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4月2日 世界自閉症啓発デーに思うこと

4月2日は、世界自閉症啓発デーです

世界自閉症啓発デーは、自閉症について多くの人に知ってもらうこと、そして自閉症のある人たちが安心して暮らせる社会をつくることを目的として、国連によって定められました。

この日には、世界中で建物が青い色にライトアップされます。
青は「癒し」や「希望」などを表す色と言われていて、自閉症啓発のシンボルカラーになっています。

自閉症のシンボルとして、パズルのマークを見たことがある方もいると思います。
どうしてパズルなのかというと、自閉症の特性が一人ひとり違い、とても多様で、まだ分かっていないことも多いことから、「一つのピースだけでは全体が分からない」という意味が込められていると言われています。
また、「社会の中でまだ埋まっていない理解のピース」という意味で使われることもあります。

ただ、このパズルのマークについては、さまざまな考え方があります。
「足りないピースのように見える」「欠けているように見える」という理由で、このマークを好まない当事者の方もいます。

最近では、パズルではなく、無限マーク(インフィニティマーク)を使う団体もあります。
自閉症は欠けているのではなく、多様なあり方の一つである、という意味が込められています。

同じ自閉症でも、困っていることも、得意なことも、感じ方も、一人ひとり違います。
だからこそ、「自閉症の人はこういう人」と一言で言い切ることはできません。

自閉症について考えるとき、私は一人の方のことを思い出します。

東田直樹さんです。

東田直樹さんは、自閉症の当事者であり、作家として多くの本を書かれています。
会話でのコミュニケーションが難しい重度の自閉症がありますが、文字盤ポインティングという方法を使って文章を書き、自閉症の人の内面や感じ方、世界の見え方を伝え続けています。

「自閉症の僕が飛び跳ねる理由ー会話のできない中学生がつづる内なる心」
これは、私が初めて読んだ東田さんの本です。
真っ直ぐに言葉にできない心の内がつづられています。
自閉症に関わる全ての人に読んでほしい一冊です。

東田さんの本を初めて読んだとき、それまで自分が見ていた世界が、少し変わったような気がしました。

外から見える行動だけを見て、
どうしてやらないんだろう、
どうしてできないんだろう、
そう考えてしまっていたことが、本当にそうだったのだろうかと思うようになりました。

分からないからできないのではなく、
分かっていても、体が思うように動かないことがある。
分かっていても、言葉にできないことがある。
分かっていても、タイミングが合わないことがある。

外から見えている姿と、その人の内側で起きていることは、同じではないのかもしれないと思うようになりました。


4月2日になると、思い出す子がいます。

名前を呼ばれても、返事ができなかった子です。

朝の会で名前を呼ばれると、クラスの子どもたちは「はい」と返事をします。
学校では当たり前に行われている、毎日のやりとりです。

でも、その子は返事ができませんでした。

ある日、名前を呼ばれたとき、その子は小さな声で、「あいっ」と言いました。

本当は「はい」と言わせたい。
学校だから、返事は「はい」を覚えてほしい。
そう思いました。

でも、そのときは、それで十分でした。
初めて、自分の声で返事をした瞬間でした。

卒業式の日、名前を呼ばれたその子は、はっきりと「はい」と返事をしました。

あの「はい」は、突然できるようになったわけではなく、毎日の小さな積み重ねの先にあった「はい」だったのだと思います。



今年の自閉症啓発デーに合わせて、子もサポのnoteに記事を書きました。

この「あいっ」という返事のエピソードをもとに、自閉症の子どもたちに、学校生活の中で実際にどんなことが起きているのか、そして支援するときに大切にしたい視点について書いています。

もしよろしければ、読んでみてください。


4月8日までが「発達障害啓発週間」です。

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なつき希 最後まで読んでいただきありがとうございます。 あなたのサポートで、つまづいてもまた起き上がれそうな気がします。