元されていく。
私は、その間をつなぐ役割を大切にしたいと思っています。

【最後に】

小学校と中学校を一緒に過ごした同級生と、大人になってから再会し、地域の子どもや若者のために一緒に活動する。

人生は本当に不思議です。
あの時は想像もしていなかったつながりが、今では地域の新しい力になっています。
私は一人で、これらの活動を実現できたわけではありません。
えりをはじめ、声を掛けた時に応えてくれた仲間がいたからこそ、ここまで進むことができました。
若者に地域への思いがないのではない。
必要なのは、思いを行動へ変えられるきっかけと、人と人をつなぐ関係なのだと思います。

えり、いつも本当にありがとう。

これからも、それぞれの経験を地元へ還元しながら、一緒に楽しく活動していきましょう。

💬 次回予告|Vol.130

「責任を引き受ける背中。」
災害ボランティアセンターの現場で、市民から厳しい言葉を受けながらも、逃げずに正面から向き合っていた方がいます。
水戸市社会福祉協議会 塙行弘さん。

その姿から学んだ、責任ある立場の人が前に立つことの意味について書きたいと思います。

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