ラテン語「fugere:逃げる」と、たらりーたらりらりーらー【英検1級とその先へ:単語クイズ!】
【今日の1問】diminutive, diminish, minor, minority, minuteと一部重複する解説も含まれています。
◆ 次の空欄に入る最も適切な選択肢を選んでください。
Q1. She is so _____ that she refuses to let even the most minute detail go overlooked.
(1)diminutive (2)fastidious (3)indefatigable (4)unprepossessing
Q2. Nothing _____ her spirit; in fact, she never gets discouraged and her vigor remains undiminished.
(1)desecrates (2)hones (3)maligns (4)enervates
Q3. Adolescence is such a _____ time; it vanishes before it can truly be perceived.
(1)incontinent (2)utilitarian (3)fugacious (4)gastronomic
Q4. It remains unclear what kind of _____ is being used to evaluate the participants.
(1)spire (2)rubric (3)omnivore (4)conifer
Q5. The most prudent _____ is to seek his counsel, given his extensive expertise in the field.
(1)mercenary (2)recourse (3)suction (4)myopia
【ご利用にあたっての留意事項】
※ 英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
※ 本コンテンツについて
本コンテンツは一個人である著者独自の制作物であり、各種検定試験から公式に承認を受けたものではありません。特定の試験の合格を保証するものでもありませんが、学習の補助教材として本気で内容を磨き上げています。
※ 出題範囲について
特定の試験の頻出順ではありません。英検1級レベルと思われるものを中心としていますが、さらにニッチ・マニアックな単語、また、英語の小説を楽しむのに役立つ語彙などなど、幅広く選定しています。
※ 問題文について
問題文は、かつて私が作った英単語リストを眺めながら「この単語はこういう文で使えそうだな」と自分で思いつくままに書いた英文を、AI(ブラウザ版GoogleのAIモードGemini)にネイティブチェックしてもらい、吟味し微調整をしてから、最終的に記事に仕上げています。
※ 選択肢について
選択肢の中には、注意が必要な単語が含まれている場合もあります。ただ、文学作品等の理解のため、自分で間違って使ってしまわないためにも、そういった単語もしっかり知っておくことが大切だと考えているため、このシリーズでは敢えて要注意な単語も扱っています。
※ 内容と語義について
内容は、英語学習を目的としたものであり、特定の思想を広めたり、特定の個人・団体を批評したりする意図は一切ありません。解説に記載している意味は、問題文の文脈に合わせた代表的なものなどが中心ですが、文芸作品等の理解のため、現代では古風になっている語義や意訳に近いものをあえて載せている場合もあります。多義語や細かいニュアンスや語法については、辞書を参照してください。
※ 語源に関して
語源は、諸説ある場合や定説が覆る可能性もあります。辞書や専門家の間でも意見が分かれることがありますので、このシリーズではそういった厳密な語源学ではなく、あくまで「一つの説」として、直接の語源ではなく、そのコアイメージとなるようなものを、広義での「語源」として紹介させていただいている場合があります。これは、英単語を効率よく覚えるための「記憶の一助」にすることを目的としているためで、元を辿って行った時に一つの言葉に行き着く場合には「同語源です」という言葉で説明させていただいております。
※ 正確性について
全例文・全選択肢、AI(ブラウザ版GoogleのAIモードGemini)による校閲を経ていますが、AIの精度も完璧ではありません。AIの助言、Google検索、Wiktionary、そして私の学習・読書経験(2009年英検1級合格、英語の小説を中心に約20年で約300冊読了)を照らし合わせ、精査・修正していますが、内容の正確性を絶対的に保証するものではありませんので、本コンテンツの利用によって生じた、いかなる損害についても、著者は一切の責任を負いかねます。あくまで、学習の参考としてご活用ください。
【主な参照リファレンス】
Google検索(フレーズ一致確認)
Google Gemini(英文校閲・語源確認)
Wiktionary(https://en.wiktionary.org)
アルク『標準語彙水準SVL12000』Vol.3 / Vol.4(語彙レベルの指標として)
私自身の読書(英語約300冊)における語彙リスト(小説に出てきた、私が気になった単語たち)
◇ 単語の意味と解説
Q1. She is so fastidious that she refuses to let even the most minute detail go overlooked.
