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【活動報告】 「ちゃんと寝なさい!」じゃ届かない——子どもが“自分で考える”睡眠ワークショップ『ねむ💤リサーチ』

1. はじめに:「ちゃんと寝なさい!」じゃ届かない


夜になれば寝るのが当たり前だった時代は、もう過去のものです。

社会は夜も明るく、
スマホや動画は無限に流れ続け、
大人たちも日々に追われている。

そんな環境の中で子どもたちは
「寝ない」のではなく、
「眠れない」状態が当たり前になりつつあります。


最初は「まあ、仕方ないよね」で済ませていた親たちも、
夜ふかしが続き、日中の不調やイライラが目立つようになると、
「このままでいいんだろうか?」と不安を感じ始めます。

特に、小学校高学年あたりから——。


だから私は、子どもたち自身が眠りについて“考える”時間をつくりたいと思いました。

「ちゃんと寝なさい」と指示するのではなく、
「どうしたら眠れるのか?」を一緒にリサーチするワークショップ。

それが『ねむリサーチ』です。


小学生9人と90分間、
眠りについて話し合い、考え、感じたこと。

そこには、
現代の子どもたちと向き合うための、
たしかなヒントがありました。

今回はその活動報告です。


2. なぜ「教える」のではなく「リサーチ」なのか?


普段、小学校などで行っている『こども睡眠授業』
これはこれで確立しているし
素晴らしいものだと思いつつ…

実は、
私の中にはなんとなくの違和感がありました。

今回フォローしてくれた実妹のおかげで
私はその違和感に気付くことが出来ました。

彼女が書いてくれた、活動報告はコチラ👇

何度もミーティングを重ね
あぁでもないこうでもないと言いながら
自分の中の違和感を言語化していきました。

その違和感とは、ズバリ!
睡眠というテーマを「教える」という構造です。


睡眠には“これが正解”という明確な答えがありません。
年齢、体調、性格、生活スタイル——
どれひとつとして、同じ人はいない。

「何時間寝るべきか」
「どんなルーティンがいいか」
それは人によって異なるもの。


だからこそ、
「自分の眠りを、自分で探究する」という姿勢を育てたい。
それが、このワークショップの出発点でした。


今回の『ねむリサーチ』では、
「自分の眠りって、どんなふうだろう?」と問いかけ、
寝る時間・起きる時間・気分・行動を振り返ってもらいました。

特別なことではないけれど、
“意識して考える”ということ自体が、
子どもたちにとってとても大きな経験になると信じています。


また、小学生という時期に実施したことにも意味があります。

保育園時代のように守られる存在ではなく、
中学生になる前の「自分を見つめ始める」この時期こそ、
「眠り」を“自分ごと”として捉えるタイミングなのではないかと考えています。


今回のワークショップは、
あくまでも“自分のこと”をリサーチする段階に留まりましたが、
自由研究などを通して、
おうちの人にも話を聞いてみようねという声かけも行いました。

この活動が少しずつ日常に広がっていけば、
子どもたちの視野も、きっと自然に広がっていくはずです。


『ねむリサーチ』という名前には、

「まずは自分の眠りに、ちゃんと目を向けてみよう」

そんなメッセージを込めています。


資料の一部。自分の睡眠をリサーチ!

3. 子どもたちの“生の声”と“小さな変化”

今回の『ねむリサーチ』には、
小学1年生から6年生までの9人が参加してくれました。

まず最初に聞いてみたのは、こんな質問でした。

「きのう、何時に寝た?」


すると、多くの子が少しバツが悪そうに、でも正直に答えてくれました。

「11時すぎかな…」
「ゲームしてたから、ちょっと遅かった」

誰かに怒られることもなく、
ただ自分の言葉で語るその姿から、
「本当は寝なきゃいけないって分かってる」という葛藤が伝わってきました。


ワークの中では、
「睡眠には3つの魔法があるよ」と伝えました。


資料の一部。眠りはすごいんだぞ!

