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何者かになるより、世界の解像度を上げていく ー 地球への好奇心を携えて歩く現在地(アートディレクター/デザイナー 有吉 佳織さん)

“らしく”生きる人たちに迫る「ぺく☆ぺく図鑑」。
今回は、アートディレクター/デザイナーの有吉 佳織さん(ありさん)をご紹介します!


プロフィール

アートディレクター/デザイナー
有吉 佳織(ありさん)

広告業界で紙媒体のデザイナーとしてキャリアをスタートした後、Webデザイナーに転身。
現在はフリーランスのアートディレクター/デザイナーとして活動中。
紙媒体・Web・リアルイベントなど、領域を横断しながらクライアントの思いに向き合う。

年齢・性別などの垣根を越えて人が交わる場づくりにも関心を持ち、
仲間とともにボードゲームを活用したワークショップを開催。
「違う視点をおもしろがる」ことを、仕事と日常の両方で実践している。

取材時に伺ったお話をもとに執筆


これまでの歩み

幼い頃、
近所に住む美大生のお姉さんに
絵を教えてもらったり、

家では
絵を描くことやものづくりが大好きな
お父さんの影響もあって、
毎週何かを作ったり、描いたり…。

その経験を通じて
“何かをつくる”ことに
楽しみを見出したことが、
お仕事の原点だったという、ありさん。


とはいえ、
「いざ就職!」というタイミングでは、

「もう少し自由でいたい!」

という気持ちが残っていたそうです。


そんなときに
舞い込んできたのが

「“変な子”が欲しい会社があるから、
 面接、行ってきてみなよ!」

という、
専門学校の先生からのひとこと。

「わたし、変なヤツなんだ…」
とは思ったものの、

面接に行ってみると
トントン拍子に就職が決まり、
社会人生活と同時に、
デザイナーとしての
キャリアがスタートしました。


そこから8年間は
電車の中吊り広告やポスター、雑誌…など、
紙媒体のデザインに携わる日々。

「社会や会社のルールに沿わなきゃ!」と、
のびのびと自由でいたい自分を抑えたり、

若さや女性であることを理由に、
自分の声が届かず、
ひとりの人間として尊重されないことへの
悔しさや憤りを感じたり…。

いろいろな出来事や気持ちを
飲み込んだり、乗り越えたりしながら、
仕事と向き合い続けていました。


経験を重ね、
手応えを感じることも
少しずつ増えてきた。

そんなありさんに
じわじわと押し寄せてきたのが
紙媒体でのお仕事が減っていく実感と
この先のキャリアに対する不安。

これまでずっと紙媒体でやってきて、
デジタルは全然わからないし、苦手だし…。
この先、どうしよう。

悩んだ末に思いきって転職し、
新たな環境でデジタルデザインに
チャレンジする道を選びました。

その先は、
デジタルデザインを中心に、
時折入ってくる
紙媒体のデザイン案件にも携わりながら
デザインと向き合い続けたり、

「つくる」だけでなく、
「考える」仕事の比重を増やそうと
新しい環境に飛び込んでチャレンジしたり…。

そのときどき、
自分の心の声に耳を澄ませながら
歩き続けていました。


新卒から数社で勤めてきて、
フリーランスに転身する
きっかけになったのが、コロナ禍。

「一緒に働く人たちと会えない・・・」

そんな日々が長く続くなかで、
メンタル的に弱ってしまったこともあり、
一旦、退職してリセットすることに。


最初は1〜2ヶ月休んだら
どこかの組織で
お仕事を続ける予定だったそうですが、

過去にお世話になった方、
一緒にお仕事していた方たちと
飲みに行くなどしていると、

「え!暇なら手伝ってよ〜!」

というお声がかかり、

少しずつ
お仕事を受けていくうちに
気がつけば、
今の働き方になっていたそうです。


現在のお仕事や活動について

まだ若手の頃、
若さや女性であるがゆえに、
自身の意見や声が通らないなかで

ひとりの人間として
尊重されていないことに対して
チクチクと引っかかるものがあったという、
ありさん。

目の前の人の思いや声に
とことん耳を傾け、尊重しながら
仕事に向き合いたい

過去の経験があったからこそ
自身のなかに芽生えた思いを大切に、

おもに
アートディレクター、デザイナーとして
人や企業の思いに向き合っています。

ほかにも、
オリジナルのボードゲーム
「デカデカ」を活用した
ワークショップの開催に携わるなど、
多岐にわたって活躍中です。


アートディレクター/デザイナーとして

