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「利上げ」局面で「損切り」出来ないと... - ジワジワくる「金利」の怖さ

 (参照) ある地銀の米国債運用担当者の嘆き。|損切丸

 実話ではないが1994年のFRB「利上げ」局面で失敗した筆者の経験に基づいている。米国債の運用に失敗して破綻したシリコンバレー銀行(SVB)やシグニチャーバンクでも同様のバタバタがあった事は想像に難くない。人間は基本自分に甘い生き物苦しくなると "理性" より "感情" に引っ張られる。最後は ”FRBもう利上げしないで...” 。祈るようになったらもうお終い

 2/6 田村日銀審議委員:
  ”日銀利上げ、25年度後半に最低1%まで必要”

 前稿.米国経済本当に弱い?Ⅵ ー 対称的に「日本はインフレ」と言い切った日銀総裁|損切丸 で ”今後発言等でどれだけマーケットと意思疎通が図れるか” と書いたが早速出てきた。これ、現状年内7月の+0.25%しか織り込んでいないマーケットにはかなり過激な発言のはずだが "不感症" のJGB市場はほとんど知らんぷり。危惧した通り*銀行の都合 ≓ 感情が優先している

 この辺は住宅ローンの変動、固定の議論も一緒。変動金利で借りている人達を中心に ”景気が悪いんだから金利なんか上げるな、日銀のバカヤロー” みたいな "感情論" が先行している。これはトレーダーも生活者も同様だが、勘違いしてはいけないのは金融政策を決めるのは我々ではなく日銀だという事。これでは "悲鳴" "苦境" など感情的表現を連発して忌み嫌われている左派メディアと一緒理性 ≓ 客観性を保つなら 「固定金利」か「変動金利」か。ー 「銀行」の立場から考えて見る。|損切丸 のように相手=貸す側の意図を慮るのも一つの手ではある

 せっかく理事が ”最低1%必要” とまで言ってくれているのに、5年JGBがまだ@1%以下なのは解せない2年もたった@0.78%この年限を保有しているのは邦銀勢がほとんどだから「損切り」したくないという "感情" が優先している証拠だろう。20~30年の超長期ゾーンは色々あるが、それでも10年の@1.28%とか@2%以下の20年とか、普通の神経ならとても買えない

 金利上昇を嫌がる財務省に "忖度" している可能性もあるが、日銀が「利上げ」に動いている以上財務省も覚悟の上。ただ**「日本金融村」では抜け駆けすると "村八分" にあうので横並びで様子を伺っている可能性は高い

 **かつてJGBの急落局面で相場に先んじて上手く売り抜けた大手邦銀があった。他行はほぼ全滅で、外資の基準で言えば拍手喝采のはずなのだが、この抜け駆けに財務省が激怒。あくまで噂だったが、その後その邦銀に 「”怖い” 金融庁検査」ー 「半沢直樹」の現場・時代から。|損切丸 が入り不良債権等々厳しくチェック。結局お取り潰し(吸収合併)になったという。いかにもT.I.J(This is Japan)”日本人て暗いね ♪” (暗黒大陸じゃがたらの幻の名曲。知っている人いるかなぁ)

 誰だって「損切り」なんてしたくない。だがここはそういう好き嫌いの "感情" を捨ててひたすら「お金」の "理性" を追求すべき日本のバブル崩壊が典型だったが「損切り」は遅れるほど「損」が膨らむ「金利」はFXや株価のように一気に「損」は出ないが、その分ジワジワやられるから厄介。まごまごしていると「損」は雪だるま式に膨らみ米中堅行のSVBを吹き飛ばす程の威力を持つ。N中金がドル建債で▼2兆円もやられたのもそう

 財務省もJGBの想定金利を@1.5%まで引上げているのだから、JGBを保有する銀行も@1.5%までの「利上げ」は想定しておくべきだろう。その場合キャリーロス(JGBを保有することによって生じる損失)はいくらになるのか。そういうシミュレーションがきちんと出来ていれば「損切り」も決断できるはず。ただ未だに ”横” ばかり見ている可能性もあり、"赤信号みんなで渡れば怖くない" 「損切り」も仲良く "討ち死に" かも。そうなると外国人も口アングリの大ロスカット大会になる。だから ”日本人は怖い”(苦笑)

 もっとも時代は既に「横並び」を許してくれるほど寛容ではない銀行の数も多過ぎるから金融管理当局もかつてのように手取り足取り助けてくれるとは限らない。これは飲食店もコンビニも病院も一緒。淘汰は不可避

 40年以上も同じ取締役が居座るテレビ局とか子会社化が嫌で合併を破談にした老舗の自動車会社とか、「昭和」の栄光にすがる会社ほど駄目になっている。時代はもの凄く「変化」しているのに自身の「変化」を拒めば当然だろう。その根底にあるのは「慢心」このままで大丈夫=「現状維持」が会社も個人も、そして「国」も腐らせる

 「現状維持」のまま漫然と来てしまった帰結がこのとんでもない「円安」日銀の「利上げ」も含めマーケットが問うているのは「日本人が変れるかどうか」。我々自身も "感情" に任せて文句ばかり言うのはもう止めにしよう。マーケットはそんなこと気にもかけてくれない。「売る」のか「買う」のか、自分で出来ることをするのみである


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