【今日の1問】ポルトガル語源シリーズ:caste, tapioca, marmalade, coconut 【英検1級とその先へ:単語クイズ!】
◆ 次の空欄に入る最も適切な選択肢を選んでください。
Her speech was remarkably well-delivered; to everyone's astonishment, it was totally _____.
(1)slovenly (2)hygroscopic (3)chaste (4)impromptu
◇ 単語の意味と解説
Her speech was remarkably well-delivered; to everyone's astonishment, it was totally impromptu.
(1)slovenly [slʌ́vənli]
【形】だらしない、ずさんな、不潔な
語源は、中世オランダ語の(sloof:汚い服 + -ly:~のような)という説や、中世低地ドイツ語の(slūve:だらしない人)に由来するという説などがあります。
「ly」という形から副詞のように見えますが、形容詞です。
「slovenly habits:だらしない習慣」
「slovenly appearance:だらしない身なり」
(2)hygroscopic [hàigrəskɔ́pik]
【形】吸湿性の、湿気を吸いやすい
語源は、ギリシャ語の(hygro:湿った + skopos:見る、観察する + -ic:~の)
「湿度を測る」から転じて、湿気に反応する性質を意味するようになりました。
「hygroscopic material:吸湿性材料」
「highly hygroscopic properties:高い吸湿特性」
(3)chaste [tʃéist]
【形】純潔な、貞節な、(文体が)控えめな
語源は、ラテン語の(castus:純粋な、切り離された)
「lead a chaste life:純潔な生活を送る」
「caste:カースト」も同語源です。
ラテン語の「castus」が、ポルトガル語の「casta:純血」になりました。
インドの身分制度を当時のポルトガル人が「血統の純粋さを保つための制度だ」と称したことからきているようです。
ちなみに「tapioca」「marmalade」もポルトガル語が語源ってご存知でしたか?(タピオカはさらに遡るとブラジル先住民のトゥピ語のようです)
さらに、「coconut:ココナッツ」も、ポルトガル語の「coco:お化け、骸骨、ニヤけた顔」が語源で、ヤシの実の底がお化けの顔みたいに見えたことから来ているそうです!(他の説もあるようです)
(4)impromptu [imprɔ́mptjuː]
【形】即興の
語源は、ラテン語の(in:中に + promptus:準備ができている)
フランス語の「impromptu」も同語源です。
「an impromptu speech:即興のスピーチ」
「give an impromptu performance:即興で演奏する」
最近は日本語でも「improvisation」のことを「インプロ(即興演奏)」などと言ったりしますが、これは語源は別です。
◎ なぜ正解?
彼女のスピーチは巧みだった、そして、みんな驚いたことに、それは完全に〜、という文脈から、「impromptu:即興の」が正解となります。
日本語では「準備なしで」と訳されることも多いですが、上記の語源の説明通り、「準備ができている状態の中にいる」ことが原義で、「準備ができている状態の中にいる」から「いつでもサッと出せる」というニュアンスになるようです。
¶ 編集記
最初は「Her speech was remarkably composed and her fluent tone was nothing but excellent; what is unbelievable is that it was totally impromptu. She didn’t prepare anything.」と書いていましたが、AIに添削してもらったところ、「composed and her fluent tone was nothing but excellent」が冗長で、シンプルに「well-delivered」とした方が自然、また、「what is unbelievable is that〜」の部分は口語的すぎるので「to everyone's astonishment」などとし、さらに「She didn’t prepare anything.」は「impromptu」の定義そのままなので不要とのことでした。
これらを修正したのが問題文です。
◇ 正解
(4)
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特定の試験の頻出順ではありません。英検1級レベルと思われるものを中心としていますが、さらにニッチ・マニアックな単語、また、英語の小説を楽しむのに役立つ語彙などなど、幅広く選定しています。
※ 問題文について
問題文は、かつて私が作った英単語リストを眺めながら「この単語はこういう文で使えそうだな」と自分で思いつくままに書いた英文を、AI(ブラウザ版GoogleのAIモードGemini)にネイティブチェックしてもらい、吟味し微調整をしてから、最終的に記事に仕上げています。
※ 選択肢について
選択肢の中には、注意が必要な単語が含まれている場合もあります。ただ、文学作品等の理解のため、自分で間違って使ってしまわないためにも、そういった単語もしっかり知っておくことが大切だと考えているため、このシリーズでは敢えて要注意な単語も扱っています。
※ 内容と語義について
内容は、英語学習を目的としたものであり、特定の思想を広めたり、特定の個人・団体を批評したりする意図は一切ありません。解説に記載している意味は、問題文の文脈に合わせた代表的なものなどが中心ですが、文芸作品等の理解のため、現代では古風になっている語義や意訳に近いものをあえて載せている場合もあります。多義語や細かいニュアンスや語法については、辞書を参照してください。
※ 語源に関して
語源は、諸説ある場合や定説が覆る可能性もあります。辞書や専門家の間でも意見が分かれることがありますので、このシリーズではそういった厳密な語源学ではなく、あくまで「一つの説」として、直接の語源ではなく、そのコアイメージとなるようなものを、広義での「語源」として紹介させていただいている場合があります。これは、英単語を効率よく覚えるための「記憶の一助」にすることを目的としているためで、元を辿って行った時に一つの言葉に行き着く場合には「同語源です」という言葉で説明させていただいております。
※ 正確性について
全例文・全選択肢、AI(ブラウザ版GoogleのAIモードGemini)による校閲を経ていますが、AIの精度も完璧ではありません。AIの助言、Google検索、Wiktionary、そして私の学習・読書経験(2009年英検1級合格、英語の小説を中心に約20年で約300冊読了)を照らし合わせ、精査・修正していますが、内容の正確性を絶対的に保証するものではありませんので、本コンテンツの利用によって生じた、いかなる損害についても、著者は一切の責任を負いかねます。あくまで、学習の参考としてご活用ください。
【主な参照リファレンス】
Google検索(フレーズ一致確認)
Google Gemini(英文校閲・語源確認)
Wiktionary(https://en.wiktionary.org)
アルク『標準語彙水準SVL12000』Vol.3 / Vol.4(語彙レベルの指標として)
私自身の読書(英語約300冊)における語彙リスト(小説に出てきた、私が気になった単語たち)
