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彷徨う「お金」ー「インフレ」は「お金」をすり減らす

 6月米CPI(年率)+2.7% 予想 +2.4% 前月 +2.4%
 コア +2.9% 予想 +2.7% 前月 +2.8%

 注目の6月米CPI"5ヶ月連続で予想下回る" ???

 随分 ”楽観的” な記事だが米政府の "命" でも受けているのだろうか。確かに「関税」分+10%とか+25%の「値上がり」ではないがヒタヒタと水面が上がってきている。今のところ日本の自動車メーカー然り、「関税」のコストを飲み込んだり在庫で凌いだりしている。しかしいずれ限界は来る。実際企業サイドでは今年後半の「値上げ」の声がほとんど

  "マーケットの正直者" 「金利」市場はしっかり反応。30年米国債はあっさり@5%を再突破年内▼0.25%×2回の「利下げ」の行方も怪しくなった

 TIPS(物価連動債)も米国債をアウトパーフォームし、5年BEI(予想物価率)も再び+2.5%台に乗せるなど動きが変ってきている。 どうも "Tariff Man" の思惑通りにはいかない雲行き=「インフレ」顕在化

 もっとピンチなのは「円」と「JGB」(Japanese Government Bonds、日本国債)。こちらは参院選で与党の過半数割れの見通しが強まる中、「減税」させたくない政府(≓財務省)のプロパガンダ臭がプンプンしているが、もうどうにもならないだろう。超長期債の発行を減らすなど打てる策は打ったが*選挙後に「減税」の声が強まるのは避けられない

 *イギリスの「トラスショック」の再来を危惧する声もあるが状況はもっと悪い日銀がJGBの買い支えに動けば今度は「円安」が襲うドル円が@148円台に突入したのはそういう動きを読んでのこと。「円」と「JGB」どっちを守るのか、まさに "究極の選択" だ。日銀が「利上げ」を遅らせれば遅らせるほど状況は悪化する

 現状のマーケットを見ていると「金利」の上昇で行き場を失った「お金」が彷徨っているように映る。ビットコイン(BTC)とか韓国KOSPI指数をはじめとしたアジア株や国内ではJREITとか値の上がる相場に賭けているようだが、如何せん市場流動性が低いいわゆる「ニッチ」市場米国債やJGBのような巨大なマーケットの "オルタナ" (代替投資)にはなり得ない

 現在の「変化」の根本にあるのは「インフレ」が「お金」をすり減らしていること。例えば「家計」で見ればスーパーの買い物等で出て行く「お金」は増える一方で「現金」「預金」はどんどん減っていく**日本でもアメリカでも国債の主要な買い手である銀行は顧客の「預金」を「原資」にしており、これらがすり減れば国債を購入できる金額は減る

 **世界中で同じ現象が同時に起きており、だから長期金利の上昇が止まらない。簡単に言えば「利上げ」ないし「財政支出削減」をして「お金」を減らさないと「インフレ」は収まらない=「金利」は上昇し続ける

 だから「インフレ」は恐ろしい。ところが現実の世界ではアメリカの「大型減税」日本の「消費税減税」「給付金」ドイツの「防衛支出拡大」「法人税減税」政治は "ポピュリズム" に流され真逆の方向に向かう。まるで重病患者にカンフル剤を打って走らせているようなもの。こんな処方箋では良くなる病気も良くならないが、早く楽になりたい患者は見せかけの回復ばかり求めるようになる。まあこれも何度も見てきた光景ではある

 マーケットの展開を読むと「円」も「JGB」もショート(売り)がかなり溜まっており、参院選の結果が予想通りになっても一旦は急激なショートカバーで戻すかもしれない。だがそれで「本流」が変るわけではない「減税」などで「お金」をバラマキ続ける以上「金利」は揺り戻しをこなしながら上昇を続けるだろう。これは日米欧とも一緒だ

 中長期的にこのドラマの「結末」を俯瞰すると***「金利」が「均衡点」に達した時点から「お金」の大移動が始まる30年米国債の@5.5%なのか10年JGBの@2%なのか、はっきりここが「均衡点」と断言は出来ない「お金持ち」は手元資金を厚くしてそのタイミングを計っている

 ***その時はまず市場流動性が乏しい中急激に上げてきた「ニッチ」市場は大きな下げに見舞われる。マーケットが薄い分一気に上がったりするが、裏を返せば「売る」のも大変ということ。上昇局面で余程上手に売り抜けないと酷い目にあう。「流動性リスク」管理は本当に大事

 国債、株、為替(FX)が連動する "気持ち悪い相場" ー アメリカが仕掛ける「貿易戦争」|損切丸 はまだまだ続いている。筆者は正直今のマーケットからは距離を置いている。理屈と合わない動きが多過ぎるからだ。納得のいかない取引はしないに越したことはない。雰囲気に呑まれて売り買いすれば最後に「後悔」だけが残る

 


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