お金の賞味期限を切らすな! 遺産2114万円時代のタイムバケット術
「お金」について、あなたはどんなイメージをお持ちでしょうか?
わたしは以前、うつ病になる前は、ただひたすら稼いでは、その場限りの欲望のままに使い、本当にやりたいことも見えないまま生きていました。
でも今は、人生には「使うべき時」に「使うべきお金」があることに気づいています。
最近、ある衝撃的な数字を目にしました。
2114万円。
これは、三菱UFJ信託銀行が2018年に実施した「遺言と相続に関する実態調査」での、遺産相続の平均額だそうです。
30歳から69歳の男女664人に対して行われた調査で明らかになった数字とのこと。
一見、大金に聞こえるかもしれません。
でも、この金額が意味するものを、じっくりと考えてみませんか?
言い換えれば、これは「死ぬまでに使いきれなかったお金」なのです。
せっかく必死に働いて稼いだのに、2000万円以上ものお金を使わないまま、この世を去っていく。
それって、とても切ないことだと思いませんか?
お金を貯める人生と、思い出を貯める人生
わたしは今、52歳。
不整脈や心房細動、脂質異常症、糖尿病など、さまざまな持病とつき合いながら生活しています。
以前は大好きだった脂っこい食べ物も、今では控えめにせざるを得ません。
たとえば、昔なら何の問題もなく食べられた牛丼も、今では翌日の胃もたれが心配で思い切り楽しめないのです。
こうした経験から痛感するのは、人生には「できる時」と「できなくなる時」があるということ。
お金を貯めることも大切ですが、もっと大切なのは、そのお金で人生の思い出を「貯める」ことなのかもしれません。
最近、とても印象的な記事を目にしました。
明治の政治家、後藤新平の言葉が紹介されていたのです。
よく聞け、
金を残して死ぬ者は下だ。
仕事を残して死ぬ者は中だ。
人を残して死ぬ者は上だ。
よく覚えておけ。
という言葉です。
この深い洞察に、わたしは大きく心を揺さぶられました。
人生の価値を最大化する「お金の使い方」
「子どものために」とお金を残そうとする方も多いかもしれません。
でも、本当にそれが子供のためになるのでしょうか?
最近読んだ世界的ベストセラー「DIE WITH ZERO」では、とても興味深い考え方が示されていました。
もし子どもにお金を残したいのなら、
「死ぬ前に与えよ」
というのです。
この考え方は、とてもシンプルで理にかなっています。
なぜなら、若いうちにもらったお金と、年を取ってからもらったお金では、その価値が大きく異なるからです。
たとえば、30歳で受け取る1000万円と、60歳で受け取る1000万円。
金額は同じでも、その使い道や価値は、まったく違ってきます。
30歳であれば、体力も気力も充実していて、世界中を旅行することも、新しいビジネスに挑戦することも、家族との思い出づくりに使うことも可能です。
ところが60歳となると、わたしのように持病を抱えていたり、体力的な衰えを感じていたりして、やりたいことがあってもできないことが増えてきます。
つまり、お金の活用範囲が狭まってしまうのです。
本当は世界一周旅行をしたくても、長時間のフライトに耐えられる自信がない。
美味しい料理を堪能したくても、健康上の制限で思い切り楽しめない。
そんな状況では、せっかくのお金も、その価値を十分に活かしきれないのです。
本書によると、お金の価値を最大限に活用できるのは「26歳から35歳」の時期だそうです。
この年齢こそが、体力も充実し、かつ社会経験も積んで、お金を賢く使える最適な時期なのだとか。
たしかに、25歳より若いと、まだ社会経験が浅く、お金の使い方が未熟かもしれません。
逆に36歳を超えると、仕事や家庭の責任が重くなり、思い切った行動が取りにくくなってくるものです。
タイムバケットで描く、あなたの理想の人生
「でも、自分の老後が心配」
「いつまで生きるかわからないから、お金は貯めておきたい」。
そんな不安の声が聞こえてきそうです。
たしかに、将来への不安は誰もが抱えているものです。
でも、ちょっと冷静に考えてみませんか?