紙媒体・Web・リアルイベントなど、
さまざまな場面や領域で、

「考える」「つくる」の両軸で
人や企業の思いを届けたり、
クライアントが抱える課題を
解決したりしています。


なかでも、

「思いを届ける先にいる人は生で見たい」

は、ありさんの大切なこだわり。

たとえば、
何かしらお店に関わる
デザインの依頼があったとします。

まずは
店舗に来ているお客様の行動を
ありさん自身の目で見て、

「お客様は何を考えていそう?」
「お客様はどんなことに困っていそう?」

にとことん思いを馳せる。

そのうえで、
お客様が抱えているであろう
気持ちや思いに刺さるよう、
デザインに落とし込んでいく。


そんな風に
思いの先にいる方を生で見て、
感じたことを大切にしながら、

思いを届けたい人も、
届けた思いの先にいる人たちも、
幸せになることを目指して
お仕事と向き合っています。


ワークショップ開催

オリジナルのボードゲーム
「デカデカ」(※)を使って
楽しくコミュニケーションがとれるような
ワークショップをチームで開催しています。

※注:ありさんが過去にデザインを担当


ユニークなところは、

「みんなでルールをつくる」

ワークショップであること。

もちろん、
このボードゲームにも
決められたルールはあります。

ただ、
興味・関心の異なる人たちが集まって、
話し合うからこそ生まれる
新しいルールもきっとあるはず。

ボードゲームを
さまざまなコミュニティや場で、
幅広い世代の方に楽しんでもらうことで、

「参加者の数だけルールができあがる」のも、おもしろいのでは・・・?

というお話から、活動が始まりました。


実際に開催してみたところ、

興味・関心が近しい人たちが集まると、
同じところに矢印が向いているからこそ
楽しめるゲームができあがったり、

集まった人の年齢や性別が違えば、
違いがあるからこそのアイデアが生まれて
盛り上がったり…。

ある小学校で開催したときは、
1〜2年生のグループと
3〜4年生のグループに分けて
それぞれでゲームをつくってみると、

上級生たちが
「1〜2年生にもわかるように」を意識して
ゲームをつくりあげた姿に感動したり。


違う視点があるからこそ
生まれるアイデアがあることに
心動かされるだけでなく、

アイデアを通して
人柄やその人“らしさ”が
見えてくることを実感。

とてもおもしろく、
貴重な経験になったそうです。


これから創りたい未来

◾️今も、この先も、大切にしたいこと

そんなありさんに
「未来」について尋ねてみたときの
言葉がとても印象的です。

今は、
「知らない世界をどんどん知りたい」
という気持ちがあって。

そういうことを
楽しみながらやり続けていたら、

「今の自分がやってることは何だろう?」が
見えてくるかもしれないという
気持ちで動いている。

ひとつのことを知ると、
見える世界が広がることはもちろん、

そこからさらに
業界の権威と言える人の
お話や書籍に触れるなどして、
深く知ろうとすればするほど、
その物事への理解が深まりますよね…?


今はまだ、
「なぜそうしたいのか」は正直わからない。

そうお話されていた、ありさん。

ただ、
「知らないことを知り続ける」を通して

足りないピースを少しずつ埋めていきながら
自分のなかで“地球”を立体化していきたい

とのこと。


好奇心の赴くままに、
知りたいことを知り続けた先に、

「自分がなぜそうしたかったのか」

が見える日がくるかもしれない。

そう思いながら今を歩いているし、
この先も歩いていきたいとのことでした。


◾️この先、取り組みたいこと

ルールや決まりにとらわれすぎず、
「違う視点で見て新しいことを生み出す」
大切にされている、ありさんだからこその思い。


最近では、
子どもたちが遊ぶ公園や遊具に
細かくルールが決められることが
増えてきています。

危険を回避するために
仕方がない部分があるのは
もちろん理解できる。

ただ、
決められた枠を
はみ出てみるからこそ
生まれるアイデアもある。

そう思うからこそ、

あそびながら
自分のオノマトペを考えてみるを
コンセプトに、

佐藤卓さんがデザインした
富山県美術館の「オノマトペの屋上」のように

いつか、どこかで
子どもたちが自由に遊べたり、
新しいことを考えられたりする
場所をつくることに携わりたい。


ありさん自身の
これまでの歩みを通して
伝えたいメッセージとともに、

そんな素敵な願いで
対談を締めくくってくださりました!


