オンラインでは買えない債券があると知った日|#54(第3章)
第53話で、証券会社に担当者がつき、これまでとは違う投資の進め方に触れ始めました。
その中で、ひとつ強く印象に残った話があります。
「オンラインでは購入できない債券がある」ということでした。
これまでの私は、証券会社の画面に表示されている商品が“すべて”だと思っていました。表示されている中から選ぶ。それが投資だと考えていたのです。
しかし実際には、その外側にある商品が存在していました。
今回、担当者からはいくつかのドル建て社債を提案いただきました。発行体や年限、利回りの異なる複数の候補の中から、ポートフォリオ全体のバランスや有価証券担保ローンとの相性を踏まえて検討していきました。
その中で最終的に選び、購入することになる社債は、以下の2銘柄です。
💰三井住友フィナンシャルグループ
・通貨:米ドル
・利回り:5.8%
・償還日:2044年7月9日
・格付け:Moody's A2
・最低購入金額:20万ドル
・購入金額:9,000万円
💰ゴールドマン・サックス
・通貨:米ドル
・利回り:5.4%
・償還日:2045年11月19日
・格付け:Moody's A2
・最低購入金額:20万ドル
・購入金額:4,000万円
この中でも、三井住友フィナンシャルグループの債券は、オンラインでは購入できない商品でした。
これまでの自分であれば、画面に表示されているものの中から選ぶしかありませんでした。しかし今回のように担当者がつくことで、そもそも“画面には出てこない選択肢”があるということを初めて知りました。
この違いは想像以上に大きいものでした。
いずれもドル建てで、利回りは5%台。自分が最初に設計していた条件通りの内容です。
また、発行体も日本のメガバンクとアメリカの大手投資銀行ということで、信用力の面でも納得感がありました。もちろんリスクがゼロというわけではありませんが、少なくとも自分の中では「この水準であれば問題ない」と判断できる範囲でした。
そして、ここで改めて感じたのが、「オンラインでは買えない商品」が存在する理由です。
今回の債券はいずれも最低購入金額が20万ドル、為替を1ドル150円で考えると約3,000万円となります。この時点で、誰でも気軽に購入できる商品ではありません。
さらに、こうした債券は単体で選ぶというよりも、
・どの通貨で保有するのか
・どのくらいの期間で運用するのか
・どの程度分散させるのか
・有価証券担保ローンとどう組み合わせるのか
といった全体設計の中で組み込まれる前提になっています。
そのため、オンライン上に一覧で並べるというよりも、条件や状況に応じて個別に提案される形になるのだと思います。
また、為替や金利、信用リスクといった要素についても、しっかりと説明を受けたうえで判断する必要があります。こうした点も、対面や電話でのやり取りが前提になる理由の一つなのだと感じました。
このとき初めて、自分が見ていた投資の世界は「誰でも買える商品の一部」でしかなかったのだと実感しました。
オンラインに表示されている商品だけがすべてではない。その外側に、条件に応じて提案される世界がある。
その存在に気づけたことは、大きな変化だったと思います。
一方で、この時点ではまだ、「なぜこの債券を選んだのか」を完全に理解できていたわけではありませんでした。
利回りが高いから。条件に合っているから。
それだけではなく、もう少し本質的な理由があったはずです。
なぜドル建てなのか。
なぜこの発行体なのか。
なぜこの期間なのか。
そのあたりの理解は、まだ曖昧なままでした。
そして、この違和感が、次のステップにつながっていきます。
次回(第55話)は、なぜ私はドル建て債券を選んだのか。その理由を整理しながら、この投資の本質について深掘りしていきます。
この連載は80~100話まで続く予定です。参考になったら「❤️スキ」や「👤フォロー」をして、続きを読んでいただけると励みになります。
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A:このような情報の違い(オンラインでは買えない商品があること)は興味深いと感じた
B:そういった違いがあることに、少し驚きや不安を感じた
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