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【5分で分かる中学社会】温帯+おまけ 中1地理 世界のくらし④

 前回は熱帯と乾燥帯について学びました。今回は温帯についてです。
 今日はぶどう狩りの秘密について考えます!


1:温帯の気候

 温帯はあたたかく過ごしやすい気候です。日本も大部分が温帯に属しています。

 温帯の気候は細かく3つに分かれます。温暖湿潤気候(おんだんしつじゅんきこう)、地中海性気候(ちちゅうかいせいきこう)、西岸海洋性気候(せいがんかいようせいきこう)の3つです。

 まずは温暖湿潤気候を確認しましょう。温暖湿潤気候は夏に雨が多く、冬に乾燥する気候です。日本は温帯の中でも温暖湿潤気候に属します。
 日本以外だと中国の南部やアメリカ合衆国の南東部が温暖湿潤気候に属しています。

 日本の夏は暑くて雨が多いですね。一方、冬は寒くて乾燥しています。ただ、冬の寒さもロシアなどと比べると暖かい方です。ですから、温暖湿潤気候は「蒸し暑い夏とそこそこ寒い冬」というイメージをもっておくと良いでしょう。また、温暖湿潤気候は温帯の中でも雨が多い気候だということもおさえておきましょう。

 次は地中海性気候です。地中海性気候という名前の通り、地中海(ちちゅうかい)の周辺に広がっています。地中海はヨーロッパに広がる大きな海です。場所を確認しておきましょう。

地中海の場所を確認しましょう。

 さて、地中海性気候の特徴は夏に乾燥し、冬に雨が多いということです。先ほどの温暖湿潤気候とは雨の降り方が逆になっています。

 地中海性気候の夏は雨が降らないのでカラっとした暑さです。一方、冬は雨が多いので日本と違い、しっとりしています。
 地中海性気候は「カラッとした夏としっとりした冬」というイメージをもっておきましょう。

 地中海性気候が広がる地域として、地中海沿岸のイタリアスペインの他、アメリカ合衆国のカリフォルニア(西海岸に位置する)や南アメリカ州のチリの中部をおさえておきましょう。

 最後に西岸海洋性気候の特徴を確認しましょう。西岸海洋性気候は一年中雨が多いことが特徴です。季節に関係なく安定して雨が降ります。
 一年中雨が多いのですが、基本的には小雨(こさめ)です。弱い雨が多いのですね。気温は夏が涼しく冬もそれほど寒くありません。一年の寒暖差が小さいのです。

 西岸海洋性気候が広がる地域として、イギリスフランス西部ニュージーランドなどをおさえておきましょう。

 3つの気候の特徴を踏まえて雨温図を確認してみましょう。
 ・温暖湿潤気候=夏に雨が多く冬に乾燥する。
 ・地中海性気候=夏に乾燥し冬に雨が多い。
 ・西岸海洋性気候=一年中安定して雨が降る。

3つの温帯の気候

2:温帯のくらし

 温帯のくらしについて考えていきましょう。
 日本は温帯に属するので、温帯のくらしはイメージしやすいですね。

 服装は夏に半そでなどの涼しい格好をします。一方、寒い冬はコートなど厚手の服を着ますね。

 主食は温帯の3つの気候によって少々異なります。日本はお米が主食ですが、これは日本の気候がお米の栽培と相性が良いからです。
 お米は田んぼで作るため、たくさんの水が必要になります。ですから雨がたくさん降る温暖湿潤気候と相性が良いのです。(熱帯だともっと相性が良いです。)

 一方、雨が多いと小麦には不向きです。小麦は少し乾燥している気候の方が良く育ちます。
 具体的な降水量で考えると米は年降水量が1000mm以上、小麦は年降水量が500mm程度です。おおまかな降水量と農作物のイメージをもっておくとよいですね。

 このことを踏まえると、地中海性気候や西岸海洋性気候などの雨が程よく降る地域の主食が小麦であることが分かると思います。

 イタリアはパスタをよく食べますし、フランスやイギリスはパンが主食です。地中海性気候や西岸海洋性気候の地域では小麦が主食になっていることが確認できます。

 また、地中海性気候は夏に乾燥するため、乾燥に強い農作物を育てています。乾燥に強い農作物とは皮の厚い果物などです。
 例えば、イタリアでは夏にオリーブレモンブドウなど皮が厚く乾燥に強い農作物を育てています。雨が降る冬は小麦を育てています。

 イタリアのオリーブオイルは有名ですね。また、イタリア南部にあるシチリア島レモンの産地として有名です。(飲み物などに「シチリア産レモン使用」と表示があることもあります。)

 住居の特徴では、地中海性気候が広がる地域の伝統的な家をおさえておきましょう。例えば、ギリシャのサントリーニ島では白い石で作った家が多くみられ、観光地として有名です。

サントリーニ島のようす

 なぜ石で家を作るのでしょうか。地中海性気候は夏に乾燥するので夏の日差しがとても強いです。そのため、熱を通しにくく昼の暑さを中に伝えにくくするために石の家が作られました。家の色が白いこともポイントで、白は光を吸収しにくいので熱がこもりにくいのですね。

3:まとめ

・ここまでの学習をまとめましょう。

温帯=あたたかく過ごしやすい気候

 ・温暖湿潤気候=夏に雨が多く冬に乾燥する。
  →日本、中国南部、アメリカ南東部など

 ・地中海性気候=夏に乾燥し、冬に雨が多い
  →イタリア、スペイン、カリフォルニア、チリ中部など
  ・夏に乾燥に強いオリーブレモンなどを育てる。
  ・強い日差しに対応するため石の家が見られる

 ・西岸海洋性気候=一年中安定して雨が降る
  →イギリス、フランス西部、ニュージーランドなど

次回は高山気候について学びましょう。
練習問題はこちら

4:おまけ

 最後にちょっとしたおまけです。良かったら問題にチャレンジしてみてください。

 地中海性気候は夏の乾燥に強いブドウを育てています。(イタリアはブドウから作るワインの生産が有名です。)日本でもブドウは栽培されています。しかし、日本のブドウの栽培方法とイタリアのブドウの栽培方法は異なります。

 日本でブドウ狩りをしたことがある人は分かると思いますが、ブドウは棚にぶら下がっています。ですから高いところに果実がなっていますね。収穫するときに手を上に伸ばしたと思います。

 一方、イタリアのブドウは地面のすぐ近くに生えています。ですからブドウを収穫するときはしゃがんで収穫するのです。

ブドウの収穫のようす 左が日本、右がイタリア

 では、日本のブドウとイタリアのブドウ、2つのブドウでなぜ収穫方法に違いがあるのでしょうか?
 もちろん品種の違いもあるのですが、今回はこの記事で学習した気候の違いに着目して考えてみてください。

ヒント:ブドウはかなり湿気に弱い作物です。湿気があると病気(カビ)が発生しやすいです。

 答えは次回の記事で発表したいと思います。すぐにネットなどで調べるのではなく、一度じっくり考えてみてくださいね。


ここまで読んでいただきありがとうございました。
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