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【受賞経験者が語る】創作大賞に応募するための4Step+α

こんにちは。
創作大賞2025ホラー小説部門の受賞者です。
今年も創作大賞が開催されるという告知がありましたね。やったー!皆さん、今年も受賞を目指して戦いましょう!全員仲間でありライバルだ!
角川ホラー文庫賞をいただいた拙作現在絶賛書籍化作業進行中です。本屋さんに並べていただく日を楽しみに、より一層作品を磨き上げております。ぜひお楽しみに。

ということで、わたしが今年創作大賞に再び挑戦するにあたり、考えたことや実行したことをご共有させていただきます。あくまでもいつか見直すための自分用の記録ではあるのですが、何か参考になることがあれば幸いです。

※あくまで小説部門の目線でお届けしている記事であることをご了承ください。他部門の方にはあてはまらないかも。


【重要点①】最終的に商品になるという視点

STEP1:適切な作品の長さを理解する

アイデアを練る前に、まず考えていただきたいことが「作品の長さ」

本屋さんに並んでいる小説本。
単行本にしろ文庫本にしろ、長さはおよそ8万字~14万字です。かなり幅がありますが、それはレーベルや体裁によって変わります。最近は文字大きめ&余白多めの単行本をよく見かけるので、下限は結構下がっているだろうなと思いますが、平均して10~11万字前後だというのは覚えておいてください。

この10万字前後というのは他の多くの小説公募でもひとつの目安となっています。理由は、受賞後に書籍として本屋に並べることを前提としているからです。

さて、あなたがいつも書いている作品は何字くらいありますか?
ちょうどよく10万字前後で書けている方は良い調子です!そのままクオリティを高めましょう。
長すぎor短い方は、以下に気を付けることを具体的に書いておきましたのでご参考にどうぞ。

⇒14万字以上あるよ!
ちょっと長いね…
18万字くらいまでだったら無理に削らなくてもいいかもしれませんが(受賞した場合、書籍化作業で削ることになると思うので)、20万字超えたら応募の時点で根本的に見直した方がいいと思います。
長い作品がダメということではありません。長さは作品の質に直結しません。
そうではなくて、商品(物理)にしにくいんです。

最近は紙が高騰しているとかで、本の値段はごりごり上がっています。材料費、つまり原価が高いんですね。
よって、あなたが20万字、つまり通常の本の2倍の厚さの小説を作って世に出したとします。原価がかかるので、その本の値段はちょっと高くなりますよね。
例えばあなたが本屋さんに行って、商品棚でわたしの受賞作を発見したとします。分厚くて、だから値段が他の本より500円高いとします。あなたはその本を買うでしょうか?ちょっと躊躇うのではありませんか?
もちろんすごく面白くて編集部が「ぜっっっったい売れる(気合で売る)から多少コストを掛けてでも値段を抑えます!!!」としてくれる場合もありますから、一概には言えません。そうやってデビュー作なのにすごい分厚さで出版された本は沢山あります。でも、それはレアケースだということはちょっと覚えておいた方がいいと思います。

⇒もはやシリーズだよ!
こうなると根本的なところから考え直さなければなりません。
あなたはまず、ハリーポッターをイメージするところから始めてください。
ハリポタ、シリーズ全体で見るとめちゃくちゃ長いですけど、1巻は1巻だけで話が完結していますよね。2巻、3巻…とその調子で1つの事件が始まって終わっているんです(1巻あたりの長さはバカ長くなっていくけど笑)
というわけで、作品を書く際に、まず10万字程度で1つの事件が終わることを目標に構成を組むことを身につけてみてください。これは新人賞に限らず、商業作家になった際に絶対に役に立つスキル(文字感覚)ですので、必須と言ってもいいと思います。

⇒短編なんですけど…
去年は2万時~OKだったので、7万字未満のを応募された方も多いかと思います。短編の場合は、応募時に絶対に考えておくべきことが1つあります。
「受賞して書籍化することになった場合、長編化するか?短編集(連作短編)にするか?」です。
長編化するには、それなりに膨らませる下準備が必要ですよね。短編集にする場合は、例えば同じ舞台(カフェとか)や同じ主人公で統一した短編を複数生み出せるようにしておかなければなりません。
つまり、短編の場合はどちらの方針を選んでも、広げるための「余地」を意識しておかなければならないのです。
これができないと、困るのは受賞したあとのあなたです。もしそういうのが難しい、この作品はこれ単体で独立した作品なんだ!という場合には、最初から短編賞に応募することをおすすめします。

