輪行団、初陣(後編)・西中野渡船場・岐阜県羽島市 ― プリンとうなぎでケッコウな午後
前編はこちら👉輪行団、初陣(前編)・西中野渡船場・愛知県一宮市
🌊 木曽川を渡る
船はゆっくりと木曽川を横断する。
遠くに見える養老山地の稜線、頭上を横切るカモメ。
足元で揺れるbirdyのサスペンションが、まるで波に合わせて呼吸しているようだ。
🍮 お宝プリン「COCCOPURIO」へ
岐阜県側の渡船場に上陸。
「帰りは、あそこの旗を掲げたら船が迎えに来ますから」と係員さん。
念のため、団長は心の中で二度拝む。
そこから「ふれあいの里広場」で休憩しつつ、
堤防をのぼる細道を探して右往左往。
CarryMeの小径タイヤでは、砂利道がまるで修行のようだ。
“コリコリ、コリコリ”と小石を踏みしめ、ペダルを回すたびに腕まで震動が伝わってくる。
団長「……この道、誰が選んだのだ?」
もみじ「Googleマップ先生です」
ママさん「文句はGeminiに言いなさい」
約2kmの道中、なんとも香ばしい炭焼きの香りを振り切り、
甘い香りに誘われて辿り着いたのが、
お目当てのスイーツ店「COCCOPURIO」。
プリオ君の看板が可愛らしく、店の前にはテラス席。
プリンは、まさに“お宝”の名にふさわしい。
濃厚で、舌の上でとろけるように消えていく。
卵の香りと、ほのかなカラメルの苦味が絶妙。
団長「たまご屋さんだけに(コ)ケッコウなお手前で…。」
もみじ「レモネードで乾杯しよ!」
ママさん「じゃあ私はシフォンケーキ担当ね」
テラスで一息ついていると、
先ほどの渡し舟で一緒だった乗客がやってきた。
「強風で、船、止まっちゃいましたよ〜」
対岸では、さっきまで心地よかった風が今はやや強く、
“欠航”を示す赤い旗をばたつかせている。
団長は天を仰いだ。
もみじ「遠回りして、橋を渡るしかないですね」
ママさん「10kmくらい?頑張ってね、CarryMe」
🐟「川魚料理・魚勝」へ寄り道
ならば腹ごしらえしてから戻ろうと、来る途中にあったあの香ばしい匂いの店――「川魚料理・魚勝」へ。
炭火で焼かれるウナギの香りが、空腹の三人を吸い寄せるように誘う。
混雑する店内、ママさんが注文受付の行列に並び、団長ともみじちゃんが空席を探す。少し待って、何とか席を確保。
団長はうな丼、ママさんは鮎の塩焼き、もみじちゃんは大海老焼き定食。
香ばしいタレの匂いに包まれ、全員しばし無言。
団長が一口食べて、ふっと目を細める。
団長「プリンに続いて、これは“うなぎの宝”。大いに結構である!」
もみじ「語彙力がプリンから成長してない」
ママさん「おいしいけど……混んでるね。次は予約して来ようね」
🛞 10kmの帰路、CarryMe限界試験
橋を渡るため、ぐるりと北へ遠回り。
予定外の10kmコースが始まった。
CarryMeの8インチタイヤは、舗装路では軽快だが、ちょっとした段差や橋の継ぎ目がまるで断崖絶壁。
腕に伝わる細かな振動が、じわじわと体力を削る。
団長「ふむ、地球が固い……」
もみじ「タイヤが小さいんです」
ママさん「タイヤが泣いてる音がするわ」
途中、川風が強く吹きつけ、車体ごと飛ばされそうになる。
それでも、birdyとBROMPTONの二人は余裕の表情。
CarryMeの団長だけが、汗だくでペダルを踏みしめていた。
ようやくスタート地点の広口池南駐車場に到着したとき、
団長は小声でつぶやく。
「CarryMe……おまえ、よく頑張ったな」
ママさんが笑って言う。
「次は、もうすこし平地ばかりの旅にしましょう」
もみじ「それか、プリンの近所限定で」
夕日が沈み、広口池の水面が金色に輝いていた。
こうして“輪行団”の初陣は無事完了。
予定外の欠航も、思い出のスパイスになった。
団長「次はどこへ行こうか?」
ママさん「風が吹かないところがいいわね」
──
こうして「電車とチャリンコで旅する冒険ごっこ団」、略して「輪行団」の冒険が始まった。
ママさん「私はそのなんちゃら団には入らないわよ。」
もみじ「わたしも-。」
......「輪行団」、団員はまだ団長一人だけ。
──第二話へ、つづく?──
※このお話は、実際の観光を元にしたフィクションです。
👉中野の渡し対岸スポット紹介(近日公開)
輪行旅に興味がわいたあなたに…
👉はじめての輪行旅、実践編①
※読んでくれてありがとうございます!あなたの“はじめての輪行旅”の不安や、気になる事、知りたい事をぜひコメントで教えてください。次回以降で取り上げます。
