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静かな退職(Quiet Quitting)は悪なのか?Z世代が職場で“頑張らない”3つの理由

結論:「静かな退職」とは、仕事を辞めるのではなく、契約以上の過度な労働や情熱を捧げることをやめる、という新しい働き方の価値観です。

理由:燃え尽き症候群を防ぎ、仕事とプライベートの健全な境界線を引くための、合理的な自己防衛戦略だと考えられているからです。

今回は、この現象が生まれた背景と、私たちがこの考え方から学べる3つのヒントを紹介します。


こんにちは、文翔です。

かつて私は、定時後も残り、休日も仕事のメールをチェックし、「会社への貢献こそが自己成長だ」と信じて疑わない、典型的な仕事人間でした。

しかしある日、燃え尽きて動けなくなった自分を客観的に見て、「一体、誰のための人生だったのだろう?」と、虚しさに襲われたことがあります。

この、かつての私のような「頑張りすぎ」への静かな反逆ともいえる動きが、今、世界中の若者を中心に広がっています。

それが「静かな退職(Quiet Quitting)」です。

提唱者について


ザイード・カーン(Zaid Khan)
出典:Pexels


「静かな退職」には、特定の学者や研究者といった提唱者はいません。この言葉が世界的に広まるきっかけとなったのは、2022年にTikTokに投稿された、ある短い動画でした。

ニューヨーク在住のザイード・カーン(Zaid Khan)氏というユーザーが投稿した動画で、彼は「仕事はあなたの人生そのものではない。

あなたの価値は、あなたの仕事の成果によって決まるものではない」と語りかけました。

このメッセージが、コロナ禍を経て働き方の価値観が大きく変化した多くの若者(特にZ世代)の心を捉え、爆発的に拡散されました。

この言葉は、単なる「怠け」や「サボり」を推奨するものではありません。むしろ、「決められた仕事はきちんとやる。

しかし、それ以上の、見返りのない自己犠牲や感情労働は引き受けない」という、極めて合理的で健全な境界線を引こうとする動きなのです。

これは、従来の「会社への忠誠心」や「滅私奉公」といった価値観に対する、静かでありながらも、非常に力強いアンチテーゼと言えるでしょう。

 なぜ、若者たちは「頑張る」ことをやめたのか


結論として、彼らは「頑張った先にある未来」に、もはや希望を抱けなくなっているからです。

かつての世代は、「頑張れば給料が上がり、昇進し、安定した生活が手に入る」という成功モデルを信じることができました。

しかし、現代の若者たちが直面しているのは、経済の停滞、不安定な雇用、そしてSNSを通じて可視化される、圧倒的な格差社会です。

身を粉にして働いても、報われるとは限らない。むしろ、心身をすり減らし、燃え尽きてしまうリスクの方が高い。

そうであるならば、エネルギーの投下先を、会社という一つの組織に集中させるのではなく、自分の趣味や人間関係、副業といった、より確実で豊かな「自分の人生」へと分散させる。

これは、将来の予測が困難な時代を生き抜くための、極めて賢明なリスクヘッジ戦略なのです。


先が見えないとやる気が出ない.…

 
「静かな退職」のマインドから学ぶ3つの働き方改革


では、この新しい価値観を、私たちはどう仕事に取り入れ、より良く生きていけばいいのか。

3つの具体的なアクションを紹介します。

 自分の「職務記述書」を書き出す


まず、自分が会社から「何をすることを期待されているか」を、箇条書きで具体的に書き出してみます。

多くの人は、自分の本来の業務範囲を曖昧にしか認識していません。その結果、頼まれれば何でも引き受けてしまい、善意のサービス残業が増えていきます。

「データ入力」「週次レポート作成」「電話応対」。自分の役割を明確に定義することで、「これは自分の仕事か、そうでないか」を判断する基準ができます。

これは、自分の守備範囲を明確にする、最強の結界術です。

 「ノー」と言うための練習をする


次に、自分の業務範囲を超える依頼に対して、断るための「丁寧な断り文句」を、あらかじめいくつか用意しておきます。

「申し訳ありません、今は別の優先業務を抱えておりまして、すぐには着手できかねます」「その件については、私の専門外ですので、〇〇さんにご相談いただくのが良いかと思います」。

いきなり「ノー」と言うのは勇気がいります。しかし、代替案を示したり、理由を添えたりすることで、相手との関係を損なわずに、自分の仕事量をコントロールすることが可能になります。

「ノー」というのは難しいけど、
練習すれば交渉力が付き成長を感じます。


「仕事以外の時間」を先に予約する


最後に、仕事のスケジュールを入れる前に、プライベートの予定を先にカレンダーに書き込んでしまいます。

「毎週水曜19時はジムに行く」「金曜の夜は友人と食事する」。プライベートの時間を「仕事の残り時間」と考えるのではなく、人生における最優先事項として、先に確保してしまうのです。

これは、仕事に人生を侵食させないための、積極的な防衛策です。仕事は、あくまで人生を豊かにするための一つのツール。

その主従関係を、決して見誤ってはいけません。

 まとめ


「静かな退職」とは、仕事と人生の健全な境界線を引くための自己防衛戦略です。

この考え方を、

①自分の職務を明確にし、
②断る練習をし、
③プライベートを優先する、

という3つのアクションで活用することで、私たちは燃え尽きることなく、持続的に働くことができます。

私自身、この「静かな退職」という言葉は、かつて頑張りすぎていた自分への、未来からのアドバイスのように聞こえました。

会社のために生きるのではなく、自分の人生を豊かにするために働く。この当たり前のことを、私たちは忘れがちです。

仕事への情熱を失うのではなく、その情熱を、もっと賢く、もっと自分のために使ってあげる。

そんな働き方が、これからのスタンダードになっていくのかもしれません。

 今日やること


1. 今日一日でやった仕事を、5つ箇条書きでメモしてみる(3分)

2. もし今、誰かに仕事を頼まれたらどう断るか、セリフを一つ考えてみる(2分)

3. 今週末の予定を一つ、今すぐスマホのカレンダーに書き込む(1分)

※退職を推奨するわけではないですが、「退職後はどうなるんだろう」って知ってたほうが気が楽になるような気がします。



いつも読んでくださって、本当にありがとうございます。

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 参照元・出典


   (参照元)The New York Times, "What Is ‘Quiet Quitting’?" (https://www.nytimes.com/2022/08/24/style/quiet-quitting.html)

   (参照元)BBC, "Quiet quitting: The workplace trend taking over TikTok" (https://www.bbc.com/worklife/article/20220812-quiet-quitting-the-workplace-trend-taking-over-tiktok)

   (出典)Gallup, "Is Quiet Quitting Real?" (https://www.gallup.com/workplace/398306/quiet-quitting-real.aspx)

   (出典)Wikipedia, "Quiet quitting" (https://en.wikipedia.org/wiki/Quiet_quitting)

   (出典)TikTok, Zaid Khan's original video (This is often cited, though direct links can be ephemeral)


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