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冷徹な「お金」の世界 - マーケットを覆う "Tショック" と金利の「本質」

 "FRBに司法省が召喚状、訴追も示唆"

 1/12、成人の日の祝日にマーケットにはショッキングなニュースが入ってきた。マーケットはFRBに対するあからさまな政治圧力と解釈、米株先物とドルが急落。その後米与党内でFRB新議長承認への反対等々反発が広がり報道官も大統領関与を否定するなど火消しに追われた。結局米株もドルも事なきを得ている

 支持率低迷の中、11月に中間選挙を控え我らが "Tariff Man" (笑)にも焦りの色が濃くなっている。Bネズエラを攻撃したりGリーンランドやIランへの軍事介入等々常軌を逸している。移民を巡る国内の分断も深刻だ。老齢の独裁者にありがちなのだが思考に柔軟性が欠け、言動に抑制がかからない。今回の市場の動きを見ると中間選挙後の政権のレイムダック( lame duck、死に体の意)を見越した動きとも読み取れる

 そもそも昨年は*高率の「相互関税」で世界中を振り回してきた "Tショック" 。 続・全ての源は「借金」- レバレッジの落とし穴|損切丸 で、元不動産王が故に「金利」の恐ろしさが身についているのだろう。38兆ドル(約6,000兆円)もの「借金」の利払いに追い詰められて暴発寸前にも見える。だからこその「利下げ」圧力なのだが、そんな事をすれば逆に長期金利が跳ね上がり、海外勢のドル売りを誘発しかねない。だがそんな事で保有資産が毀損する事は取り巻きであるはずのYダヤ系「お金持ち」が許さない

 同様に独裁者が国をぶっ壊した "Tショック" がTルコ。「インフレには利下げ」という訳のわからない論理で中銀総裁の首を切り利下げを強行したが結局ハイパーインフレを誘発。急激な通貨安で大幅な利上げに迫られた。経済規模は違うがG様達のやっている事は一緒。だがさすがアメリカ、政治システムが出来上がっている分抑制は働きやすい

 冷徹な「お金」の世界

 元祖 "Tショック" と言えばイギリス。就任した女性首相が大型の減税策を示唆したが歳出削減が伴わず国債増発を伴うと解釈した英国債が暴落。同時にポンドも暴落し減税策は撤回を余儀なくされた。史上最短の44日間で首相の座を追われる事態に及んだ

 これがよく引き合いに出されるのが日本版 "Tショック" 。歴代初の女性首相は@70%台と高い支持率を維持しているが、その間「円」は対ドルで▼8%近く減価しJGB金利は長期を中心にジリジリと上げている。日本に資金力があるからこの程度で済んでいるが、逆に言えばダムが決壊した時は怖ろしい。日経平均が@50,000円を大きく超えて上昇している間は支持率も落ちず、 "今そこにある危機" には気がつきにくい

 ただインフレ(+円資産の減価)が生活を圧迫しているのは間違いない。特に株や不動産に投資する余力の無い中間層以下の苦境は深刻。「2016年が日本のインフレの起点」が自説の「損切丸」だが、そこから10年経って株価も不動産も随分値が上がりインフレヘッジとしては十分機能した

 6年前に (仮説)日経平均が54,000円に? - 政府・日銀が日本株をもっと買い占めたらどうなるのか? 「日本の収支」から検証。 「逆の目」も。|損切丸 なんて note. を書いたが、日銀による買い占めなどでなく投資家によって上がってきたのは本来あるべき姿。ただいざここまで上がってくると「高所恐怖症」にもなる。6年前から倍以上に膨らんだ株価は相当なインフレを既に織込んでいる

 ここで起きている大きな変化が「金利」の上昇である

 YCC(イールドカーブコントロール)なんて呑気な事(苦笑)を言っていた2022年はまだ@0.4%台だった10年金利は今や@2.1%台30年に到っては@1.5%台→@3.5%の急上昇。こうなると「お金持ち」の目線が変る30年で@3.5%なら複利も考慮すると「お金」はほぼ倍になる。30年後に日経平均が@10万円になる確率との勝負になるが、前者が「固定」なのに対し後者は「不確定」。20万円になる可能性もあるが、資産の一部を振り向けるには十分な価値がある

  "物価上昇率を下回る国債なんて買う奴はバカ" 

 最近人気が出て来た個人国債に関する記事にこういう書き込みをする人を見かける。なるほど、金利とかインフレとかそれなりに勉強して株でも随分儲かったのだろう。だがこのコメントは「金利」の本質を見誤っている

 名目金利だけを見て3年@1.30%、5年@1.59%<CPI+2.9%(11月)と見ているのだろうが、実はこのJGB投資、理論上は30年@3.5%と等価、つまり3年×10回あるいは5年×6回≓30年。イールドカーブというのはそういう風に出来ている。実際3年でも5年でも日銀の政策金利が2028年に@2%に達することは織込んでおり、CPIが+2%程度に落ち着けば実質金利はゼロになる

 金利上昇局面では短期投資から始めるのが鉄則であり、筆者なら3年、5年を選ぶ。円安動向次第ではどこまで金利が上がるか判らないからだ。そもそも還暦の筆者は30年後生きている確率は低い(笑)

 最近お米の価格が下がり始めているが、実は 値段が高過ぎて買えない - 意外と生活に関係しているマーケット|損切丸 はドル円も日経平均もGold(金)も一緒。参加者が多い分変動も激しいし相場の持続力も違うが、最終的には「需給」=買いと売りの多寡がものを言う。「金利」がここまで高くなるとそろそろ気をつけた方がいい株の配当率が10年国債金利を下回るという "異常事態" も気になる。正直現状で「AIお任せ投資」とか「積立NISA」には怖くて手が出ない。色々な意味で2026年は転換点になりそうだ

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