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ストレッチで筋肉は太くなるのか

参考文献

Arntz, F., Markov, A., Schoenfeld, B.J. et al. (2024)
Chronic Effects of Static Stretching Exercises on Skeletal Muscle Hypertrophy in Healthy Individuals: A Systematic Review and Multilevel Meta-Analysis. Sports Med - Open, 10, 106.
https://doi.org/10.1186/s40798-024-00772-y

健常者における静的ストレッチ運動の骨格筋肥大に対する慢性効果:系統的レビューとマルチレベルメタアナリシス


とりあえず内容を知りたい方はここ(論文の要約)

ストレッチって筋肉を大きくするのに効果あるのかという疑問に答えるために行われたのが今回の研究です。
健康な人における静的ストレッチが骨格筋肥大に与える慢性的な影響を系統的レビューとメタアナリシスで検討しました。最終的に25件の研究が取り込まれています。

結果としては、

静的ストレッチの筋肥大への効果は全体としては不明瞭

つまり、全体としては筋肥大効果はあるかもしれないけど、はっきりした効果は言い切れないということです。

ただし、サブグループ分析では

  • トレーニング経験者は、レクリエーション層や運動不足の人に比べ、ストレッチでより大きな筋肥大が見られた

  • 女性比率が高い集団では、筋肥大効果が強い可能性が示唆された(ただし実用的意義は疑問視されている)

  • ストレッチの種類が多く、時間(1セッションや週ごと)が長いほど筋肥大効果がやや高い傾向があった

また、関節可動域の改善はストレッチで確かに得られるものの、それと筋肥大の増加は直接には関連しないと報告されています。


ポイントと感想

今回の論文を読んで、ストレッチだけで筋肉を太くすることは難しいのではないかという考えに最終的に落ち着きました。

ただし、

ストレッチの筋肥大効果はゼロではないが小さい

というところも忘れてはいけません。

全体として、筋肥大効果の点推定値はプラス側に振れています。ただし予測区間がマイナス側にも広がっており、個人差が大きいと考えられます。

ストレッチ自体には、可動域の拡大や怪我の防止など別の利点が多く、その副産物的な面で、筋肥大の効果があるぐらいで考えておくこともいいのかもしれませんね。

つまり、ストレッチを筋肥大の主軸に据えるのはやや非効率かもしれませんが、補助的な手段としてなら検討の余地があるとも言えます。

ストレッチの種類や時間が鍵

単調なストレッチを短時間行うだけでは、筋肥大効果はほとんど期待できないことが分かりました。
バリエーションを増やし、各ストレッチを長めに行うことで、微量ながら筋肥大の刺激になりうる可能性が示唆されています。

ではでは。

#理学療法士 #整形外科

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