(1)diminutive [dimínjutiv]
【形】(非常に)小さい、小柄な(※ 人には使用注意)
語源は、ラテン語の(de, di-, dis-:強意、離れて + minuere:小さくする)
「a diminutive stature:小柄な体格」
「a diminutive creature:極小の生物」
ちなみに、「minute [mainjúːt]:微細な」も同語源で、本格的に英語を勉強し始めて最初に知った時、私は英語の秘密を知ってしまったというと大袈裟ですが笑、 時間の「分」の方の「minute」ではなく、同じ綴りでこんな意味になる単語があるなんて!と、なんか面白い豆知識を知ったような気分になったことを覚えています。
ちなみのちなみに、語源は一緒で、「minor」「minority」「diminish」なども同語源です。
(2)fastidious [fæstídiəs]
【形】几帳面な、細心の注意を払う、(潔癖なまでに)好みがうるさい
語源は、ラテン語の(fastidium:嫌悪 + -osus:~に満ちた)
もともとは「嫌悪感に満ちた」と意味だったのが転じて「細かな汚れや不備も許さないほど神経質な」となりました。
「fastidious attention to detail:細部への細心の注意」
「be fastidious about food:食べ物にうるさい」
フランス語の「fastidieux:退屈な、骨の折れる」も同語源です。
現代フランス語では「過剰」→「飽き飽きする」→「退屈な」という変遷を辿ったという説があります。
(3)indefatigable [ìndifǽtigəbl]
【形】不屈の、決してあきらめない、疲れを知らない
語源は、ラテン語の(in-:否定 + de-:強調 + fatigare:疲れさせる)
「完全に疲れさせることができない」が原義です。
「an indefatigable worker:疲れを知らない働き者」
「indefatigable enthusiasm:衰えることのない熱意」
(4)unprepossessing [ʌ̀npriːpəzésɪŋ]
【形】魅力的でない、ぱっとしない、人目を引かない
語源は、英語の(un-:否定 + prepossess:あらかじめ心を捉える + -ing)
ラテン語の(prae-:あらかじめ + possidere:所有する)が由来です。
「第一印象で人の心を掴む」ことの否定形です。
「an unprepossessing appearance:ぱっとしない外見」
「an unprepossessing building:人目を引かない建物」
◎ なぜ正解?
「the most minute detail:ごくごく些細なこまかいこと」すら見逃すことを許さない、そんな性格を表すのは「fastidious」だけです。
「indefatigable」も候補としては悪くないですが、「細かなことすら許さない」と対応する言葉を選ばせる問題なのでやはり「fastidious」に譲ります。
「minute [mainjúːt]:微細な」は発音注意です!
¶ 編集記
最初は「She is so fastidious that she cannot allow any minute detail to be overlooked.」と書いていましたが、AIに添削してもらったところ、今のままでも自然だが、「fastidious」というフォーマルな語を使うなら、「she refuses to let even the most minute detail go overlooked.」などとすると、より全体のフォーマル感が統一されるということで、そこを修正しました。
Q2. Nothing enervates her spirit; in fact, she never gets discouraged and her vigor remains undiminished.
(1)desecrate [désəkrèit]
【他】(聖なるものを)冒涜する、汚す
語源は、ラテン語の(de-:否定 + sacrare:聖別する)
「sacred:神聖な」の対義の行為を行うことが原義です。
「desecrate a grave:墓を暴く」
「desecrate a temple:神殿を冒涜する」
(2)hone [hóun]
【他】(技術などを)磨く、研ぐ
語源は、古英語の(han:石、砥石)
もともとは「刃物を砥石で研いで鋭くする」という意味から、抽象的な技術を磨く意味へ転じました。
「hone one's skills:技術を磨く」
「hone an argument:議論を研ぎ澄ます」
(3)malign [məlɑ́in]
【他】~を誹謗中傷する
語源は、ラテン語の(male:悪く + genus:生まれ)
「悪く生まれた=性質の悪い、悪意のある」が原義です。
「malign his character:彼の品性を中傷する」
「be unfairly maligned by the media:メディアによって不当に中傷される」
フランス語の「maligne:ずる賢い」も同語源です。
(4)enervate [énərvèit]
【他】~の力を奪う、~を無気力にする
語源は、ラテン語の(ex-:外へ + nervus:神経、力)
「神経を外へ抜く = 骨抜きにする」というイメージです。
「enervated by the heat:暑さで体力を奪われる」
フランス語の「énervant:イライラさせる」も同語源ですが、フランス語では「神経に触る」の意味になっています。
◎ なぜ正解?
