【5分で分かる中学社会】熱帯と乾燥帯 中1地理 世界のくらし③
前回は寒帯と冷帯について学びました。今回は熱帯と乾燥帯のくらしについてです。
みなさんはタピオカの原料を知っていますか?
1:熱帯の気候
まずは熱帯の気候についてです。
熱帯は気温が高く雨が多い気候でしたね。
熱帯は赤道の周辺に広がっています。
言い換えれば低緯度の地域(緯度0度~20度ぐらい)に広がっています。
なぜ熱帯は低緯度の地域に広がるのでしょうか。
これは地球と太陽の関係が原因です。
赤道の周辺では1年を通して、太陽の光がほぼ真上から当たります。
ですから太陽のエネルギーが集中しやくす気温が高くなるのです。
次のイメージ図を見てください。真ん中の光の方が小さい面積を照らしていますね。上と下の光は真ん中より大きい面積を照らしています。

光のエネルギーはすべての矢印で同じなので、赤道周辺の方がエネルギーの密度が濃くなり、暑くなるというわけですね。
さて、熱帯には大きく2つの気候があります。熱帯雨林気候(ねったいうりんきこう)とサバナ気候です。
熱帯雨林気候は気温が高く、一年中雨が多い地域です。
熱帯雨林とはジャングルのことですね。ジャングルが生い茂る地域の気候を想像してみてください。暑くて雨が多くムシムシする気候が熱帯雨林気候です。
一方、サバナ気候のサバナとは「サバンナ」のことです。(ただしサバンナ気候とは言いません。サバナ気候で覚えましょう。)
サバナとは背の高い草原とまばらな木が混ざっている自然環境を指します。まばらな木ですからジャングルのように木が密集して生えているわけではありません。

サバナ気候では雨が一年中降るわけではありません。雨が多く降る雨季(うき)と雨がほとんど降らない乾季(かんき)があります。雨季と乾季がはっきりと分かれているのが特徴です。
サバナはアフリカでよく見られ、ケニアやタンザニアが有名ですね。サバナではライオンやキリン、ゾウやシマウマなどの野生動物が見られます。
熱帯雨林気候とサバナ気候の主な違いは雨の量です。熱帯雨林気候は一年中雨が多いのでしたね。サバナ気候は雨季と乾季がはっきり分かれています。この特徴を理解して、雨温図を確認しましょう。

2:熱帯のくらし
では、次に熱帯のくらしについて学んでいきましょう。
熱帯は基本的に暑いですから、人々は涼しい格好をしています。半そでと短パンが服装の基本という人も多いです。
食生活では、米を食べることが多いです。お米は田んぼで作るので豊富に雨が降る熱帯では作りやすいのですね。
また、山が多い地域では、棚田(たなだ)が見られます。これは山の斜面に階段状に作られた田んぼのことです。

また、米のほかにイモを主食としている場合も多いです。タロイモやヤムイモ、キャッサバと呼ばれるイモが主食となっています。

タロイモは東南アジアや太平洋の島々の地域で多く栽培されています。触感はねっとりとしていて、日本の里芋に近い感じです。
一方、ヤムイモは主にアフリカで食されていて、主食となっています。乾燥に強く、かなり大きいイモです。数kg~数十kgの重さになるものもあります。ヤムイモは粉にして練ったり、揚げたりして食べるそうです。
最後にキャッサバですが、このイモは乾燥に強くやせた土地でも育つため、アフリカや東南アジアなど幅広い地域で栽培されています。
キャッサバは粉にして団子状にして食べるほか、キャッサバのでんぷんを使ってタピオカを作ることもあります。
タピオカミルクティーなどを飲んだことがあるかもしれませんが、あのタピオカはキャッサバから作られているのですね。

さて、次に住居について見ていきましょう。熱帯の伝統的な家は高床になっていることがあります。これは地面の湿気を避けたり、風通しを良くしたりするためです。
また、家の屋根は急になっており、雨が落ちやすい構造になっています。他にも窓が大きく取られ、風通しを良くする工夫などが見られます。

