たのしいぞ郷土資料館 岩手県雫石町「雫石町歴史民俗資料館」
夏休み3泊4日、郷土資料館めぐりの旅です。岩手・秋田を遠征してきました。3日目は岩手県雫石町と滝沢市へ。この日に訪れたふたつの郷土資料館にわたしの心は鷲掴みにされるのだ。
1.施設概要
・施設名称 雫石町歴史民俗資料館
・営業時間 午前9時~午後4時
・入館料 150円
・休館日 木曜
・写真撮影 OK
2.まずはホームページで予習
どんな郷土資料館面(づら)をしているのか。まずはホームページで予習していこう。
雫石町歴史民俗資料館は、御所ダム建設による水没を契機に、消滅していく歴史民俗資料の保存と学習の場を目的として建築されました。
どうやら御所ダム建設の補償つまり迷惑料で建てたハコらしい。郷土資料館を建ててもらったところで愛着ある我が家がダム湖に沈むのだ。その心情たるや推して知るべしである。
3.アクセス
今日は雫石町と滝沢市の郷土資料館を巡る。本数の少ない路線バスを乗り継いでの訪問のため絶対に失敗できない。大雨で1本前の新幹線が遅延していたりして朝からドキドキだった。


新幹線の停車駅だけあって立派な駅舎だった
雫石駅から雫石町歴史民俗資料館は約3km
歩くつもりでいたが本格的な雨なのと雫石町がまとめているクマ出没情報に怖気づいて往復ともタクシーとなった。
(4月からの情報を累積すると市街地が出没ポイントで埋まります)
4.外観と周辺環境
!!! 雫 石 町 歴 史 民 俗 資 料 館 !!!
いいぞ!主張が強い!


白いエントランスが寄生獣のように口を開く・・・喰われる!
昭和のハコモノって独特の存在感があるよね。矢巾町歴史民俗資料館も同じテイストだった。コンクリートの重みは歴史の重みだ!
5.いざ、入館

エントランスにあると何気にテンションがあがる
もちろん押す!
入って右手の部屋に歴史、左手に部屋が民俗コーナーが展開する。
職員さんが展示のひとつひとつを説明してくれて、めちゃくちゃ解像度の高い見学ができた。この旅で得た得た岩手(盛岡市界隈)の歴史・民俗の基礎知識の大半はこの施設の職員さんのおかげです。


昭和49年開業以来この資料館に大きく手の入った様子はなく年季の入り具合はまことに好ましい。雫石の歴史を詰め込んだタイムカプセルのような空間だ。

蓑ってわたしの中では稲藁のイメージ。この感じは初めてみるタイプ。

襟元にあしらった織り模様が鮮やかでやたらとおしゃれ。色使いやデザインは中南米の民俗衣装みたいだなとおもった。



歴史パートは縄文と江戸時代から近代が中心だ。

この鎧兜、雫石町のどこかのお宅の蔵から出てきたものだそうだが
- 頭に生えている鹿の角はもともとはなくて
- 後年にご当主がお遊びでつけちゃったヤツ
などと職員さんが教えてくれるのだ。ブフォッってなった笑

マタギのお免状みたいなものらしい。

このウサギの絵をどこかで見たことがある。当時(江戸時代)の動物の絵ってなにかフォーマットがあるのかな?わたしはこのタイプのウサギの絵をどこで見たのだろう。

明治13年に雫石の町民16人でお伊勢参りを経て熊野や金毘羅山を巡った道中記。いわゆる「講」というやつだろうか。行きは東海道、帰りは中山道から北国街道を経て新潟のほうを回っている。いやぁすごい。歩く歩く!

歩いたことがあるから親近感!

行ったことがあるけれど
スマホのカメラが壊れていて
裸眼で見たような写真しか残っていない
大規模なリニューアルこそされてはいないが展示内容は丁寧に手入れされている。
これは当時の御朱印(的なもの)で住民の方の蔵から見つかったヤツなの。奈良の東大寺ね。こっちは私が東大寺に行ったときにいただいたヤツ。並べて展示しようかな~って。なんて教えてくださった。あぁ、この郷土資料館は今もちゃんと現役だ。
6.古民家併設タイプの郷土資料館
南部 ・・きょ曲家?なんか馬がいたけど??
一昨日に訪問した矢巾町歴史民俗資料館ではどういうものか知らぬまま見学して帰ってきた南部曲家が雫石町歴史民俗資料館にもあった。
おかげさまで雫石町歴史民俗資料館で教えてもらうことができました。
南部曲家(なんぶのまがりや)というのだそうだ。
南部は盛岡藩の藩主である「南部家」
曲家は文字どおりL字型に曲がった農村家屋を意味する。
雫石町歴史民俗資料館では御所ダムによって水没した集落にあった曲がり家を移設・展示している。

痛みが激しいのですって
南に面した一番良い場所に馬小屋

当時は部屋全体が馬小屋で
3~4頭の馬を飼育していたのだそうだ
家屋の約3分の1を占めている

囲炉裏のある板の間と土間を挟んで馬屋とが一体になっている。馬の気配を常に感じながら暮らしていたことがよくわかる。


説明してもらったことを忘れつつあるのだが
風呂釜と見まごう巨大なかまどは
麻織物をつくる際の麻を煮る釜だったはず

南部曲家には古民家の定番である「お蚕」がいない。代わりに盛んだったのが麻織物だ。


寄贈された織機がたくさんありすぎて置ききれず、ここは本当は寝室なのだけど、とりあえずここに放り込んでる笑 こっちも笑 捨てるに捨てられない民俗資料に苦笑い。
7.最後に

雫石あねっこ、おしら様、筏流し、書ききれなかった様々な話が心に残る。お話の節々に郷土愛を感じてあたたかい気持ちで資料館をあとにした。
雫石町歴史民俗資料館たのしいよ、是非!
