「100年前のマクラメ」をひたすら結ぶことはココロに効くのか?
全国の手芸ファンの皆さまこんにちは。 「owarimao のたのくるしいマクラメ」の時間でございます。
今年は「昭和100年」にあたる年ですね。いまからおよそ100年前、日本ではマクラメブームがありました。レーヨンの「リリヤーン」や絹糸などを使って、優雅な袋物・帯締・草履表・電灯カヴァーなどが盛んに作られていました。
当時出版されたマクラメ本から、昔のマクラメ作品を再現するプロジェクトに取り組んでいます。↓
ただし今回の作品は「マクラメの本」ではなく、手芸全般を解説する百科事典的な本に載っています。だから作り方の詳しい説明はなく、ざっと概略が述べてあるだけなのです。
チャレンジ精神が刺激される。といえば聞こえはいいけど、実情は不安だらけです。
前回は下のような状態で終わりました。「平結び」のコードをまず作り、そこに本体の糸を結びつけていく作戦です。

お手本の写真をよく見ると、「Vネック」の先端にあたる部分で、縁取りのコードがわずかに切れたようになっています。

これは残念ですね。この部分は目立つので、きっちり仕上げたいところです。
だから私は、コードをこの部分で接ぐのではなく、ここから作り始めることにしました。Vネックの先端から左右対称に作り、手に持つ部分でつなげようという心づもりです。
例によって、うまくいく保証はありません。(いつも同じようなことを書いているな)
マクラメ作品を作るときは、使う糸の長さをあらかじめ見積もって切りそろえます。そのためには、出来上がり寸法を知っておく必要があります。
部分的な試作品を作って、だいたいの寸法を割り出しました。かなりアバウトです。

段数は現物の写真を虫眼鏡で見て数えた
糸の見積もり方には大まかな基準があります。「日本のマクラメの母」とも言えそうな河野富子先生の著書によれば、
(一)荒い結び方のものは長さの三四倍。
(二)細かい結び方のものは長さの五六倍。
(三)隙間がない様な結び方のものは七八倍。
つまりどんな作品でも、8倍に切っておけばほぼ間に合うし、粗い結び方ならもっと倹約してもOK、ということですね。
とりあえず8倍で計算してみました。それは「自分の身長より長い糸を何十本も測って切る」ということを意味します。
近所の手芸屋さんに糸を買いに行ったら、少量パック(20m)しかありませんでした。しかも2コだけ。
(とりあえず買う)
これではとても足りないので、160mの「大玉」をネットで追加注文しました。
店頭に並んでいるマクラメ専用の糸は、アクセサリーを作ることを想定した量になっています。ミサンガくらいならそれでいいけど、バッグを作るには足りません。小さいのを何玉も買うと、それだけ材料費がかさむことになります。
便利なようで不便な世の中……
ネットで注文した糸が届くのを待つあいだ、作業はおあずけとなりました。

この麻紐のかたまりが本当にバッグになるのだろうか?




色だけならまだいいけど、太さもわずかに違うみたい
連結したパーツをさらにつないで輪っかにします。ちょっとだけ作業がしにくくなります。
だから輪にするのはもっと後でもよかったけど……ちゃんと輪にできるかどうか心配だったので早めにやってみました。

編物もそうですが、マクラメでもこういうプレーンな模様は、簡単そうに見えてかえって難しく感じます。同じことだけを規則正しく、延々と続けることは難しいのです。特に私のような、せっかちで落ち着きのない人間には。
note を見ていると「編物(手芸)がメンタルヘルスの維持に役立っている」という方がけっこう多いことに気づきます。
これは私自身にもあてはまります。手加減を一定に保つよう心がけることは精神の安定につながりますし、がんばった分だけ成果が目に見えるのもいいですね。
ただし……
いつもいつもそうではありません!
成功の保証がないまま、ひたすら手を動かして同じ模様を延々を作り続けることは、むしろ精神的にしんどかったりします。同じように結んでいるつもりなのに、いつの間にか目が粗くなってきていたり、気づかないうちに全体がかすかにゆがんでいたり。
「たのくるしいマクラメ」といっているのは、そんな「メンタルに悪い」要素を無理やり楽しもうと無駄な努力をしている、自分への冷やかしです。
笑ってやってください。

「Vネック」の部分も模様が乱れずにつながっている


こりゃ note でのウケは悪いな
でもそんなことかまっちゃいられない
