印象に残ったゲーム音楽13
※ラスダンの名前程度のネタバレがあります
儚キ者達ノ舞踏 / ニーアレプリカント
舞踏会とは豪勢であるな。
(白の書・「ニーアレプリカント」より)
全ての準備が整い、いざ妹ヨナを救出しに魔王の城へ乗り込むぞ・・・!
というところで、扉を開けると大広間。三拍子の音楽が流れ、人の形をした半透明の影ががこちらに見向きもせず優雅に回り踊っている。
という、敵の本拠地に乗り込んだのに敵側がまるで主人公たちのことを見ていない、異質さのあらわれか、余裕から来るものなのか、立ちはだかる双子、回らなくなる白の書の舌、ゲシュタルト計画とは一体・・・
と、プレイヤーぽかんとして置いてけぼり…
ラストダンジョンに入るまでゲームを進めきってきたプレイヤーに、さらにその奥に広がる謎に満ちた舞台背景を実感させる名演出だと思います。そんなわけで、「敵陣の中で唐突に流れる優雅な三拍子BGM」、プレイヤーを蚊帳の外に追いやることでより広大な部分を見せようとする演出的な面白さがあってとても好きなんですよね。
ケヴェスキャッスル(バトル)/ゼノブレイド3
お前のような戦闘曲があるか(シリーズ恒例)
本作のバトルBGMのひとつで冒頭から多く聴くことになるであろう通常戦闘曲「ケヴェス バトル」は、主人公たちの想いと願いを表すかのような特徴的な笛の音が、シリーズの持ち味である広大なフィールドを駆け抜けるような爽快感のある曲。
話は進んで中盤の山場、ケヴェスキャッスルに乗り込み、これまでと打って変わって閉塞的で重圧のかかる城内を進んでいく。そこで戦闘になると流れるのがこの曲。
プレイヤーとしてはドンパチやっているように見えても一応は潜入していることになっているので、厳格なキャッスルのフィールド曲としての側面は残しつつも戦闘というゲーム上の花形システムにふさわしい、花開くような展開の曲に感じられます。
3拍子のメロディははじめはケヴェスの勢力の中枢を表すような軍事的な重圧を感じましたが、曲が進行するにつれて舞踏会のような気品・余裕すら感じる曲調へと変化する戦闘曲になっており、それまでの通常戦闘曲とのギャップに「おおお、そうくるか…!」と衝撃を受けた思い出があります。
曲全体好きですけど、特に好きなのが重厚→優雅と旋律を重ねていった先のループ部分の仕上げ。両者のいいところを同時に最大まで引き上げたような印象があって個人的とても好きです。
フィールドと戦闘シーケンスがシームレスに移行するゼノブレイド3ですがその中でも戦闘曲とフィールド曲の中間のような一曲になっていて、両方のいいところがあるように思います。
こういう感想を持つと思い出すのが、イナズマイレブンの「帝国学園との死闘」。サッカーRPGということで、試合中のBGMのひとつですが、これもまたフィールド曲と戦闘曲の中間的な魅力があると思います。帝国の威圧感と神聖なサッカーフィールドのスポーツマン的雄大さが感じられて好きな曲。
でもまあ、同作で3拍子楽曲といえばこれですかね・・・↓
神々の聖戦 / イナズマイレブン
初代のラスボス戦、世宇子中の試合BGM。
初代のアニメやってたときのゲームCMで、迫力のある必殺技とともに敵の陰謀や強大さを打ち出す様なCMがあって、上記「帝国学園との死闘」から続けてこの曲が流れてたのが印象的でした。
前半と後半で「優雅さ・神々の余裕」みたいなイメージから「熾烈さ・神々の試練」みたいなテーマの移り変わりと、その間にまるで嵐の前の静けさのような音の少ない区間があったり、聞いていて飽きない曲でした。
天ノ磐座 / 世界樹の迷宮Ⅱ
其に在りて地を睥睨する古の扉
物語冒頭から存在を示唆された第五階層「天空の城」のフィールド曲。というかダンジョン曲か。
物語大詰めに来て、樹海の地図を1マスずつ埋めてゆく冒険者たち・土の民の小さな歩みも意に介さないような遠く隔たった空気が感じられる。

天空に浮かぶお城なんて、巨万の富があるに違いないと考える冒険者も多いのだろうが、そんな期待に影を忍ばせるように、天上的だけれどもどこか儚く虚脱感があるイントロ。
プレイヤーが最初に目にすることになる黄金に輝く城とそれを取り囲む雷雲という「金色と鈍色」の取り合わせが心象と良くあっていると思います。
前半は厳つくも意外と軽やかな面もあり、ステップを踏むような心地よさすら感じる曲調で、地上の喧騒から遠く離れた、楽園のような場所に来たような気分にすらなる。けれど「圧倒的な力」の名を冠する魔獣に代表されるように、登場する敵モンスターたちはそんな幻想をすぐに打ち砕いてくる。
迷宮の高難易度に揉まれながらもラスボスの独白に耳を傾けたり、キャンプ画面で体制を整えるなど冒険の「静」のフェーズに入ると、そもそも第一階層からそうだった、死ととなりあわせの迷宮を思い出させるかのように、duty的なものすら感じる重めの曲調に傾倒する曲後半へと突入していく。
そうして虚脱的なイントロへのループに入り、最初に目にした「金色と鈍色」が例えば「ラスボスの目指した楽園とそれに伴う犠牲と葛藤」のように昇華される魅力たっぷりな曲だと思います。

※世界樹2のダンジョン曲といえば「桜ノ立橋」が取り上げられがちだけど、この曲ももっと光を浴びて欲しいですね。
↓前回

