アンティゴネ Antigone とは、どのような人か
「アンティゴネ(Antigone)」は、古代ギリシャ神話およびギリシャ悲劇に登場する、「国法(王の命令)よりも、人間としての倫理や神の法を優先して命を捧げた」強きヒロインです。
悲劇作家ソポクレスが書いた戯曲『アンティゴネ』の主人公として有名で、彼女がどのような女性であったか、その物語と特徴を分かりやすく説明します。
1. 呪われた家系に生まれた王女
アンティゴネは、自らの目を潰した悲劇の王オイディプスの娘です。彼女の兄であるポリュネイケスとエテオクレスの2人は、王位を巡って激しい内乱を起こし、一騎打ちの末に相打ちとなってどちらも死んでしまいます。
2. 国法(王の命令)への抵抗
新しくテーバイの王となった叔父のクレオンは、国を裏切って外国の軍勢を率いて攻めてきた兄ポリュネイケスを「反逆者」とみなし、「死体を埋葬してはならない。鳥や犬に食い荒らされるままにせよ。背いた者は死刑に処す」という厳格な法律(布告)を出しました。
しかし、アンティゴネは反発します。いくら罪人であっても、肉親の遺体を弔うことは「神々が定めた不磨の法(自然の情愛)」だからです。彼女は死刑の恐怖に怯むことなく、夜中にこっそり兄の遺体に土をかけ、埋葬の儀式を行いました。
3. 信念を貫いた殉教的な最期
見張りに捕まり王の前に引き出されたアンティゴネは、一歩も引きません。王から「法律を知っていたのか」と問われると、「あなたの出した命令は、神々の法を超えることはできない」と堂々と主張しました。
激怒した王により、彼女は生きたまま洞窟の墓に閉じ込められます。彼女は奴隷のように餓死させられるのを拒み、自ら首を吊って誇り高く命を絶ちました。
人物像のまとめ:彼女の何が「偉大」なのか?
アンティゴネは、単なる「悲劇のヒロイン」ではありません。
絶対的な権力(国家)に対抗した個人の良心の象徴
自分の信念のためなら死をも恐れない強烈な意志の持ち主
近代以降も、彼女は「不条理な権力に立ち向かう抵抗の象徴」として、哲学や文学の世界で繰り返し議論されてきました。
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