【多言語読書】『南の島のティオ』は最高の夏本!『モンテ・クリスト伯』と『魔の山』は原書で挫折!いつか再チャレンジしたい!
2017年に私が読んだ本リストです。
この年、日本語で一番印象に残っているのは、池澤夏樹さんの『南の島のティオ』です。
2020年に私が読んだ本たちでもこの作品については触れましたが、初めて読んだのはこの2017年で、それから2回読んで、合計3回通読し、何度かは通読ではなく部分的に読み返してもいます。
舞台はミクロネシアの島で、両親が経営するホテルの手伝いをしながら日々を過ごすティオという少年を主人公とした連作短編集です。
珊瑚礁の綺麗な南国の海にまつわるエピソードがたくさんあって、夏にぴったりの作品です!
波乱万丈のストーリーというわけではなく、日常を丁寧に暮らしている人々の物語という印象で、少し不思議な話もあり、読後、静かな余韻を残します。
英語では、ブラッドベリの『Dandelion Wine:たんぽぽのお酒』が印象に残っています。
不思議と読んだ直後は「特に心を揺さぶられた!」という感覚は正直なかったのですが、振り返ってみると彼の詩的な文章は火星の描写よりも夏の描写の方が合っているのではないかと思うくらい、美しい作品でした。
こういう、読んだ後しばらくしてからその良さが徐々に染みてくる小説ってありませんか?
ちなみに「dandelion:たんぽぽ」は、
フランス語の(dent:歯 + de:〜の + lion:ライオン)が語源で、
「ライオンの歯(ギザギザの葉っぱがそう見えるから)」が語源ってご存知でしたか?
「dentist:歯医者」も、このフランス語の「dent:歯」からきています。
また、Kurt Vonnegutの『Slapstick, or Lonesome No More! 』も印象に残っています。
政府から新しいミドルネームが支給され、「同じミドルネームを持つ者は全員家族になる。だからもう孤独じゃない!」という「拡大家族計画」なる政策が施行される世界の話で、ディストピア的なのに全編ユーモラスで悲壮感がなく、楽しい作品です!
そして私は、あるシーンで爆笑しました!
ある人たちが、とあるミドルネームを配られるのですが、その言葉が名前になるということがおかしく、しばらく笑いが止まらなくなったのを覚えています。
(笑いのツボは人それぞれなので、他の方にとってもそうかは分からないのですが)
この作品に限らずですが、ヴォネガットの作品はユーモアの大切さを教えてくれるような気がします。
フランス語では、モーパッサンの『Une Vie:女の一生』が印象に残っています。
悲喜交々(ひきこもごも)至る主人公の女性の最後の一言は、この物語を一緒に擬似体験してきて臨場感が上がった状態で読むと、深く刺さるものがあります。
ドイツ語では、トーマス・マンの『Der Zauberberg:魔の山』が記憶に残っています。
その理由は、挫折したからです笑
私のドイツ語力不足とその長さで、一文ずつ丁寧に読むことを断念してしまい、後半はほとんど「読んだ」のではなく「文字を目で追っただけ」という状態でした。
そして、いつかリベンジを果たしたい私の「目標的作品」になっています。
すでに、ハードカバーの原書は購入済みです。
いつかこの『魔の山』をスラスラ読んで楽しめるようになることが、私のドイツ語学習の一つの目標になっています!
ちなみに、 デュマの『Le Comte de Monte-Cristo:モンテ・クリスト伯』も挫折してしまいました笑
英語版を読んだことがあってめちゃくちゃ面白かったので、フランス語でもいけるだろうとこの年に原書にチャレンジしたのですが、そして途中までは集中して一文ずつ丁寧に読んだのですが、これまた私のフランス語力不足とその長さゆえ、途中から文字を目で追うだけでとても「読んだ」とは言えない状態になってしまいました。
これもまたリベンジを果たしたい作品で、ペーパーバックは購入済みです。
そういえば、メルヴィルの『Moby-Dick:白鯨』も、確か長すぎるのと、鯨の生態について延々と聞かされて、ちゃんと読めなかったような記憶があります笑
英仏独と、長編をちゃんと読めなかった年でした笑
(ですので、読了日というより、その作品に一旦キリをつけた日という方が正確かもしれません)
ただ、もう9年前の話ですので、今読んだら楽しめるかもしれませんね。
2026年の今年は、3月から始めたこのnoteの記事を書くことに多くの時間を使っていて、あまり読書ができていなかったのですが、こうして読書歴を振り返っていると、また本が読みたくなってきます!