カラダ、ココロ、ノウ(脳)が元気になること。
そして、それぞれにどんな変化が起こるのか。

「大谷翔平選手は10時間寝てるんだって」と話すと、
「へえ〜!」と目をキラキラさせていたのが印象的でした。


でも、それ以上に大切だったのは、
「自分なら何ができそうか?」を考える時間です。

ワークシートに書かれていたルーティンリストの中から、
「これならできるかも」と自分で選ぶ姿に、
子どもたちの目の色が少し変わったように感じました。


「朝カーテンを開ける」
「寝る前に楽しかったことを思い出す」
「好きな香りをかぐ」

それぞれが、“自分のための行動”を選び始めた瞬間でした。


また、「まほうの呼吸」として紹介した呼吸法(4-6呼吸)では、
目を閉じてゆっくり呼吸する子どもたちの顔が、どんどんやわらいでいきました。

「ふわふわする〜」
「なんか気持ちよかった」

そんな声とともに、“体で感じる安心感”が伝わってきました。


正直に言えば、奇抜なアイデアやユニークな発言が飛び出すような時間ではありませんでした。

でも、提示された選択肢の中から
「自分で選ぶ」「自分で決める」という、小さな意思の芽生えがたしかにありました。

そしてそれこそが、
このワークショップの大きな成果だったと、私は思っています。


4. 核心のメッセージ:眠りは、自分からのSOS

このワークショップを通して、私が子どもたちにいちばん伝えたかったこと。
それは、

「眠くなるのは、体からのSOSなんだよ」というメッセージです。


資料の一部。これが一番伝えたかったメッセージ。

眠らないからって、ダメな子なんかじゃない。
ちゃんと寝てないからって、怒られるべきでもない。

眠れない理由が、今の社会にはたくさんあるんです。


夜になっても明るい街。
手元のスマホや動画が止まらない日常。
忙しくて余裕のない家庭環境。
「寝なくてもやれることがある」ように見えてしまう社会の空気。


そんな中で、
「どうやって自分を守るか」「どう眠るか」を考えるって、
大人だって難しいことですよね。

だから私は、こう伝えました。


「眠りは、自分で決めていい」
「眠くなるのは、体からの大切なサイン」


「疲れたよ」「もう限界だよ」っていう、
自分からのSOSにちゃんと気づけたとき、
その声に優しく応えてあげていいんだよ
と。


それは決して甘えなんかじゃない。
むしろそれは、
“自分を大切にする力”なんです。


眠りを自分で決められるってことは、
良くも悪くも、自分をコントロールできてしまうってこと。
だからこそ、その力を“自分を苦しめる”ためじゃなくて、
“自分を守る”ために使ってほしい。

そんな想いを込めています。


眠ることは、命を守る行動のひとつ。
「どう眠るかを自分で選べるようになる」ということは、
子どもたちにとって、
これからの“生きる力”になるはずです。


5. 活動を終えて:知識より“自分ごと”

このワークショップを終えて、
私自身がいちばん実感したことがあります。

それは、

知識を与えるだけでは、子どもの行動は変わらない
ということです。


もちろん、「睡眠には3つの魔法があるよ」
「大谷翔平は10時間寝ているらしいよ」と話すと、
子どもたちは「へえ〜!」と楽しそうに反応してくれました。

でも——


子どもたちの表情が本当に変わったのは、
「自分だったら何ができるか?」を考え始めたとき。


「朝カーテンを開ける」
「今日楽しかったことを思い出してから寝る」
「深呼吸してから布団に入る」

そのどれもが、“自分で選んだ”ということに意味がある。


子どもたちは、
「ちゃんと元気に過ごしたい」
「もっと気持ちよく眠りたい」

そんな、前を向いた気持ちをちゃんと持っています。


眠れないのは意志が弱いからじゃない。
ただ方法を知らなかったり、
誰にも教わってこなかっただけ。

「こんなもんか」とあきらめていただけなんだと思います。


もちろん今回、
1年生の子には少し難しかった部分もありましたし、
友だち同士で意見を聞き合う時間も十分にはとれませんでした。

でも、
「自分の眠りってどうなんだろう?」と正面から向き合う時間を持てたことには、
確かな意味があったと感じています。


子どもたちが「やってみようかな」と思えること。
誰かに言われたからじゃなく、
自分で選んでみよう、試してみようと思えたこと。

それこそが、
“眠る”という行動を「自分ごと」に変えていく第一歩だと思います。


夏休みの自由研究にもしてもらえるように、ワークシートもお渡ししました!

6. まとめ:眠ることは、生きること

ワークショップの最後に、
こんな感想を言ってくれた子がいました。

「もう少し寝たいと思いました」

とてもシンプルな一言だけど、
ちゃんと自分で考えたひと言だなって思いました。

それが、なによりもうれしかったんです。


眠ることの大切さを、
知識としてではなく、
“自分のこと”として受け取ってくれた。

それが、この言葉の中に詰まっている気がしました。


私がこの活動を通して本当に伝えたかったのは、
眠ることは、休むことだけじゃなくて、生きることそのものなんだということ。


ただ体を休めるだけじゃない。
心が整い、頭が働き、感情をコントロールできるようになる。

「いまの自分を、ちゃんと生きる」ために、
眠りは欠かせない行動
なんです。


だからこそ、
眠るという行為を、誰かに管理されるものじゃなく、
自分の感覚に気づき、自分で決めていい。

それを、子どもたちに伝えたかった。


『ねむリサーチ』は小さな取り組みかもしれません。
でも、子どもたちの中にたしかに芽生えた“気づき”は、
これからを生きる力につながっていくと、私は信じています。


7. 今後の活動について(教育関係者・保護者の方へ)

もし、あなたが
「最近ちょっと寝るのが遅くなってきたな」
「朝の子どもが不機嫌で気になってる」

ご自身のお子さんに対して、生徒に対して、
そんなふうに感じているとしたら、
それは、子ども自身も何かに気づいているサインかもしれません。


「ちゃんと寝なさい」と言う前に、
「どうしたら気持ちよく眠れそうかな?」と、
一緒に考えてみてください。

眠ることは、いきること。
そして、自分自身を守ること。

そう。子どもを守る、もっともやさしい行動のひとつです。

『ねむリサーチ』は今後も継続的に開催予定です。

教育関係者、学校関係、地域の子育て支援に携わる方でご興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

また、子どもの睡眠に関心を持つ保護者の声を多くいただいています。
その声を受け、今後はオンラインでの開催も検討中です。

※8/15金曜日10:30〜11:30開催決定!
詳細はコチラをご確認ください!


「今回は日程が合わないけれど、参加してみたい!「遠方だけど参加したい」「子どもに受けさせてみたい」
そんな声も大歓迎です!


8. 応援・シェアのお願い

この活動を多くの人に届けたいと思っています。

もし共感していただけたら、
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