発酵生地の魅力とは?パンを変える“老麺”の秘密[第1回]
パン作りをされている方の中には、「発酵生地」という言葉を耳にしたことがある方もいるかもしれません。最近では、わざわざ発酵生地を仕込んで使うレシピが増えていますが、実はこの考え方は昔からあったものです。今回は、シリーズ第1回として「発酵生地とは何か?」「なぜ使うと美味しくなるのか?」をお話しします。次回は、実際の活用方法や応用アイデアについてご紹介する予定です。
発酵生地ってどんなもの?
発酵生地とは、その名の通り一度発酵させた生地を別のパンに加えて使う方法です。元々は、バゲットなどを仕込んだ際に余った生地を無駄にしないための知恵でした。冷蔵庫のない時代、無駄を出さず美味しさをつなぐために考えられた方法なのです。
日本の古いパンのレシピ本では「老麺(ろうめん)」という言葉で紹介されていることもあります。老麺と聞くと少し昔っぽい響きですが、これも発酵生地と同じ考え方。長年受け継がれてきた、いわば日本のパン作りの工夫のひとつなのです。
発酵生地を使う目的
では、なぜ発酵生地を使うのでしょうか?
目的は大きく分けて2つあります。
発酵促進
発酵がスムーズに進み、生地の立ち上がりがよくなります。特に気温が低い季節や、発酵が不安定なときには心強い存在です。旨味を加える
発酵生地は時間とともに熟成し、風味や旨味が増します。それを少量でも加えることで、パンの味わいがぐっと深まるのです。翌日食べても美味しいパンになる理由のひとつが、この熟成した風味です。
自家製酵母との違い
最近は自家製酵母パンが注目されていますが、生徒さんの中には「発酵生地のパンの方が好き」という方も少なくありません。
その理由のひとつは、管理のしやすさ。自家製酵母は種の手入れが必要ですが、発酵生地はパン生地の一部をとっておくだけでOK。冷蔵庫に保管しておけば、比較的気軽に取り入れることができます。
また、酵母の個性を主張しすぎず、小麦の美味しさを引き立ててくれるのも魅力です。
次回予告:発酵生地の活用方法と応用アイデア
次回は、いよいよ実践編。
余った発酵生地をバゲットやプチパンに活用する方法
日にちが経過してグルテンが切れた生地を、クリスピーなピザに変身させるアイデア
発酵生地を使った人気メニューのご紹介
などを予定しています。読んでくださった方が、すぐに取り入れたくなるような内容をお届けしますので、お楽しみに。

発酵生地を体験してみませんか?
私の教室では、この発酵生地を使ったパンもたくさんレッスンしています。
「自家製酵母はちょっとハードルが高いけれど、発酵生地ならできそう」という方にもおすすめです。
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