変形性膝関節症の痛みは滑膜に着目
参考文献
Dainese P, Wyngaert KV, De Mits S, Wittoek R, Van Ginckel A, Calders P. Association between knee inflammation and knee pain in patients with knee osteoarthritis: a systematic review. Osteoarthritis Cartilage. 2022 Apr;30(4):516-534. doi: 10.1016/j.joca.2021.12.003. Epub 2021 Dec 27. PMID: 34968719.
変形性膝関節症患者における膝の炎症と膝の痛みの関連性:系統的レビュー
とりあえず内容を知りたい方はここ(論文の要約)
この系統的レビューは、変形性膝関節症(knee OA)患者における炎症と疼痛の関係性を調査したシステマティックレビューです。
評価された炎症マーカーには、関節液貯留、滑膜炎、ベーカー嚢腫、炎症性サイトカイン(IL-6やTNF-αなど)、C反応性タンパク(CRP)が含まれています。
主な結果としては:
滑膜炎と痛みの関連には中等度のエビデンスがありました。
他の炎症マーカー(関節液貯留、サイトカイン、CRPなど)との関連は一貫性がありませんでした。
ポイントと感想
滑膜炎が注目される理由
関節軟骨自体には神経がありませんが、滑膜や関節包は神経支配を受けているため、これらの部位に炎症が起きることで痛みが誘発されると考えられます。
関節液・CRP・サイトカインは「決定打」にはなりにくい
関節液の貯留やCRPといった炎症マーカーについては、疼痛との関連が不一致でした。ただし、炎症性サイトカイン(IL-6、TNF-α)に関する研究では一部に相関があったため、今後、指標としての価値が高まる可能性はあります。
理学療法士の視点で活かすなら
滑膜や関節包が痛みと関連していることがわかりました。
よって、それらに対するストレスを減らすことが重要であることが考えられます。
個人的には、完全伸展が困難の膝や、過度に関節の回旋などが起きている膝は、ストレスがかかる可能性がありますね。
また、ただ単に荷重ストレスで痛くなる(内反膝なら内側への荷重)というのは、果たして正しいのか少し疑問に思うところもあります。
ではでは。
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