◆ 初読
01月08日 道草 ― 夏目漱石
01月09日 Paul et Virginie ― Bernardin de Saint-Pierre
01月14日 明暗 ― 夏目漱石
01月14日 眉かくしの霊 ― 泉鏡花
01月15日 草迷宮 ― 泉鏡花
01月20日 Une Vie ― Guy de Maupassant
01月22日 人間そっくり ― 安部公房
01月28日 The Sittaford Mystery ― Agatha Christie
02月02日 流しのしたの骨 ― 江國香織
02月03日 The Snows Of Kilimanjaro And Other Stories ― Ernest Hemingway
02月12日 Le Crime de Sylvestre Bonnard ― Anatole France
02月15日 パンドラの匣 ― 太宰治
02月17日 La Chute ― Albert Camus
02月18日 正義と微笑 ― 太宰治
02月18日 二百十日 ― 夏目漱石
02月19日 野分 ― 夏目漱石
02月20日 春昼 ― 泉鏡花
02月20日 春昼後刻 ― 泉鏡花
02月21日 Der Steppenwolf ― Hermann Hesse
03月05日 Les Enfants Terribles ― Jean Cocteau
03月15日 Slapstick, or Lonesome No More! ― Kurt Vonnegut
03月20日 Drei Männer im Schnee ― Erich Kästner
04月02日 Knulp ― Hermann Hesse
04月05日 細雪 ― 谷崎潤一郎
04月14日 Slaughterhouse-Five ― Kurt Vonnegut
04月22日 Candide ― Voltaire
04月24日 Demian ― Hermann Hesse
05月12日 Illusions ― Richard Bach
05月13日 M/Tと森のフシギの物語 ― 大江健三郎
05月17日 五重塔 ― 幸田露伴
05月28日 Moby-Dick ― Herman Melville
05月28日 Also sprach Zarathustra ― Friedrich Nietzsche
05月30日 われらの時代 ― 大江健三郎
06月01日 墨東奇譚 ― 永井荷風
06月02日 新しい人よ眼ざめよ ― 大江健三郎
06月04日 The Big Four ― Agatha Christie
06月12日 病牀六尺 ― 正岡子規
06月14日 Die Aufzeichnungen des Malte Laurids Brigge ― Rainer Maria Rilke
06月15日 Gulliver's Travels ― Jonathan Swift
06月19日 墨汁一滴 ― 正岡子規
06月20日 方丈記 ― 鴨長明
06月21日 仰臥漫録 ― 正岡子規
06月24日 The Martian Chronicles ― Ray Bradbury
06月24日 A Man Without a Country ― Kurt Vonnegut
07月19日 南の島のティオ ― 池澤夏樹
07月23日 Dandelion Wine ― Ray Bradbury
07月26日 夏の闇 ― 開高健
09月28日 Der Zauberberg ― Thomas Mann
10月15日 Le Comte de Monte-Cristo ― Alexandre Dumas
11月16日 The Thirteen Problems ― Agatha Christie
11月26日 カンガルー・ノート ― 安部公房
12月13日 The Sirens of Titan ― Kurt Vonnegut
12月17日 The Adventure of the Christmas Pudding ― Agatha Christie
12月17日 Boule de suif ― Guy de Maupassant
◇ 再読
01月01日 暁の寺 ― 三島由紀夫
01月02日 天人五衰 ― 三島由紀夫
01月14日 眉かくしの霊 ― 泉鏡花
02月22日 高野聖 ― 泉鏡花
02月22日 眉かくしの霊 ― 泉鏡花
02月27日 Notes From Underground ― Fyodor Dostoyevsky
03月01日 門 ― 夏目漱石
03月09日 Three Men in a Boat ― Jerome K. Jerome
04月02日 A Study in Scarlet ― Arthur Conan Doyle
04月23日 Cat's Cradle ― Kurt Vonnegut
04月29日 Sleeping Murder ― Agatha Christie
06月28日 Macbeth ― William Shakespeare
07月02日 Die Verwandlung ― Franz Kafka
07月14日 Le Mythe de Sisyphe ― Albert Camus
