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カロリー制限中の運動〜筋肉維持して脂肪を落とすには?〜

参考文献

Xie, Y., et al. Comparing exercise modalities during caloric restriction: a systematic review and network meta-analysis on body composition. Frontiers in Nutrition. 2025; 12: 1579024. doi: 10.3389/fnut.2025.1579024.

カロリー制限下における運動療法の比較:身体組成に関する系統的レビューおよびネットワークメタアナリシス


とりあえず内容を知りたい方はここ

目的

ダイエット等でのカロリー制限(CR)は一般的ですが、減少する体重の約25%が除脂肪体重(FFM)であるという課題があります。
この研究は、CR下において、どのような運動の種類(有酸素、レジスタンス、混合)と強度(低・中・高)の組み合わせが、筋肉量を維持しつつ脂肪を減少させるために最も効果的かを明らかにすることを目的としました。

方法

2024年9月までに発表されたランダム化比較試験(RCT)を対象に、PubMed、Web of Science、Embase、Cochrane Libraryを用いて検索を実施しました。
計62件の研究(参加者4,429名)を抽出し、ネットワークメタアナリシスを用いて分析しました。
介入は、運動強度と種類に基づき、高強度有酸素運動(HA)、中強度有酸素運動(MA)、低強度有酸素運動(LA)、高強度レジスタンス(HR)、中強度レジスタンス(MR)、低強度レジスタンス(LR)、高強度混合(HM)、中強度混合(MM)などに分類されました。

結果

体重およびBMIの減少には高強度有酸素運動(HA)が最も高い効果を示しました。
一方で、除脂肪体重(筋肉量など)の維持においては、中強度混合運動(MM)およびすべての強度のレジスタンス運動(LR/MR/HR)が高い順位となりました。
高強度の運動(HAやHM)は、低・中強度の運動と比較して除脂肪体重の維持効果が低いことが示されました。

結論

カロリー制限下で脂肪を効果的に減らしつつ筋肉量を保持するための最適な戦略は、低・中強度のレジスタンス運動、または中強度の有酸素運動を組み合わせることであると結論付けられました。


ポイントと感想

カロリー制限という条件

筋肉量の維持、向上となると、高負荷トレーニングが一般的です。
しかし、今回のカロリー制限という特殊な環境下では、高強度の運動が必ずしも筋肉の維持に最適ではないと示唆しています。

理論的な背景として、カロリー制限下では、エネルギー確保のためにむしろ筋タンパク質の分解を促進してしまうリスクがあります。
これは、ダイエットとしてカロリーを制限している人のみでなく、筋トレばっか行って、栄養面に着目していない場合も同様の現象が起きる可能性がありますね。

目的別で使い分ける運動

この研究の結果から、具体的な運動選択の基準が見えてきます。

  • とにかく数字(体重)を落としたい
    高強度の有酸素運動(HA)が最も効率的です。
    ただし、これには筋肉量の減少という代償が伴うことを考慮してください。

  • 動ける体(筋肉)を残して脂肪だけ落としたい
    中強度の混合運動(MM)や、低〜中強度のレジスタンストレーニング(LR/MR)が推奨されます。

専門家が意識すべき「ボディリコンポジション」

トレーナーなどは、単なる減量ではなく身体組成を改善するボディリコンポジションの視点が不可欠だと私は思います。
この研究では有酸素運動とレジスタンス運動を組み合わせる混合運動が、筋肉維持において優れたスコアを出していることを示しました。

強度の抜きどころを理解することは、非常に高い価値を持つ知見だと思います。

ではでは。

#整形外科 #理学療法士 #リハビリテーション

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