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『ドラえもん のび太と鉄人兵団』は大人こそ読みたい!【偏愛作品を語りたい!】

名作と名高い『ドラえもん のび太と鉄人兵団』、私は子供の頃に何度か映画は観たことがあったのですが、原作はこの度初めて読みました。(前回の『雲の王国』もそうだったのですが)

やはり素晴らしい作品で、【偏愛作品を語りたい!】シリーズに残しておきたいと思います。

◇ 書籍情報

Title:てんとう虫コミックス 大長編ドラえもん のび太と鉄人兵団
Author:藤子・F・不二雄
ISBN:9784091406071
(私の読んだ版は、2025年発行第99刷です)


19ページからの鏡面世界

もし自分だけの鏡面世界を持てたら最高ですね!

24ページ、4コマ目、8コマ目

のび太のママ笑

映画では、トラブルメーカーになっていることが多いですが、果たして今作は・・・

42ページ、6コマ目

箒で撃退しようとするのび太のママ笑

54ページ、7コマ目

スネ夫のママの「ざます」を聞けるとなぜか嬉しくなるのは私だけでしょうか?笑
「ざます」が聞けた!となれるシーンです。

58ページ、3コマ目から

リルルとのび太のママ笑

70ページ

70ページまでは、のび太たちは半袖を着ていましたが、72ページ以降から、みんなが長袖になっています。

ここが私が一番気になったことの一つなのですが(私は、その時の季節や天候、時間帯などに合わせて文芸作品を楽しみたい人で、作中の季節は最も気になることの一つなのです!)、この間にどのくらいの時間が経ったのだろう?と疑問です。

しかし、1986年公開の映画版(2026年現在、Huluで配信されているもの)を確認してみたところ、映画版の方はみんな半袖のままで、野比家の食事シーン(37分前後)や、しずかちゃんの部屋(58分前後)のカレンダー(ちゃんと鏡文字になっています)は、8月になっていました。(原作の方では、これらのシーンでカレンダーは確認できませんでした)

そして、8月1日が金曜日になっていたので、調べてみたら、1986年の8月1日は金曜日だったようです。

背景のカレンダーまで精巧に作り込まれていることに感動です!

98ページ、6コマ目

語学に興味のある人にとっては興味深いシーンかもしれません!

というのも、この原作は、初出は1985年から連載となっておりますが、このコマでドラえもんが「マジだぜ!!」と言っているのです。

「マジ」という言葉はもう少し後(平成)のイメージですが、まだ昭和のこの頃からすでに普通に使われていたようです。

もしかしたらもっと前なのかもしれないなと思って調べてみたら、江戸時代からあるようです!

小説や漫画などのこういう作品は、その当時の言葉を知る上で貴重な資料になることも、語学好きとしては面白いポイントです!

江戸時代の滑稽本からも、当時の人の話し言葉を知ることができるようで、漫画や小説は貴重な話し言葉(に限らず書き言葉もですが)の記録でもあるのですね。

121ページ、6コマ目

ミクロス大活躍!笑

138〜140ページ

藤子・F・不二雄先生の、「イデオロギー」というものに対する一つの見解というか、子供に(に限らず、というか大人こそでしょうが)考えてもらいたいこと?なのかもしれませんね。

148ページ、6〜8コマ目、特に8コマ目

ここは、しずかちゃんの名言です!(原作では、「しずちゃん」呼びです)

「論破」という概念の弱点というか落とし穴を、しずかちゃんはズバリ言い当てているように思います。

「はい論破」←「論理で動いているロボットであればそうかもしれませんが、人間にとってはどうでしょう?人間を論理で測るのは誤謬(ごびゅう)かもしれませんよ?」というような。
「マクナマラの誤謬」などの例もあります。

ちなみに「誤謬」は、英語では「fallacy」になります。

※ 作中で、しずかちゃん自身が上記のように言っているわけではありません。

170〜171ページ

リルルに胸熱なのと、「反逆」という概念の相対性について、考えさせられるものがあります。

186ページ、1〜3コマ目

またもや、ミクロス大活躍!笑

このシーンは、「文句を言うな!」「文句を言わないのが偉い!」という言説に対しての強烈な反証の一例になり得るのではないでしょうか?

193〜194ページ

ここは競争社会の話ですが、2026年現在、いよいよこういうシステムを、AI革命が無効化してくれる時代に差し掛かっているのかもしれません。(ちなみに、1986年公開の映画版ではこのくだりはありませんでした)

196〜203ページ

ここは非常に有名なシーンです。
ドラえもんの世界では、基本的にはパラレルワールドを採用していないのが、こういう数々の名シーンを生み出していることも興味深いです。

映画では、『私が不思議』という曲が流れて、悲しいシーンでした。
(ただ、この原作には、主題歌の歌詞が見開きで載っているシーンがありません)

205〜206ページ

ラスト、原作のこの不確実性を残す描かれ方が、私は好きです!

子供の頃はそんなに意識しなかった、というか、ドラえもんの映画はシリアスな話も多く、正直、子供の頃は、TVアニメ版の明るい話の方が好きだったのですが、大人になるとドラえもんの映画やその原作の大長編は、もう「文学」の域のように思います!


記事のヘッダーは「みんなのフォトギャラリー」からお借りしています。制作者様へ、素敵な画像ありがとうございます!


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