厚生労働省の発表によると、2023年の日本人の平均寿命は、男性が81.09歳、女性が87.14歳だそうです。
人生100年時代といわれていますが、実際に100歳まで生きる人はまだまだ少数派です。
世界最高齢でも129歳。
つまり、いくら医療が発達しても、無限に生きられるわけではないんですよね。
そこで提案したいのが「タイムバケット」という考え方です。
これは、残りの人生を5年ごとに区切って、それぞれの時期にやりたいことを書き出していく方法です。
わたしの場合、52歳から5年ごとに、80歳までの残り30年を区切ってみました。
そうすると、意外なことに気づきます。
「いつかやりたい」と思っていたことの多くが、実は「今やらなければできない」ことだったのです。
たとえば、わたしがの中で芽生えている「河村勇輝NBA応援巡り」という夢。
でも、糖尿病や心臓の持病を抱える身では、体力的にも健康管理の面でも、先延ばしにすればするほど実現が難しくなっていきます。
「いつかやろう」が「もうできない」に変わってしまう前に、具体的な計画を立てる必要があるのです。
このように年齢で区切って考えてみると、人生でできることは意外と限られていることがわかります。
ベストセラー「死ぬ瞬間の5つの後悔」でも、
「自分に正直な人生を生きればよかった」
「働きすぎなければよかった」
「思い切って自分の気持ちを伝えればよかった」
「友人と連絡を取り続ければよかった」
「幸せをあきらめなければよかった」
といった後悔が多く語られているそうです。
お金を貯めることに必死で、肝心の「やりたいこと」を先送りにしていませんか?
お金の計算から始まる、人生の再設計
タイムバケットで「やりたいこと」が明確になったら、次は具体的な金額を考えていきましょう。
実は、これがとても重要なステップなのです。
今の時代、インターネットで検索すれば、だいたいの費用はすぐに調べることができます。
旅行なら航空券代や宿泊費、新しい趣味を始めるなら必要な道具代や月々の費用など、おおよその目安をつけることは難しくありません。
これに生活費や医療費なども加えて、80歳までに必要な総額を計算してみましょう。
そこから、これから稼げる見込みの金額を引けば、子供に渡せる金額も自然と見えてきます。
「稼ぐ金額-使うお金=子供に渡すお金」
という、シンプルな計算式です。
「でも、将来の収入なんて予測できない」
「病気になったらどうしよう」
という不安の声が聞こえてきそうです。
たしかに、誰にも正確な未来は予測できません。
わたし自身、不整脈や糖尿病の治療費が今後どうなっていくのか、確実なことは言えません。
ですが、だからといって計画を立てないのは、もったいないことです。
完璧な計画を立てられなくても、概算でも立てておくことで、人生の方向性は見えてきます。
必要であれば、ファイナンシャルプランナーに相談するのも一つの手です。
専門家の視点から、より現実的なアドバイスをもらえるでしょう。
残念ながら、多くの人は「お金」に対して真剣に向き合っていないように思います。
「子どものため」と言いながら、実際にいくら残すのか計算もせず、「やりたいことがある」と言いながら、具体的な時期も決めていない。
そうして漠然とした不安を抱えたまま、ただお金を貯め込んでいくのです。
気がつけば、使うべき時期を逃してしまっている。これは、本当にもったいないことだと思いませんか?
思い出という、かけがえのない財産づくり
人生とは「思い出の合計」だと、わたしは考えています。
いくらお金があっても、それを適切なタイミングで使わなければ、本当の価値は生まれません。
うつ病になる前のわたしは、その当たり前のことに気づいていませんでした。
ただ稼いでは、その場限りの欲望に従って浪費し、本当にやりたいことは先送りにしていたのです。
でも今は違います。
「DIE WITH ZERO」という本との出会いで、お金と時間への向き合い方が大きく変わりました。
この本は、単なる資産運用や相続の指南書ではありません。
人生をより豊かに生きるための、大切な気づきを与えてくれる一冊なのです。
圧倒的に稼ぎ、そしてその稼いだお金を経験に使う。
これこそが、人生を豊かにする方程式なのだと思います。
もちろん、お金があれば必ず幸せになれるわけではありません。
でも、お金がなければできないことが確実にあるのも事実です。
たとえば、わたしの「死ぬまでにやりたいことリスト」には、
「ヨーロッパの美術館巡り」
「うなぎの食べ歩き全国旅行」
「SUPに挑戦してみる」
といった項目があります。
これらは、贅沢なことではありますが、その気になれば、絶対にかなえられないというほどの夢でもありません。
でも、どれも適度なお金と、適切なタイミングがなければ実現できない夢なのです。
人は誰でも、いつかは旅立ちの時を迎えます。
その時、
あなたは何を持って行けるでしょうか?
お金でしょうか?
仕事でしょうか?
いいえ、持って行けるのは「思い出」だけです。
だからこそ、今を大切に生きることが重要なのです。
お金は、その「今」をより豊かにするための、かけがえのない道具なのかもしれません。
思い出という、この世で最も価値のある財産を作るための、大切な手段なのです。
あなたも、「死ぬまでにやりたいことリスト」を作ってみませんか?
そして、その実現のために、計画的にお金を使っていく生き方を選んでみませんか?
きっと、人生はもっと輝きを増すはずです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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