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たのしいぞ郷土資料館「瑞穂町郷土資料館 けやき館」

夏、郷土資料館めぐりには苦難の季節だ。
郷土資料館ってやつは往々にして辺鄙な場所に位置しているもので最寄駅からは結構な距離がある。汗だくで歩いてきた。暑かった。
この冒頭のニホンオオカミ像を覚えておいて欲しい。


1.施設概要

・施設名称 瑞穂町郷土資料館 けやき館
・営業時間 午前9時から午後5時
・入館料 無料
・休館日 毎月第3月曜日
・写真撮影 OK(一部NGあり)
2014年11月に新築移転オープン。郷土資料館界隈では新しい施設だ

2.まずはホームページで予習

どんな郷土資料館面(づら)をしているのか。まずはホームページで予習していこう。

独自ドメインサイト
つまり指定管理者のハコだ。
アクティオという指定管理事業を手広く展開する民間企業が選出されている。

アクティオさんは先だって訪れた港区郷土歴史館の指定管理者でもあるのだが自社を『民間企業指定管理者』と謳っている。つまり世の中には民間企業ではない指定管理者が存在するというわけか。確かにこれまでに訪問した指定管理者制度を導入する施設の中にはそこはかとない天下り臭の漂うものがあった。

プロの手による瑞穂町郷土資料館、こいつは良いハコが見られそうだぞ。期待が高まる。

3.アクセス

はるばるきたぜ箱根ヶ崎!!

驚くほど何もない駅前広場

八高線ってのはどこへ連れていかれる路線なのだろうか。地図を辿るとどこまでも続くものだからGoogleMap上で遭難した。八王子から高崎で八高線かとおもえば群馬県高崎市の倉賀野駅までを結ぶのが八高線なのだそうだ。
さておき瑞穂町郷土資料館はJR八高線「箱根ケ崎」駅下車、徒歩20分。がんばって歩こう。

4.外観と周辺環境

瑞穂町郷土資料館のあたりは狭山自然公園の西の端に位置するんですね。
楽に歩けそうなハイキングコースが整備されている。季節の良いときに歩いてみたいスポットだが・・・

訪問時は脇目も振らず無心で郷土資料館を目指した。とにかく暑かった。

さやま花多来里の郷というのも
カタクリをはじめ様々な野花が観察できるスポットらしいが
立ち寄る元気などない(暑い!)
到着!
立派なハコにたじろぐ

2014年11月に新築オープンの新しいハコである。
平成22年度に用地買収、平成25年(2013)6月着工、平成26年(2014)6月末竣工というリーマンショックもなんのその!計画は順調に遂行された。
なんだ?この景気の良さは。瑞穂町のどこにそんな財源が?!

— 答え:米軍横田基地による国(防衛省)の補助金

瑞穂町の南側は米軍横田基地が大きく占めている。帰りに箱根ヶ崎駅で電車を待っていたら爆音を轟かせる飛行機の着陸に遭遇。すわ隕石でも落ちたかとひとり驚くも、瑞穂町民は慣れたもので涼しい顔だ。
そりゃぁ補助金も出しますわ。

※新築移転事業の詳細は機関誌「ミュージアム多摩」の第36号に掲載されている。郷土資料館ウォッチャーには情報満載で読み応えのある機関誌だよ。

5.いざ、入館

前半は瑞穂町の自然、後半は瑞穂の歴史と文化のゾーンが展開する。

引き出しを開けると小ネタがコンニチハ!

「足立区立郷土博物館」や「港区郷土歴史館」でも同様の手口を見た。引き出しを開けさせる展示手法ってのはトレンドなのか?

狭山丘陵のジオラマは圧巻。おすすめ!超おすすめだ!

狭山丘陵の雑木林の朝から夜までの様子を光と音で約12分間の演出がある

鬱蒼とした雑木林が見事に再現されておりボリュームがあるだけでなくディテールもすばらしい。これで見学無料だ。どうかしている。

こども目線の足元にヒントがたくさんある
動物や虫を探してみよう
お、キツネ!
だけでなく手前の木には樹液を求める昆虫たちが盛り沢山
鳥の鳴き声当てクイズに挑戦したが
あまりの出来の悪さに
フクロウ博士にも呆れられる始末

足跡をたどると洞穴へいざなわれ

こどもサイズの狭い空間へ四つん這いで潜入
ぎっくり腰になりそうだった

天井の透明なドームから頭を出せば

わぁ!たぬきさんこんにちは!

って

うんち!!!
目の前にたぬきのうんち!!!

ドームから顔を出すと目の前にたぬき!というかたぬきのうんち!!
こどもはうんち大好きだもんね。よく分かっていらっしゃる演出。

え、なに?って?
猛禽類が木の上から我々を観察しているぞ

ほかにも同定しきれなかった動植物がもりだくさんでたのしかった。

後半は歴史と民俗のコーナー

歴史パートは順路左手の壁面に、安心安定の通史展開だ。ネタがあろうとなかろうと各時代の瑞穂町を紹介してくれる。

中世を支えるのはもちろん板碑。ちなみに今日わたしが下車した駅「箱根ヶ崎」の地名が登場するのは中世・16世紀半ばごろなのだそうで、中世の歴史ネタには乏しいがサラリと重要な情報が潜んでいた。

民俗パートは順路の左手と突き当りに
多摩だるま、狭山茶、瑞穂町のお祭りなどが小気味よく展開する。

東京だるま(多摩だるま)なるものをこの訪問ではじめて知った
だるま業者によって面構えがまったく違うのも楽しい
突き当りの古民家再現コーナーは
ワークショップスペースなんかにも活用していそうな
様子のいい空間だった

6.オリジナルキャラクター・・・?

入館直後にある飲食禁止の案内で発見

右下の青い犬はひょっとして・・・
入口のニホンオオカミでは?

いったいなにものだ
瑞穂町郷土資料館キャラの登場か?!

オリジナルキャラクターの予感!


キャラクターとして確立まではしていないようでエントランスホールのミニ企画展のPOPに数頭の生息が確認できるのみだった。

だが間違いなくコレは入口のニホンオオカミ像を意識している。

「Kamy」って
ニホンオオカミのカミィ??

消しゴムはんこのようなフォルムは味があるしキャラクターとしてもかわいい。今後の展開に注目だ!

7.もらえるものはもらおう

ワークシートをやるとプレゼントがいただけるそうだ。やろう!

めちゃくちゃてづくり感の漂うオリジナルメモをゲット。愛にあふれていて良いではないか。そしてここにも謎のニホンオオカミキャラがいた。

利用者アンケートに答えたらポストカードもくれたよ

8.最後に

隣には旧家をつかった教育施設「耕心館」
借りぐらしのアリエッティにでも出てきそうな佇まいでカフェもあるよ!

瑞穂町郷土資料館は2014年新設オープン
2000年以降に新築されたハコというのは稀有な存在である。しかも郷土資料館単体のハコなのだ。
※東京都では中央区立郷土資料館が令和4年にオープンしているが、こちらは図書館のフロアの一部に同居させてもらうスタイルで単体のハコではない。

バブル崩壊後にハコモノをやる財源といえば迷惑料。瑞穂町の場合は米軍横田基地の存在である。ハコの成り立ちからも瑞穂町の一面を知ることができた。
瑞穂町郷土資料館 けやき館、たのしいよ。是非!