今さらですが東海道五十三次を歩いています 新居~吉田
noteを始めたときには東海道五十三次をかなり歩いてしまっていたので、途中から書いてもなあと思っていたのですが、モナコさんの投稿を見て、誰かの何かの役に立つかもしれないと思ったので、今から記録していくことにします。
東海道五十三次歩きのきっかけとスタイル
東海道五十三次歩きを始めたのは、コロナ禍がきっかけでした。
それまで百名山登頂を目指して山登りにいそしんでいたものの、コロナで山小屋が閉鎖となり、代わりに何か夫婦共通で楽しめることはないだろうかと思いついたのが東海道歩きです。
当時は東京に住んでいたので日本橋がスタート。
一度に歩き切るのではなく、宿から宿を歩いていったん帰宅。
次に都合のつく休みの日に、続きを歩くというスタイルです。
歩き始めて5年あまり経ちましたが、途中、沖縄に3年間行っていたこともあって、なかなか進まず…。先日ようやく静岡を抜けました。
新居宿~白須賀宿
その、先日の道程について。
静岡の新居宿から愛知の吉田宿まで約22キロ歩きました。
日帰りです。
新大阪から朝6時台の新幹線に乗り、豊橋駅で東海道線に乗り換えて新居町駅で下車。
8時45分ごろに歩きスタートです。
ちなみに、わたしたちは「風人社」というところが出している『ホントに歩く東海道』という地図を持って歩いています。
夫が、性格上、こういうことをやり始めると絶対にきっちりやりたい人なので、この地図通りに歩かないと気がすみません。
道を間違えていた場合は、たとえ数百メートル来てしまっていても引き返して歩き直しますし(とほほです)、途中で観光したり、コンビニに寄ったり、食事をしたりする場合も、“東海道”を外れた地点に戻ってから歩きます。
今回はもう3月だし、春仕様で出かけたのですが、思いのほか風が強くて寒い。誤算でした。
新居宿は唯一現存する関所が残っているので通り過ぎるだけではもったいない。
9時の開門を待って一番乗りして関所を見学。
門前にある「あと引き煎餅」や「すわま」という、この地域で伝統的に作られているという和菓子を購入後、「旅籠紀伊国屋」も興味深く、ちゃんと歩き始めたときには10時になっていました!
まだ新居宿から出ていない…。
でも、急ぎの旅ではありませんから。
こうして沿道の建物や寺社仏閣を訪ねたり、その地域の名物を味わったりしながら進むのが、江戸時代の旅人になったつもりで、楽しいのです。
白須賀宿~二川宿
なだらかな道をひたすらてくてく行きますが、白須賀宿に向かう道を右に折れると、いきなり急坂が目に入ります。
潮見坂という坂です。
それまで寒くて上着を脱ぐ気になれませんでしたが、一気に体温が上がりました。
案内板によると、京都から東海道を進んできて初めて太平洋が見える場所で、古くから景勝地として親しまれていたとのこと。
振り返ると、確かに浮世絵のような景色が見えます。
西から東に、この坂を下ってきた人たちは、きっと目を奪われたでしょう。
さて、そろそろお昼。お腹が空いてきました。
「おんやど白須賀」という施設があったので、何か食べられないかと期待して入ってみましたが、資料展示と休憩のための施設でした。
でも、担当者の方が親切に説明してくださり、もともと海岸近くにあった宿が、宝永地震の津波で壊滅し、今のような丘の上に移されたこと、水に恵まれていない地域のため、米作りができずキャベツなどの野菜栽培が盛んなこと、谷筋のため風が強く、火災の延焼を防ぐための火防樹が今も残っていることを教わりました。
そして、その方曰く、「この先、当分、食事ができるお店はないと思います」とのこと。
東海道歩きで難しいのは、昼食やトイレに行きたいタイミングでどこを歩いているか。
街中なら問題ないのですが、住宅街とか、山や田畑の中ということもあり、そうなると、ひたすら我慢して歩き続けるしかないという事態に陥ります。
今回もそうでした。
境川を渡り、愛知県に突入。
長かった静岡県内の道程が終わりました。

教わった通り、両脇にキャベツ畑が広がり、住宅や工場がちらほら。
食事ができそうな建物は、見渡す限り目に入りません。
強風を受けながら黙々と歩いていると、はるか遠くに大きな看板が。
箸で何かを持ち上げている写真ではないか!
お店の広告では?
歩く歩く。
「カレー@@@」という文字がかすかに。
形状からして、きっとカレー「うどん」の広告だ。
問題は、店までの距離だ。
もう、口がカレーうどんのつもりになっている。
看板に目を凝らしながら歩く歩く。
やっと数字が読み取れた。
「4.9キロ」…。
がっくり。
ここで心が折れたわたしたちは、道路脇に座り込み、新居宿で買った「あと引き煎餅」と「すわま」で腹を慰めたのでした。
白須賀宿を出て1時間半近く。二川宿がもうすぐそこというところまで歩いて、ようやくお店が。迷うことなく入店。
ここが大正解でした!
いい意味で普通の定食屋さんで、揚げ物メニュー多めですが、手作りのポテトコロッケも、夫が頼んだ日替わり定食のアジフライも、出来立てで美味しかった~。
ほぼしゃべらず一気に完食。
途中、2軒ほどあったコンビニで妥協しなくて良かった。
二川宿~吉田宿
二川宿も本陣や旅籠が保存され、風情ある街並みが見ごたえたっぷり。
ただ、このころには足の張りがひどくなり、マメができてつぶれ始め…。
見学途中に縁側に座って、絆創膏を足裏に貼る始末。
今回の目標は、できるだけ豊橋市中心部・吉田宿に近づくこと。
宿から宿を歩いていったん帰宅するスタイル、しかも『ホントに歩く東海道』に示されているルート通りに歩く(決して飛ばさない)ため、次回のスタートをスムーズにするには、歩き終わりが駅やバス停に近いことが重要です。
それに、吉田宿から次の御油宿の間が約10キロ(!)と長い。
できるだけ距離を稼いでおきたいわけです。
足の痛みに耐えながらひたすら歩いて、午後5時、路面電車の札木駅に到着。
この駅は東海道と交わっていて、路面電車は豊橋駅につながっています。
きょうはもう限界だな、ということでここで終了。
今回も“同好の士”と見られる人たち、数組とすれ違いました。
不思議と「あ、東海道を歩いているな」とお互いに分かるもので、「こんにちは」と自然に挨拶を交わします。
こういうのも、楽しいんですよね。