STEP2:具体的な商品像をイメージする

商品像とは何ぞやという話ですが、ずばり「その作品が商品になった時の姿」です。ええ、そのまんまです。
やり方はいろいろあると思いますが、個人的におすすめなものを2つご紹介しますね。

①書店に足を運び、自分の作品がどの棚に並べられるかイメージする

これ、大事です。
絶対にやってください。
これはですね、市場調査も兼ねてはいるのですが、スポーツ選手がするイメトレの方がより近いと思います。

「えっ…自分の作品がどこの棚に並ぶかわからないんだけど…」
という方はちょっと問題です。小説家になったら否が応でも書店さんは自分の大事なパートナーですから、物理的な意味での市場理解は重要です。

書店さんにいっぱい行ったけどそれでも自分の作品が並ぶべき棚がわからない!という方は、逆に考えましょう。「自分の本をどの棚に並べたいか?」を考えて、本棚を観察してみてください。すると、自ずと傾向というかその棚の「色」が見えてきて、なんとなく自分の作品の未来の姿が見えてくるようになると思います。

こちらができたら、続いて②に進みます。

②協賛メディアが求める作品像を読む

創作大賞では参加する各メディアが「求める作品像」といった内容のコメントを出してくれています。これをじっくり読んでみましょう。
具体的に目指しているレーベルさんがあるのであれば、そこだけでも構いません。

先に①で書店の実物を見てきたあなたは、その「求める作品像」が現実の書店のどの棚に入る本を指しているのかが薄っすらと見えてくるはずです。
それを踏まえて、ご自身の作品を振り返ってみてください。あなたの作品は協賛メディアが求める作品像=うちの商品にしたい!と思ってもらえそうな作品像に適っていますか?

念のため、ここで注意してほしいのが「レーベルカラーの研究ではない」ということ。詳しくは重要点②で解説します。

【重要点②】あなたらしい書きたいものを書く

STEP3:書きたいネタを考える

一応この記事では、あらかじめ書きたいネタ(アイデア)をお持ちだという前提で書いていますが、応募期限は7月までありますから、これから考えるぜという方もいらっしゃるでしょう。
ぜひ、あなたらしいネタで挑戦することをおすすめします。

先に「レーベルカラーの研究ではない」と述べました。創作大賞に関しては、これ特に大きいんじゃないかと思うんですよね…

そもそもわたしはレーベルカラーの研究に賛成ではない派なのですが(積極的に否定もしないけど)、創作大賞はですね、1部門に複数の企業さんが参加してくださっているんです。言い替えれば、どこのレーベルさんにも選んでもらえる可能性があるということ。
レーベルカラーを研究しまくってゴリゴリに1つの出版社を狙う作品を書いてもいいですが、それならその出版社の賞に出しなよという話。せっかく色んな企業さんに見てもらえるチャンスです。あえて自分の可能性を狭めてしまうのはもったいない。むしろ、全力で自分を見せつけてやりましょう

以下は単なるわたしの考えであり、根拠はあまりありませんが、流行り物や二番煎じな作品はですね…拾い上げができる時代なんです。
例えばホラーで、「モキュメンタリーが流行ってるからモキュメンタリーを応募しよう!」と思うのはちょっとおすすめできません。なぜなら、本当に面白いモキュメンタリーを求めるなら、小説投稿サイトで既に話題になっている作品に声を掛ければいいからです。または、それが欲しいレーベルさんはそれ専用のコンテストを開催しています。
企業さんはどうして創作大賞に参加されているのでしょうか? 自社のコンテストでは集めきれないユニークな作品を求めているのではないか?? そんな意識で臨んでみたら、きっと自分も選者さんたちも楽しいと思います。

ネタ出しについてはこんな記事も書いているので、よかったら覗いてみてくださいね。ここでも超偉そうなことをどや顔で語っています。

STEP4:書きたいネタを「選びたくなる作品」に加工しよう

さて、書きたいネタが決まりました。
それは超絶ユニークで未だこの世に1つも類のない作品です(そんなものはおそらく存在しないが)。

問題はですね…ユニークすぎると誰も付いて来れないということなんです。わはは。笑い事ではない。

ここで、「加工」が必要になります

STEP3,4についてこんな風に考えるようになったのは、まさに去年受賞した拙作が理由なんです。まあ長いですが聞いてください。

モキュメンタリーがブームとなり、現代ホラーが主流の昨今。わたしの作品『Memento Furor -聖バシリオ精神病棟慰問-』(※書籍化にあたり改題予定)は1900年前後のイタリアの修道院&精神病棟が舞台。日本人なんてひとりも出てこないという流行りとまったく無縁な作風でした。

