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ミタエイガ「雪の花 ーともに在りてー」

感染対策と精神看護を看板に掲げていることもあり、「これは観なくては!」と思い映画館に。「観なきゃ、というhave to」より「観たい、というwant」です。

現在の天然痘、当時の痘瘡の患者を救えなかった思いから、それまでの漢方だけでなく蘭方にも知見を広げて「治療ができない疾患」を「予防できる疾患」にしたお話。

我が国での種痘の歴史については

・1790年に秋月藩医の緒方春朔先生であるとする説
(一般社団法人 朝倉医師会)
・1796年に牛痘苗による「牛痘法」を用いた佐賀藩医の楢林宗建先生であるとする説。

映画の感想を書くために調べたら複数の結果が出来てたので、併記しました。それ以外にも、ロシアに連れて行かれた人が帰国した際に持ち帰ったという説もありました。

医学史を学んでいると「初めてやった人」と「初めて報告した人」が異なるケース、「治療法として確立した人」「多くの人に提供した人」など、どれも大切なパーツでありながら、何を持って「最初の、とするか」というのが明確には決められない事が多いことに気付かされます。いずれにしても,それぞれの土地で地域の医療のために尽力した先人たちを顕彰することは素晴らしいことだと思います。

天然痘の病原微生物はポックスウィルス科に属するウイルスなのですが、このウイルスも「生物とするか、しないか」で議論があります。細胞膜もなく自己増殖も出来ない不完全な存在です。しかし、感染した宿主細胞に自己のDNAもしくはRNAを入れ込むことで増殖する仕組みは「実に巧み」であると思います。ヒトに限らず多くの生物の変異にも関与してきたとされるウイルスの存在は、ある意味では脅威でもあります。

話を戻します。
種痘で有名な人として伊藤元朴や緒方洪庵が挙げられます。これも「石の礫を投げられながら、根気強くその必要を解き、理解を得てきた」逸話があります。COVID-19のワクチンについても、それぞれの見解がありますし、子宮頚がん(HPV)ワクチン、ポリオなどにも重篤な副反応が疑われる報告や、薬害の事例もありました。ただ、人間が生きている上で「絶対」ということはありません。様々な可能性の中でリスクを取って幸運なも今日一日を生きながらえている、とさえ思います。

リスクを取ること、取らないこと。
リスクを取らないことが一番のリスク。
何が正解か、それは自分で決めるしかありません。
「分からないから誰かに決めてもらう」という選択をした場合にも、「選択を委ねたという、負うべき責任」があります。抗菌薬や抗ウイルス薬が出来るずっと前から「いかに感染を防ぐか」という対策が研究されてきました。

我々が普通に享受している医療は先人の智慧の結晶であることに感謝すると共に、これからの医学の進歩に少しでも資する仕事ができたらいいな、と思いました。

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