始まるか「逆回転」-「お金」が足りなくなってきた?
(参照) 逃げ出す「お金」。向かう先は...。その後。ー 「インフレ」で「お金」が足りなくなる。|損切丸
今はまだ余りメディアも取り上げていないが中国株の動きが変(「損切丸」では再三指摘してきた)。香港ハンセン指数や上海株は既に年初来の上げを吐き出してしまった ↓


これが一体何を意味するのか
いかに独裁国家でマーケットが統制されているとはいえ「お金」は嘘をつかない。デフレ傾向の経済では株価が上がらないのは "理想の社会主義" 日本が体現している。収入が減る中「資産」には換金売りが出るからで株や不動産には大きな下げ圧力がかかる。今の中国株が典型
この現象は国家財政でも一緒。そもそもアメリカ並みの約6,000兆円もの「借金」を抱える中国でデフレが続けば荷物はどんどん重くなる。増して原油価格を中心に世界が何でもかんでも値上げになる「インフレ経済」なら尚更。国家財政が逼迫すれば「資産」には換金売りが始まる
ここで問題になるのが3兆ドルにも及ぶ「外貨準備」
既にニュースになっているが2年前から中国は外貨準備を米国債から「金」(Gold)に大幅に入れ替えた。「戦争」に備えたのが理由だろうが、これが@2,000ドル当たりでキャップされていた「金」を@5,000ドル超までぶち上げた( ↑ 標題グラフ)。これにウォール街が乗って作り上げたのが一大「金」ブーム
だが中国株の不調に合わせるように「金」相場が崩れだした。原油価格の急騰に対応するためインド等が「お金」捻出のため「金」売りに動いているようだが、おそらく中国も例外ではあるまい。国内不況で税収も伸び悩む中、財政逼迫が進んでいるのは想像に難くない。「借金」は途方もなく重い
これはマーケットでいう「レパトリ」(Repatiration、損失回避のため他の資産を売る行為)の一種だが、いわば「お金」の「逆回転」。金融危機時にはよく見られる現象だが1市場の下落はそこだけの動きに止まらない。まして株や「金」はメジャーな市場であり、双方を併せ持つファンドも多かろう

こういう時、先物主導で実態を伴わないスカスカのマーケットは危うい。既にファンドのオモチャになっている韓国KOSPI指数が典型だが、今朝方(6/8)▼8%超でストップ安になったかと思ったら市場再開と同時に猛烈な買い戻し。リバウンド狙いの投資家の買いをHFT(高頻度取引)で増幅させた動きだが、最近は一種の流行になっていた。「お金」が残っている内は機能するが米国債やJGBの金利上昇が示唆するように「金余り」が解消に向かえば効かなくなる。ただ▼8%以上下がらないとなれば日計り組はショートにするわけにも行かず小動きに終始(日経平均も同様)
こういう相場を先に体現したのが高値の半値以下にまで下落しているビットコイン(BTC)であり、チャートの波形を見てもKOSPIやGC、あるいは日経平均はBTCの後追いをしているように映る。過去の学習を踏襲するAIだけに今後の相場展開の参考にはなろう

もう一つ看過できないのが極端な「通貨安」。この3年で▼40%も減価した「円」は言うに及ばず、ウォンも年初来▼8%もの急落。さすがに金融当局も株高だけに浮かれている訳にもいかず、こちらも日本同様「ドル売り介入」の可能性に言及

では「ドル高」で買い戻された「ドル」は一体どこへ行っているのか
おそらくウォール街を中心に "お金の城" ≓「株本位制」アメリカを守るために米株、あるいは米国債に戻しているのだろう。これ以上の金利上昇は米経済にとって致命傷。 "お金の城" 崩壊は「覇権」の終焉を意味する


そう考えれば 続・小さな「変化」-「O/N」≓政策金利ターゲットは情報の宝庫|損切丸 でFFレートが@3.65%→@3.61%に軟化している事も合点がいく。株や不動産等リスク資産を嫌って現金保有を増やす投資家もいるはずだからだ。この辺りは先物やデリバティブでガンガン振り回しているインデックスの動きとは趣を異にする。まさに "Cash is King" (現金は王様)
奴らに儲けさせるな!Ⅲ|損切丸 のシリーズ等でも再三指摘してきたが、リスクを伴う投資は「長期でみんな豊かになりましょう」なんて生温いものではない。いわば「ゼロサム」のジャングルにおける生存競争だ。いざとなれば "危ないモノ" から売れ! -「期日があるかどうか」は大きな違い|損切丸 で身を守ろうとするのがマーケットの「本能」。「株本位制」を守ろうとすればBTCも「金」もKOSPIも日経平均も犠牲を厭わない
こういう「本能」を起点に考えると「円安」を放置している日本政府は「一体何やってんだ」。「円キャリートレード」が「円安」の直接原因なのは明らかなのだから政策金利を上げるしか「守る」方法はない。株価もここまで上がればバッファーは十分であり、仮に日経平均が▼1万円下げてもまだ@5万円台。怖れるに足らずのはずなのだが...。もう「昭和の夢再び」はいい加減にしてほしいのが多くの国民の本音。もう時は「令和」なのだから


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