3:乾燥帯の気候
では、次に乾燥帯の気候について学んでいきましょう。
乾燥帯は気温が高く雨がほとんど降らないことが特徴です。
乾燥帯は熱帯の周辺に広がっています。(緯度20度~30度あたり)
アフリカのサハラ砂漠や西アジアのアラビア半島、オーストラリアの内陸部などが乾燥帯としては有名です。
乾燥帯も大きく2つの気候があります。砂漠気候(さばくきこう)とステップ気候です。
砂漠気候はその名の通り、砂漠が広がっている地域で見られる気候です。気温が高く雨がほとんど降りません。
一方、ステップ気候は夏に少しだけ雨が降ります。サバナ気候と同じように雨季と乾季が見られるのです。ただし、サバナ気候のように雨が多くはありません。この違いに注意しながら雨温図を確認しましょう。

ちなみにステップ気候の「ステップ」とは丈の短い草原のことを言います。雨が少しだけ降るので、草が生えるのですね。ステップは「砂漠の一歩手前」という感じです。

4:乾燥帯のくらし
では次に乾燥帯のくらしについてです。
乾燥帯も気温が高く暑いのですが、雨がほとんど降らないのでカラっとした気候です。また、乾燥帯は砂漠が多いので、砂から身を守る必要があります。さらに紫外線も強烈です。そこで人々は長そで、長ズボンの服を着ることが多いです。
頭を覆うことも多いですね。日差しや砂に対応するためにターバンを巻くこともあります。
また、乾燥帯の地域はイスラム教が広がっていることが多く、イスラム教の影響を受けた服も見られます。特に女性は肌を見せない服が多いです。

乾燥帯では雨がほとんど降らないので植物もあまり生えません。ただし、乾燥にかなり強いナツメヤシというヤシの木の仲間は見られます。

ナツメヤシからはデーツという果実が取れます。デーツは栄養価が高く「天然のキャンディー」とも呼ばれるドライフルーツです。(日本でもスーパーなどで買うことができます。)
さて、乾燥帯は植物が少ないため、木材が手に入りにくい環境だと言えます。ですから、木を使って家を建てることが難しいのです。
そこで、人々は土や砂を練り固めて日干しレンガを作り、レンガを使って家を建てました。乾燥帯の伝統的な家は日干しレンガで作られています。
環境に合わせて生活を工夫しているのですね。

乾燥帯では雨がほとんど降りません。では、飲み水などの生活用水はどうしているのでしょうか。
人々は水を確保するために工夫をしてきました。砂漠では水が湧き出る場所が見られます。これをオアシスと呼びます。地下水が地表に湧き出てきたり、川の水が流れ込んだりしてオアシスができるのですね。人々はオアシス周辺に生活の拠点を築いてきました。

また、人工的に地下水や湖の水を引いて、農業や生活のために使うこともあります。このように人工的に水を引いてくることをかんがいといいます。(「かんがい」は漢字で「灌漑」と書きます。)
特にイランではカナートと呼ばれる地下トンネルを使ってかんがいを行っています。
このようにオアシスを活用したり、「かんがい」をおこなったりして人々は水を確保してきたのですね。また、最近では技術が進み、海の水を淡水に変える施設がある場所もあります。
しかし、問題もあります。最近はかんがいのやりすぎで湖や地下水が干上がってしまう問題が発生しているのです。
有名な例では、中央アジアにあるアラル海があります。(アラル海とありますが湖です。)かつては世界第4位の広さがあったアラル海ですが、かんがいのやりすぎでどんどん湖が小さくなり、現在ではかつての約10分の1ほどの面積になってしまいました。「20世紀最大の環境破壊」と呼ばれる場合もあります。
自然を開発するときは環境への影響を考えながら行った方が良いということですね。
5:まとめ
では今回のまとめです。
・熱帯=熱帯雨林気候とサバナ気候に分かれる。
・熱帯雨林気候は一年中雨が多い。
・サバナ気候は乾季と雨季に分かれる。
・人々は米やイモを主食としてきた。
・伝統的な家は高床になっている。
→湿気や風通しのため。
・乾燥帯=砂漠気候とステップ気候に分かれる。
・砂漠気候=ほとんど雨が降らない。
・ステップ気候=少しだけ雨が降る。
乾季と雨季に分かれる。
・伝統的な家は日干しレンガで作られている。
・砂漠で水が湧くオアシスやかんがいを利用して
水を確保してきた。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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