見出し画像

【宇宙一わかりやすい僕らの憲法のお話( ・ω・)】3 三権分立 独裁者を生まないためのシステム~「もしも日本が独裁国家になったら?」から考える、僕らの自由を守る「面倒な」仕組み

【※この記事は、2023年4月アメーバブログ公開記事を再編集したものです。】

こんにちは。
アレテーを求めて~
今日もトコトコ( ・ω・)
弁護士の岡本卓大です。


宇宙一わかりやすい僕らの憲法のお話( ・ω・)

の第3話です。

1 憲法って、なんだろう?立憲主義のお話
2 民主主義って、多数決のことじゃないの?
3 三権分立 独裁者を生まないためのシステム
4 憲法前文って、なぁに?
5 象徴天皇制とジェンダーのお話
6 「個人の尊厳」と「公共の福祉」って、なんのこと?
7 「人権」とはなにか?
8 税金と民主主義
9 平和主義、その本当の意義
10 表現の自由って、どうして大事?
11 信教の自由って、どういうもの?
12 ほんとに守られてますか?学問の自由
13 昔はあたりまえじゃなかった婚姻の自由
14 生存権・・・教えて、僕らの生きる権利
15 一人の個人として育つために~学習権
16 職業選択の自由とは?
17 働く人の権利
18 財産権という人権
19 「平等」って、なに?
20 適正手続~刑事裁判と人権
21 憲法の条文に書いてない人権は認められないの?
22 国会とは?
23 内閣とは?
24 裁判所とは?
25 地方自治って、なんだろう?
26 憲法改正の手続のこと
27 最後に繰り返そう!「憲法」が大切な理由(最終回)

今回のテーマは、

『三権分立 独裁者を生まないためのシステム』

です( ・ω・)

みなさん、第一話の立憲主義のお話で、例に出した独裁国家の憲法、覚えているでしょうか?

1 国王の命令は絶対である。
2 国王は、いつでも国民に税金をかけられる。
3 国王は、いつでも国民に死刑その他の刑罰を科すことができる。
4 国王は、いつでも国民に労役(強制労働)または軍役(徴兵)を課すことができる。
5 国王は、単独で、他国との条約締結等の外交または戦争の開始あるいは戦争の停止を決定できる。
6 軍の最高指揮権は国王に属す。
7 国王の権力は、いかなる者にも制限することができない。

もし、仮に、あなたがこんな憲法のある国に生まれてきていたとしたら、あなたの人権が守られることはあるでしょうか?

答えは、否です。

すべてが独裁者である国王の思いのままの世界。
それは、そこに生きるすべての人間が独裁者である国王の奴隷のようなものです。

では、仮に、この憲法を少し修正してみればどうでしょうか?

1 国王の命令は絶対である。
2 国民に税金をかけるには国王の諮問機関である議会の承認を必要とする。
3 国民に刑罰を科すためには、国王の名による裁判所による裁判が必要である。
4 国王は、他国との条約締結等の外交または戦争の開始あるいは戦争の停止を決定する際には、国王を輔弼する(補佐する)内閣に諮らなければならない。
5 軍の最高指揮権は国王に属す。
6 国王の権力は、いかなる者にも制限することができない。


議会や裁判所、内閣が出てきました。
これなら、国民の人権を守ることができるでしょうか?

答えは、否です。

形式的に、議会、内閣、裁判所が出てきても、それが絶対権力者である国王の諮問機関、補佐機関、王の名に基づく裁判をする機関であれば、それは、結局は、独裁者である王の意思でなんでも決定できることと変わりません。形式的な三権分立のように見せたシステムがあるだけでは、独裁の歯止めにはならないのです。

万世一系、神聖不可侵の天皇を統治権の総覧者としていた大日本帝国憲法は、天皇を補佐するという名目で行われた軍部の独裁を防ぐことができませんでした。議会は、大政翼賛会により、なんでも承認するだけのものになってしまいました。


ここで、少し、我々の世代の司法試験合格者のほぼ全員が読んでいるであろう芦部信喜先生の「憲法」から、権力分立(三権分立)の記述を抜き出してみましょう。

権力分立は、国家権力が単一の国家機関に集中すると、権力が乱用され、国民の権利・自由が侵されるおそれがあるので、国家の諸作用を性質に応じて、立法・行政・司法というように「区別」し、それを異なる機関に担当させるよう「分離」し、相互に「抑制と均衡」を保たせる制度であり、そのねらいは、国民の権利・自由を守ることにある。

はい。ここ大事( ・ω・)

三権分立(権力分立)のポイントです。

①国家権力が集中=権力の乱用が起こる=人権、自由が侵される。
②権力を立法・行政・司法に分けて、「抑制と均衡」を保たせる。
③そのねらいは、人権・自由を守ること。

現代社会では、コスパがどうのといいますが、一人一人の人権・自由を守るためには、独裁者にコスパの良い政治をさせてはいけないということになります( ・ω・)

日本国憲法でも、当然にこの三権分立を取っています。
立法権は、国会(憲法41条)
行政権は、内閣(憲法65条)
司法権は、裁判所(憲法76条)

とそれぞれの担当機関を独立させています。

このように、権力を三つに分けて、分立させる目的は、権力の集中を防いで、国民の権利・自由(人権)を守るためなんですね( ・ω・)

では、民主主義国家で、三権分立がされている日本では、独裁者は、生まれ得ないか?
ここが、次回の記事につながる大きな問題です。

今、私が、独裁者になりたい極悪人であったとしたら、これがあれば、独裁者になれるという簡単な方法があるのですよ。
「今、知っておくべき緊急事態条項の問題」

よければ、緊急事態条項の問題についても読んでみてください( ・ω・)
読んで下さり、ありがとうございました。

次回は、憲法前文のお話です。





【アレテー法律事務所の紹介はこちら】

いいなと思ったら応援しよう!