対談もぜひご覧ください!


ぺくイチオシ! 取材のハイライト

自分の心に素直に生きる!

子どもの頃のありさんは、

「柿の木に登りたい!」
「自転車の練習がしたい!」

心の底から湧き上がってきたことを
とにかくやってみる子だったそう。

振り返ってみると、

「やりたい!」と思ってやったことは、
日が暮れて真っ暗になるまで
夢中で続けてしまうぐらい楽しかった!

といいます。


でも、
大人になるにつれて
「やりたい!」で動きたい
自分の気持ちを抑え、

いつの間にか

「社会人だから・・・」
「もう⚫︎歳になったから・・・」

と、ルールや常識、
周りからの見られ方などを気にして
“あるべき姿”にどうにか近づこうと
無理をしてしまった時期もあったそう。


それでもやっぱり、

子どもの頃の感覚を思い出したい!

と思う瞬間があったことがきっかけで、

「今、これを飲みたい…!」
「この展示に行きたい!」

日頃から
自分の気持ちに素直になって
行動を積み重ねていくことを
心がけているという、ありさん。

その積み重ねが、
人生の岐路に立つ瞬間でも
自分の気持ちや感覚を信じて
道を選び取ることに
つながるんだなぁと感じました。


未来が「現在形」の人

未来についてのお話や
取材の最後に残してくださったお話から

ありさんは

「やりたいこと」を今まさにやっている方

だと感じました。


「未来」のことを思い浮かべるとき、

(今はまだ叶っていないけど)
この先でこんなことを実現したい

そんな風に
なんとなく()書きをつけたくなる感覚、
ありませんか・・・?


一方、ありさんは
知りたいことを知ることも、
子どもたちが自分のアイデアで
自由に遊べる場所をつくることも…
すでにカタチにしている方。

もちろん、
ありさんが描く、さらなる理想は
きっとあると思いますが、

現在形で
ご自身の思いをカタチにする生き方、
とてもカッコいいなぁと、
心惹かれるものがありました。


思いを馳せる人。
背景にある、圧巻の深掘り力と好奇心!

対談のなかで

映画を観て
ただ「おもしろかった」で
終わらせていた、

若い頃の自分は
もったいないことをしていたな…

とお話される場面があります。

なぜかというと、

脚本に凝らされた工夫、
キャスティングの苦労話、
撮影をする間の紆余曲折…

1本の映画の裏側には、
多くの人たちがかけている
とてつもない時間と労力があるから、
とのことでした。


そこに
思いを馳せられるのは、

ありさんが
視野を広く持ちながらも、
「知りたい」と思ったことは、
とことん調べたり、学んだりする力を
持ち合わせているからこそ。


お仕事でも、

「お客様のリアルな姿」を
ありさん自身の目で見て、
デザインに落とし込みたい

というお話がありましたが、

それもきっと、
日頃から物事の裏側に思いを馳せ、
自然とその背景を想像する
あり方があってこそだと感じます。


そして
その力はきっと…
自分の心の声に耳を傾けることにも
つながっている気がします。

とことん突き詰めて考える
ありさんの姿が伝わってくる、
私がとても大好きな記事を

対談でもお話しましたが、
改めてご紹介させてください。


参考リンク・ご連絡先

◾️ありさん個人

▼Facebook
https://www.facebook.com/ariyoshikaori

▼note


◾️旅するボドゲ

先ほど
「現在の活動」でご紹介した
ワークショップを開催しているチームです。

▼Webサイト

▼Instagram



ぺく|"らしさ”探求インタビュアー
起業・複業系キャリアの方を中心に自分軸で生きる人たちを追いかけるインタビュアー。さまざまなエピソードから“自分らしさ”を見つけ出し、言葉にするインタビューが好評です!
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