たのしいぞ郷土資料館 岩手県滝沢市「滝沢市埋蔵文化財センター」
3日目、雫石町歴史民俗資料館をあとにして2件目の「滝沢市埋蔵文化センター」へ向かいます。
1.施設概要
・施設名称 滝沢市埋蔵文化財センター(縄文ふれあい館)
・営業時間 午前9時~午後4時30分
・入館料 200円
・休館日 月曜
・写真撮影 OK
看板に何かいる?ひょっとして郷土資料館キャラ?これは絶対に行かなければいけない施設でないかえ?!
2.まずはホームページで予習
どんな郷土資料館面(づら)をしているのか。まずはホームページで予習していこう。
質実剛健なサイトで得られる情報に限りはあるが、界隈の縄文遺跡からの出土品を中心とした古代にフォーカスした資料館のようだ。「湯舟沢環状列石」という縄文後期の史跡が隣接するらしい。
郷土資料館ウォッチャーとしては事前の情報量に乏しい施設ほど期待が高まるというもの。何が待ち受けているのかたのしみだ!
3.アクセス
盛岡駅からはバス(岩手県交通「212:盛岡北高線」)で約30分、1時間に1本程度運行している。「あすみ野中央」下車、徒歩5分。
わたしは雫石駅からバスを乗り継いで向かう。

(岩手県交通「雫石線」)で盛岡方面へ
このバスで盛岡駅まで行ってしまうと「212:盛岡北高線」への乗り継ぎは困難。そのため途中のバス停「夕顔瀬橋」で乗り換えるという素人らしからぬアクセスを選択した。

バスというものを舐めていたよね。なんか「夕顔瀬橋」のバス停いっぱいあるし(どれだよ)「212:盛岡北高線」のバス停は信号のある交差点を挟んで300メートルあることが判明。そして乗り継ぎは9分。9分は無謀だった。
盛岡市へ近づくにつれ渋滞に巻き込まれて徐々に遅延する。降車時点で乗り換えの「212:盛岡北高線」はすでに定刻をむかえていた。それらしきバスを見てはいない。間に合う!?猛ダッシュ💨もう走った走った。のどがヒューヒューいうくらい全力で走った。わたしとバスが同時にバス停に到着、駆け込みセーフ!間違いなくココがこの旅のハイライト。
4.外観と周辺環境
呑んだら家に帰れなくなるタイプの新興住宅地「あすみ野団地」のどん詰まりに位置する。平成らしい面構えの公共施設然とした外観だ。

グレーでやたらと開口部を設けがちなのが平成の建物。この開口部が厄介で、開放感を演出するつもりが悪い方に作用して熱が篭って暑くてかなわないなどの問題を生む。
滝沢市埋蔵文化財センターも吹き抜けに空気が滞留してエントランスホールは東北らしからぬ熱気に包まれていた。

謎のキャラクターがいるぞ
5.いざ、入館
滝沢市で発掘調査された旧石器時代から平安時代までの出土品が展開する。おもに土器、土器の数々、数々の土器!

衝撃の触れる郷土資料館
土器片に触れられる資料館はけっこうあってそれほど珍しくはないのだが、滝沢市埋蔵文化財センターはちょっと触るとかいうレベルではないのだ。

ほぼ完全体で出土した展示品をおもむろに取り上げ「ハイ、どうぞ」ひょいと手渡される。
- え゛ぇ!触っ?触っていいんですか?
- どうしよう ドキドキしちゃう!!
- ・・・ど、土器なだけに///
※絶対ドキドキ言うから!
※そして土器なだけにとか自己ツッコミ入れるから!
※言ったあと恥ずかしくなるまでがセットだから!
縄文、弥生、土師器、須恵器、江戸と時代を追ってドキドキを連呼しながら持たせてもらった。

衝撃だったのが弥生土器の軽さ。正直なところ今までわたしは縄文も弥生もわからないことばかりの時代としていっしょくたにしてきた。

(巨大集落が東北で多数みつかる)理由のひとつは鮭
待ってりゃ冬の食料が向こうからやってくる
ボロいぜ!
縄文土器は分厚く重く無骨でまるで土くれそのものだ。つぎに手渡された弥生土器は取り落としそうなほど軽かった。実際の土器を手にすることでふたつの時代をはっきりと感じた。縄文と弥生の間には途方もない時の隔たりがあるのだ。感動した。
ちなみに弥生以降焼成が洗練されるにつれて再び重みが増していく点も興味深い。

ドールハウスの小物のような
ミニチュア土器なんてのも出土している
とくに惹かれたのは縄文時代の10~12か月の男の子の足型がついた焼き物


出土例は極めて少なく全国で10遺跡程度で用途の特定は明らかではない。
成長を願ったお守り、初めて立ったとき記念、死亡した際の形見など諸説ある。わたしは記念のあしがた説に1票かなぁ。

6.マスコットキャラクター「とぐうちゃん」

- ストリートビューでみつけた
- あやしげなキャラクターが気になったから来た
職員さんにそう話すと軽く引かれたが訪問の決め手となった謎キャラが明らかになる。
土偶の「とぐうちゃん」だよ☆

私たちが普段呼んでいた名前がそのまま採用されてしまって・・・どうやらめちゃくちゃライトな感覚でキャラ化された様子。いいぞ。

「とぐうちゃん」ぬりえもさせていただく。青と紫がたくさん残っているし、まぁ紫でいいかと塗りはじめると

Oops!!茶色に持ち替える。あぶないあぶない、とぐうちゃんのおっぱいに「ワコール」って書くつもりだったわ。

近所のおともだちが遊びにきたら
見せてあげますね♬
紫で塗られた箇所にも動じず「すごい!影をつけてくださったんですね」ほめてくれた・・・職員さんの人間性の高さよ・・・
7.湯舟沢環状列石
あすみ野団地造成時の発掘調査で見つかった環状列石(ストーンサークル)

現在見ることができるのは実物大の復元。現物は発掘後ふたたび地中に埋められている。これは露出による劣化を避けて未来に託すやり方でイタリアのポンペイ遺跡などでも同じことをしている。

地面に石を並べているのではなく人為的にかなり深く埋めていることがよくわかる良い展示。
8.くまはどこにでもいる
ストーンサークルを見ようと施設裏手へ向かおうとすると

「「くまがでるのでご一緒しますっっ💨💨」」
職員さんがすっ飛んできた。
- く、くま、いるんですか?!
「います!くまはどこにでもいます!!」
- ど、どこにでも・・・!
ここでの目撃はまだないがすぐそこの公園には出たそうだ。

早20年、立派な林ができている
「再現で栗やどんぐりの木が植わっているんですよね。エサっていうか」
- ・・・呼んでますね
9.最後に
くまはどこにでもいる!
2025年夏の岩手県中央エリアを集約したフレーズだった。



住宅街の片すみにひっそりとある滝沢市埋蔵文化財センターでよもや土器を手にするとおもわなかった。実物に触れる(物理的に)貴重な体験ができる。この施設はおすすめだ!
展示品の土器をホイホイ手渡してわたしをドキドキさせてくれた職員さんもとても良かった。一緒に展示を見てわれわれ目線でお話をしてくれる。彼女の好感度の高さはまちがいなく施設の魅力のひとつだ。
みんなも土器を手にしてドキドキしようぜ。
滝沢市埋蔵文化財センターたのしいよ、是非!