07月19日 Siddhartha ― Hermann Hesse
08月08日 春の雪 ― 三島由紀夫
08月22日 奔馬 ― 三島由紀夫
08月26日 砂の女 ― 安部公房
08月27日 密会 ― 安部公房
08月29日 暁の寺 ― 三島由紀夫
08月31日 天人五衰 ― 三島由紀夫
10月04日 The Brothers Karamazov ― Fyodor Dostoyevsky
11月23日 Demons ― Fyodor Dostoyevsky
11月25日 La Symphonie Pastorale ― André Gide
12月03日 Unterm Rad ― Hermann Hesse
12月29日 Cat's Cradle ― Kurt Vonnegut
◆ 漫画
06月20日 こちら葛飾区亀有公園前派出所 184 ― 秋本治
08月01日 こちら葛飾区亀有公園前派出所 185 ― 秋本治
10月16日 DRAGON BALL カラー版 フリーザ編 1 ― 鳥山明
10月17日 DRAGON BALL カラー版 フリーザ編 2 ― 鳥山明
10月17日 DRAGON BALL カラー版 フリーザ編 3 ― 鳥山明
10月17日 DRAGON BALL カラー版 フリーザ編 4 ― 鳥山明
10月18日 DRAGON BALL カラー版 フリーザ編 5 ― 鳥山明
10月18日 DRAGON BALL カラー版 フリーザ編 6 ― 鳥山明
10月18日 DRAGON BALL カラー版 フリーザ編 7 ― 鳥山明
10月24日 こちら葛飾区亀有公園前派出所 186 ― 秋本治
11月06日 こちら葛飾区亀有公園前派出所 187 ― 秋本治
11月11日 DRAGON BALL カラー版 人造人間・セル編 1 ― 鳥山明
11月11日 DRAGON BALL カラー版 人造人間・セル編 2 ― 鳥山明
11月11日 DRAGON BALL カラー版 人造人間・セル編 3 ― 鳥山明
11月11日 DRAGON BALL カラー版 人造人間・セル編 4 ― 鳥山明
11月11日 DRAGON BALL カラー版 人造人間・セル編 5 ― 鳥山明
11月11日 DRAGON BALL カラー版 人造人間・セル編 6 ― 鳥山明
11月11日 DRAGON BALL カラー版 人造人間・セル編 7 ― 鳥山明
11月11日 DRAGON BALL カラー版 人造人間・セル編 8 ― 鳥山明
12月24日 こちら葛飾区亀有公園前派出所 188 ― 秋本治
◇ 再読
06月20日 DRAGON BALL カラー版 魔人ブウ編 1 ― 鳥山明
06月25日 DRAGON BALL カラー版 魔人ブウ編 2 ― 鳥山明
06月27日 DRAGON BALL カラー版 魔人ブウ編 3 ― 鳥山明
06月27日 DRAGON BALL カラー版 魔人ブウ編 4 ― 鳥山明
06月27日 DRAGON BALL カラー版 魔人ブウ編 5 ― 鳥山明
06月27日 DRAGON BALL カラー版 魔人ブウ編 6 ― 鳥山明
06月28日 DRAGON BALL カラー版 魔人ブウ編 7 ― 鳥山明
12月11日 名探偵コナン 41 ― 青山剛昌
12月25日 名探偵コナン 24 ― 青山剛昌
12月30日 名探偵コナン 42 ― 青山剛昌
◆ 最後に
以上、2017年に読んだ本リストでした。
この年は、三島由紀夫の『豊饒の海』やドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』『悪霊』など、上の『白鯨』『モンテ・クリスト伯』『魔の山』と同様、長編をよく読んでいたようです。
ただ、『豊饒の海』『The Brothers Karamazov:カラマーゾフの兄弟』『Demons:悪霊』の三作は日本語と英語なので(ドストエフスキーは原書はロシア語ですが)、フランス語やドイツ語と違って語学力不足で読めないということもなく、面白いこともあり、再読であるにもかかわらず、とても楽しめたのを覚えています!
また漫画では、年末には、名探偵コナンの41,42巻を読んでいますね。
私はこの『満月の夜の二元ミステリー』がコナンエピソードの中でも大好きなのです!
怒涛の伏線回収回で、あんなに盛り上がったのは今の所このエピソードくらいのような気がします。
アニメ版が初めて放送された時は確か新年一発目のコナンだったので、このエピソードは毎年年末に読みたくなる作品です。
アニメ版だとある人物の目が重要なヒントになっているという楽しみもあり、また、エンディングの歌と共に流れるシーンは原作にはなく(少なくとも私の手持ちの42巻では確認できませんでした)、アニメ版も原作版もどちらも楽しめる作品です!
年末って何故か、夜から朝にかけての一晩の物語を描いた作品が読みたくなったり観たくなったりしませんか?私だけでしょうか?
それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました!
記事のヘッダーは「みんなのフォトギャラリー」からお借りしています。制作者様へ、素敵な画像ありがとうございます!