拙作の選評を見てみましょう。

物語の設定は大変ゴシックですが、精神病棟を見舞う修道士が患者とのやりとりを記した日誌を読むという構成で物語が展開していくため、「彼に何があったのか」というミステリとしての一本軸が通っており、読者自身が日誌を読み解きながら推理していくような仕掛けが施されています。

2025年の角川ホラー文庫賞選評より一部抜粋

ホラーの世界では、「読者から離れた世界の物語だと読者が恐怖を感じにくい(≒だから不利)」みたいな話があります。選評の中の「物語の設定は大変ゴシックですが~」という部分はそういう否定的な(?)ニュアンスだと思われます。
もちろん、他にあまり似た作品が今なかったということで選んでいただけた部分もあるとは思うのですが、注目していただきたいのはその続きです。
「~~~というミステリとしての一本軸が通っており、読者自身が日誌を読み解きながら推理していくような仕掛けが施されています。」の部分。

おそらくですが、これが「加工」です。

わたしはイタリアの修道院を舞台にホラーを書きたかった。全然流行りものではない。
 ⇒日誌形式なら連作短編風になって読みやすいのでは?
 ⇒日誌を読み解くミステリ要素を入れたら読者の興味を掻き立てられるのでは?

※実際はなんとなく書いたらこうなっただけなのでそんなことは微塵も考えていませんでしたが、わかりやすいので例に出しています。

一応お断りしておきますが、必ずミステリ要素を入れろとか、構成にギミックを仕込めとか言っているわけではありません。自分が書きたいものを読者=現代社会に受け入れてもらえるようにするには、どんな工夫が必要なのか?という話です。

わたしはホラー作家なのでホラー以外のわかりやすい例が浮かばず申し訳ないのですが、たぶん他のジャンルでもありますよね。思いついた方はぜひ他の方のためにコメント欄に書いておいてください。←なんかyoutubeみたい笑

この「加工」は読者が読みたくなる工夫だけじゃないです。漫画原作を狙うなら漫画にしやすい工夫。ドラマ原作を狙うならドラマにしやすい工夫。色んな魅せ方があり、そこがクリエイターとしてわたしたちに求められる「腕」です。

めちゃくちゃ偉そうに語っちゃいましたが、わたしもこれ、勉強中なんです。正しいやり方とかわかりません。むしろ一緒に試行錯誤してがんばりましょう!!!俺たちは仲間だ!!!の気持ちです。

あなたが書いていて楽しい作品を。
読者が読んで面白くなるように。
ちょっとだけアレンジしてみてください。
きっとみんなが嬉しい作品ができあがりますよ。

【重要点③】ジメジメしない

すみません…これは特定の誰かを指しているものではありません。ただ、公募勢と呼ばれる界隈にいると時々見かけるものですから…

自信がないかもしれません!
PVがつかないかもしれません!
中間で落ちたかもしれません!
がっかりして落ち込んだかもしれません!!

でも!!!!
それをみんなの目につくところで大々的にアピールしたら!!!!
なんか、こう、ふんわりと、この人はやめとこっかな~~~ってなる気がしませんか?!

いやね、実際は大丈夫だと思いますよ。余程のことがないかぎり、SNSの発言とかで足を切られるということはないと思います。むしろあってほしくないです。ないですよね…?ないといいな…

でもね、仮にですよ。あなたが受賞して、作家デビューしたとして、あなたのファンはジメジメしているあなたを見て喜ぶと思いますか?
(喜ぶファンはちょっと熱烈すぎるのでそれはそれであり🤔?)

どうか、受賞前でも、読者にとって素敵な作家でいてください。
落ち込んでも、不安でも、どうか前を向き続けてください。少なくとも創作大賞が終わるまでは、プロの作家になった気持ちで胸をはっていきませんか?

おしまい

まぁ~た偉そうなことを言ってすみません。
参考になりそうなところだけ拾ってください。
少なくとも、わたしはこんな心持ちでやってますってだけですから。あはは。

創作大賞は4月8日から!でしたっけ?
楽しみですね!!今年もみんなで楽しみましょうね(*'ω'*)

一応ヘッダーは縁起がよさそうな伊勢えびにしておきました!秋に皆さまに吉報が届きますように~!


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