【最高裁の「その実質」判断】基準が存在しないまま憲法判断が行われている ― 一次資料で検証する ―
【最高裁の「その実質」判断】
基準が存在しないまま憲法判断が行われている ― 一次資料で検証する ―
■冒頭
令和8年6月3日、最高裁第二小法廷は私の特別抗告を棄却した。 決定文にはこう記されている。
「違憲をいうが、その実質は単なる法令違反の主張であって、特別抗告の事由に該当しない。」
この一文が示すのは、 憲法違反の主張を「実質は法令違反」と再評価して退けるという判断構造だ。 しかし、その「実質」判断の基準はどこにも示されていない。
私はこの点を確認するため、最高裁に対して行政文書開示請求を行った。 その結果、最高裁は次のように回答した。
「当該文書は作成または取得していない。」
つまり、 「実質」判断の内部基準は存在しない。
■1 最高裁決定の内容(一次資料)
令和8年6月3日付の最高裁決定書には、次のように記載されている。
抗告理由は「違憲をいうが、その実質は法令違反」
よって特別抗告の事由に該当しない
裁判官全員一致で棄却
この判断は、憲法違反の主張を「実質は法令違反」と再分類するものであり、 憲法判断の入口を閉じる構造を持つ。

■2 行政文書開示請求と不開示通知
私は、最高裁が「実質」判断を行う際に参照する内部基準の有無を確認するため、 令和8年3月14日付で行政文書開示請求書を提出した。
請求内容は以下の通り。
「実質は法令違反」と評価する際の内部基準
「憲法違反」と「法令違反」を区別する内部文書
「実質」判断の手順・研修資料・定義文書
しかし、最高裁は令和8年4月16日付で次のように回答した。
「作成または取得していない。」
つまり、 「実質」判断の基準は存在しないまま運用されている。



■3 法的・制度的問題
●(1)判断基準の不存在
最高裁は「実質」という語を用いて憲法判断を退けているが、 その定義・基準・内部文書はいずれも存在しない。
これは、 法令違反と憲法違反の区別を恣意的に行う余地を生む。
●(2)透明性の欠如
憲法判断は国民の権利保障に直結する。 それにもかかわらず、最高裁は「実質」という非法律概念を用いて判断している。 基準が存在しない以上、 判断過程の透明性は確保されていない。
●(3)憲法上の問題
憲法第31条(適正手続)、第32条(裁判を受ける権利)、第14条(平等)に照らせば、 判断基準の不存在は、 憲法上の要請に反する可能性を含む。
■4 なぜ「実質」基準の存在確認が必要なのか
「実質」という語は、 法律上の定義も判例上の意義もない。 それにもかかわらず、最高裁はこの語を用いて憲法判断を退けている。
この構造を放置すれば、 憲法判断が形式的に封じられる危険がある。
だからこそ、 「実質」判断の基準の有無を確認することは、 司法の透明性を守るために不可欠だ。
■5 一次資料一覧
最高裁決定書(令和8年6月3日)
行政文書開示請求書(令和8年3月14日)
司法行政文書不開示通知書(令和8年4月16日)
■6 法令リンク
憲法第31条(適正手続)
憲法第32条(裁判を受ける権利)
憲法第14条(平等)
民事訴訟法第312条(特別抗告)
行政機関情報公開法
■7 補足:本書面の形式と法的性質
最高裁から送付された本書面は、「調書(決定)」の形式であり、 裁判官の認印が存在しない。 つまり、裁判官の判断による正式な決定書ではない。
さらに、私は書記官から
「決定を調書の形で送ったもの」
との言質を得ており、 この書面が決定書ではないことが確定している。
この「調書(決定)」の問題については、 別記事として後日詳細に記録・公開する予定である。
また、今回問題となっている 「実質」基準の無い調書(決定)は複数存在しており、これらも一次資料として後日公開する。