決してへこたれない、エネルギーが衰えることがない、そんな彼女は、決して〜されない、という文脈から、「enervate:〜を無気力にする」が正解です。
この単語は、「energy」と似ているので、「元気にする」という意味になると誤解してしまいそうですが、実際には逆なので要注意です!
¶ 編集記
最初は「Nothing enervates her motivation; in fact, she never gets discouraged and her vigor seems to be limitless.」と書いていましたが、AIに添削してもらったところ、「enervate」は「人」を直接目的語にするのが最も自然で、「motivation」が来るのは少し不自然とのことで、「her」に変更し、後半は、今のままでも悪くないが、「remains undiminished」などとすると、「seem」より客観的でよりフォーマルということで、そこを修正しました。
Q3. Adolescence is such a fugacious time; it vanishes before it can truly be perceived.
(1)incontinent [inkɑ́ntənənt]
【形】(医療的に)失禁の、自制心のない
語源は、ラテン語の(in-:否定 + continere:抑える、含む)
「自分の中に留めておけない」ことが原義。
「content:満足した、内容物」と同語源です。
「自制心のない」という意味は古風で、現代では主に医療用語として「失禁の」という意味で使われるようです。
「incontinent patients:失禁患者」
(2)utilitarian [juːtìlətέəriən]
【形】実用本位の、功利主義の
語源は、ラテン語の(utilis:役に立つ)
「utility:実用性」から派生し、美しさよりも実用性を重んじる性質を指します。
「utilitarian purposes:実用的な目的」
「utilitarian buildings:実用本位の建物」
(3)fugacious [fjuːɡéiʃəs]
【形】(時などが)はかない、移ろいやすい
語源は、ラテン語の(fugere:逃げる)
「fugitive:逃亡者」と同語源です。
「fugacious thoughts:浮かんでは消える儚い思考」
フランス語の「fugace:はかない」も同語源です。
ちなみに、音楽の「fugue:フーガ(遁走曲)」というのも、このラテン語の(fugere:逃げる)が語源だそうです!
私は、音楽の難しいことはさっぱりわからないのですが、あの「たらりーたらりらりーらー」は、バッハの有名なフーガ(『トッカータとフーガ ニ短調(BWV 565)』)の一つで、関連づけておくと記憶の定着の助けになるかもしれません。
あと、「subterfuge:言い逃れ、口実、詐策」「centrifugal:遠心力の」なども同語源です。
(4)gastronomic [ɡæ̀strənɑ́mik]
【形】美食の、食通の
語源は、ギリシャ語の(gaster:胃 + nomos:法則、学問)
「胃袋をコントロールする法則」というイメージから、高級な料理文化を指すようになりました。
フランス語の「gastronomie」から世界中に広まった言葉です。
「gastronomic delights:美食の楽しみ」
◎ なぜ正解?
知覚される前に消え失せてしまう青春期、そんな時を表す言葉は「fugacious」のみです。
¶ 編集記
最初は「Adolescence is such a fugacious time; it is gone before you know it.」と書いていましたが、AIに添削してもらったところ、「fugacious」というフォーマルな単語を使う場合は、後半も「it vanishes before it can truly be perceived」などとするとより全体のバランスが取れるということで、そこを修正しました。
そして、完成した英文を、3つのタブで同時にGeminiに検証してもらったところ、3つ中2つはクラシカルな文学などの表現としては自然、3つ中1つは「fugacious」自体がほとんど使われない単語とのことですが、この問題は「fugacious」を正解とした問題で、3つ中2つは文学的な表現としては自然と答えたので、これを問題文としています。
このレベルの単語になると、何度聞いてもAIの出力が分かれ、「正解として使いたい単語」を変えられるということが頻繁に起きます苦笑
これはつまり、この単語自体が使用頻度が極端に低いということ、そして、AIは最も確率の高い組み合わせを毎回表示するという仕様だそうですので、これが意味するところはつまり、絶対の統計的強者が存在しないということなのかもしれません。
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